Challenge of the gentleman

紳士のチャレンジ

紳士が知るべきテキーラ

紳士の皆様は普段から会食やプライベートでお酒を飲む機会が多いことでしょう。

私も毎日お酒を嗜んでいますが、最近気に入っているのがテキーラ。

 

テキーラと聞くと、悪いイメージを持っていない方もいらっしゃいますが、今やハリウッドではシャンパンの代わりにテキーラで乾杯するほど、テキーラは人気のお酒です。

 

 

そこで今回は、メキシコ・テキーラ蒸留所巡りツアーにチャレンジします。

ツアーでは、一般公開していないテキーラ蒸留所の見学、貸切バスで巡るアガベ畑ツアーや、生産者との交流会を楽しんできました。

 

ツアーのレポートは一緒に同行した目時さんが綴ってくれました。

(以下目時さんのレポートから一部抜粋)

 

 

ツアー初日は、1300種類のテキーラが揃うメキシカンレストランLA TEQUILAで、Las Americas蒸留所オーナーEladio MontesのファミリーとRay Tradingさん主催の日本未入荷テキーラ「Tezcazul」のテイスティングディナーにご招待いただきました。

Las Americas蒸留所は3代に渡ってアマティタンのエリアでアガベのオーガニック栽培をしており、蒸留所で作られているオーガニックテキーラはすべて100%アガベ、酵母を使わず自然発酵しています。

今回ご紹介いただいたTezcazulは、アガベの優しい甘味が特徴のブランコからはじまり9ヶ月熟成のレポサド、2年熟成のアネホ、そして贅沢な5年熟成のエキストラアネホ、ブランコとレポサドを合わせたホーベンの5種類のラインナップ。

贅沢な飲み比べを楽しませていただきました。

 

2日目は「ムチャリガ」のオーナーに、メキシコ最大の湖「チャパラ湖」の観光に連れて行っていただき、レイクサイドのメキシカンレストランで、テキーラとチャパラ湖名物の料理を堪能。小さな街の中に、ホテルやスパ、レストランやギフトショップなどが点在し、メキシコ国内から週末をリラックスして過ごすために訪れる方も多いそうです。

 

世界遺産の街・テキーラ村に移動してからは、クエルボ蒸留所で世界に3人しかいないクエルボのマイスタードンニャ・ソニアさんのテキーラテイスティングセミナーを受講し、ディプロマも授与していただきました。

 

「テキーラは神様からの贈り物。ゆっくり味わって、テキーラを飲んで幸せな時間を過ごして欲しい」

テキーラの香りの複雑さや特徴を鼻のそれぞれのパートで感じる違いなど、テキーラをただ飲むのではなく、様々な方法で味わう楽しみ方を教えていただきました。

ブランコ、レポサド、アネホのそれぞれに合わせて、オレンジ、マンゴー、ストロベリー、ライム&ブラウンシュガー、蒸したアガベなどを口に含んでから飲んで、テキーラの個性を楽しんだり…

同じテキーラが、こんな幅広い味わい方ができるのかと驚きの体験。

 

「自分にとって1番のテキーラはブランドではなく、経験や思い出、その時の気分や誰と楽しむかによって変わり、他人の評価ではなく自分自身が決めるもの。ハッピーになれるお酒として、もっと自由に楽しんで欲しい」というソニアの言葉をいつも思い出し、彼女のセミナーはいつも初心に戻ったような感動があります。

 

クエルボ蒸留所では、セミナーの後になんと高級テキーラの「レセルバ デ ラ ファミリア」のボトリング体験も!世界で1本だけの自分のテキーラをつくるという貴重な経験をさせていただきました。

その後、テキーラの名門一家サウザ家5代目がオーナーのフォルタレサ蒸留所へ。

ここではボトルの製造以外の全ての工程を蒸留所内で行っています。

創業時から使っていた古いボイラーで、アガベをレンガ製のオーブンで加熱し、タオナと呼ばれる石臼でゆっくりアガベを搾汁。
その後、繊維の部分はメタノールのもとになるので、アガベジュースの部分だけを木桶の発酵槽で発酵し、かなりの手間をかけます。

銅製の古い蒸留器も小さく、またテキーラ本来の味を残すためほとんど加水しないでじっくり蒸留することで、2回目の蒸留後の度数を調整します。

 

最近やっと設備投資をはじめて、オーブンや蒸留器、樽の貯蔵庫を拡大して生産数を増やしています。海外でも注目のブランドなので、生産が間に合わないのかもしれません。

 

ボトリングも、かなり原始的なやり方で1本1本手作業で行われていて、本当に驚くほど丁寧に時間をかけてつくられています。

 製造工程をしっかり勉強した後は、蒸留所内のアガベ畑を眺めるレイクサイドでランチタイム。特別な空間でフォルタレサをじっくり味わいました。

 

続いてサウザ蒸留所をご紹介。

サウザ蒸留所は、2016年からテキーラ村に行く度に通っていますが、外観のデザインは毎年変わっていて、今回もリニューアルされていました。

 

以前は一般公開していなかったサウザ蒸留所は、現在数種類のツアーが用意され、テキーラ村の人気の観光地となっています。

 

