Taste of the gentleman

紳士のたしなみ

紳士のたしなみでは、紳士道を追求するにあたり、
是非学びたい気になるテーマについて学んでいきます。

紳士のためのお出かけエンタテインメント

「ブルガリ カレイドス 色彩・文化・技巧」2025年9月17日~12月15日 国立新美術館 

とにかくそのと、宝石の大きさ色彩に圧倒される「ブルガリ カレイドス 色彩・文化・技巧」展。ブルガリ・ヘリテージ・コレクションと世界中の個人からお借りした約350点のジュエリーと、この展覧会のために特別に制作されたイタリアと日本のアーティストによる作品が展示されています。

まずは、オープニングデイフォトコール(第一夜・第二夜)でスターが身に着けた新作ブルガリ。

山下智久

森星

板谷由夏

阿部寛

ドレスアップしてブルガリを身に着けると「自然からパワーをもらえる」と感想を話していました。

ギリシャの銀細工師ソティリオ・ブルガリ1884年に創業し、ローマで店を開きました。1900年代の初頭に息子たちが事業に加わると高品質で上等な貴金属や天然の宝石であるファインジュエリーに注目し、事業を発展させていきます。1908年、当時の流行の先端だったパリでフランス風のデザインと職人技を学び、その後、古代ローマを彷彿とさせるデザインに戻りました。そして1920年から30年にかけてカラーストーン(色石)のブランドとして確立されます。1950年代から60年代、ローマのチネチッタ撮影所に来たスターたちはブルガリで買いものをし、世界に広めました。当時は映画の隆盛期。1953年『ローマの休日』のオードリー・ヘップパーン、1962年の『クレオパトラ』・・。

 

『クレオパトラ』に出演していたエリザベス・テイラーが、共演していたリチャード・バートンから結婚する時にプレゼントされた歴史的価値のあるエメラルド作品は有名です。取り外してペンダントにもなるブローチやお揃いのネックレスを愛の証として身に着けるリズ(エリザベス・テイラー)。後に彼女は、ブルガリ史上最大のコレクターとなります。創業から140年以上の歴史を刻み、いまなお「ブルガリ」は、ハイジュエラーとして燦然と輝き続けています。

 

会場には、遊び心と鮮やかな色彩と、ゴールドをベースにした大きな色石を抱いたさまざまなコレクションが並びます。ブルガリは、カラーストーン(色石)を巧みに組み合わせ、貴重な宝石をさらに豪華に見せる技術を確立しました。

世界中を捜し歩いて見つけてきた特別な石を使ってつくり上げられた特別なハイジュエリーは芸術品です。

《胸元を大きく飾る「ビブ」ネックレス》ゴールド、マルチカラーサファイア、ダイヤモンド2005年頃 ブルガリ・ヘリテージ・コレクション

大きく背中のあいたドレスに合わせたビブネックレスも素敵。こうして背中につけると、見られる背中としてボディそのものも美しくいられるかも。

イタリア流の色の組み合わせを楽しめます。

この1969年のゴールド製ソートワール(胸