1873年創業のサウザは、テキーラ業界の企業で唯一Great Place to Work(R)の「働きがいがある会社」ランキングでメキシコ国内で2016年に第9位、2018年にはなんと第2位に選ばれています。

 

サウザの蒸留所長フェルナンド・アヴィラ氏によると、テキーラの製造を行ううえで、何よりも「品質」を優先していると言います。商品の品質こそがお客様の信頼につながると信じ、工場で働く全ての社員に「ものづくり精神」を浸透させることを大切にしています。品質第一の生産を徹底しつつ、さらに、自然環境への配慮や労働現場の安全性の確保など、生産に関わる全てにおいて、常に「改善」も意識しているそうです。

 

専用バスでアガベ畑に到着すると、テキーラの原材料のブルーアガベと、それ以外のアガベの違いや、普段は伸びる前にカットされてしまうキオーテやアガベの花・種などを見ながら、アガベの栽培方法について説明を聞き、ヒマドールによる収穫のデモンストレーションを見学。

 

実際に、アガベの株を植えたり、収穫をする作業を体験することができました。

アガベ畑の見学が終わると、蒸留所へ戻り製造工程の説明へ。

蒸留所内は撮影が一切禁止されているため、画像はありませんが、唯一撮影ができる敷地内の中庭には、サウザがテキーラ造りを始めた頃のストーリーが描かれています。左側が製法、右側はテキーラを飲んでからの人生について。幸せからはじまり、徐々に悲しみや狂気、矛盾などが表現されています。

 

アガベの上に鶏が乗っていますが、創業者のドン・セノビオ・サウザ氏が鶏が好きだったことや、闘鶏の鶏なので、力強さや繁栄の象徴としてサウザ蒸留所のいたるところに鶏が描かれているのも特徴。サウザ家のストーリーを聞いた後はテキーラの製造過程を見学します。

 

メキシコではアガベ不足や価格の高騰化なども話題になっていますが、マイナス面だけでなく、大手の会社が企業努力で安定供給をすることで、テキーラの市場を守っていることにも目を向けていきたいと思います。

 

ツアー後半には、メキシコに来たという気分を存分に感じていただけるよう、海外からの観光客にも人気のコフラディア蒸留所の樽型ホテルMatices Hotel de Barricasに宿泊しました。最近では、日本でもYahoo!ニュースにも取り上げられるなど話題になっており満室で予約が取れない日もあるそうです。

お部屋ごとに壁のアートが違うので、どこのお部屋になるかもワクワクします。

 

ホテルにチェックインした後は、7月に東京と名古屋で開催する「テキーラの日」のイベントのために来日する予定のCAVAS AGAVEのオーナーマニュエルさんと海外向けの輸出を担当するRayさんに企画いただき、コフラディア蒸留所の敷地でテイスティングセミナーとディナーにご招待いただきました。

 

 

約5年の歳月をかけて、アガベの栽培エリアや栽培年数、テキーラの製造の過程を細かくいくつもサンプルを作って、納得ができるまで一切妥協せずに完成させたテキーラ「CAVAS AGAVE」。ボトルもヨーロッパでデザインされたもので、アガベ感がとても濃厚で華やかな香りと、長い余韻が残る味わい深いこだわりのブランドです。

フレンチオークの華やかな香りのアネホが参加者の皆さんには人気でした。

 

テイスティングセミナーの後は、マリアッチの演奏を聴きながらのディナータイム。星空の下、アガベ畑に囲まれてメキシコ料理とテキーラを堪能させていただき贅沢な時間になりました。

最後に,2012年からコフラディア蒸留所に通いプロモーションを続けていた事が認められ、日本人初のアガベオーナーとして、自分の名前をつけたアガベを1株プレゼントしていただきました。私が選んだアガベは2年後に収穫され、5本分のテキーラになるそうです。

 

今回のツアーメンバーの皆さんや、お世話になっているテキーラ仲間と一緒に「AGAVE YUMI」のテキーラを開封する日を楽しみに!またメキシコで素敵な時間を過ごせたらと思います。

 

慈友さんの、最後ひと言。

世界中で愛されているテキーラ。

蒸留所訪問や生産者の方のお話を直接聞くことが出来、私自身もさらにテキーラが好きになりました。

日本で今後テキーラパーティー等開催していく予定なので、

その際はぜひ皆さんテキーラを楽しみに来てください!

アジア最大級のテキーラの祭典「TEQUILA FESTA/TEQUILA LOUNEG」の主催をはじめ、日本におけるテキーラの記念日となる7月24日「テキーラの日」&2月22日「マルガリータの日」のプロモーション・記念セミナーやイベントの運営を手がける。

2018年から年に1度、テキーラの主要機関であるCRT(テキーラ規制委員会)/CNIT(全国テキーラ産業会議所)のサポートの元、業界初となるテキーラのタブロイド紙「TEQUILA JOURNAL」を発行。 

テキーラ生産者やブランドオーナー、海外のブランドアンバサダーなどテキーラ業界関係者との交流も深く、新商品のリリースやローンチ企画、来日セミナーやイベントのプロデュース、販売サポート等にも携わる。

ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

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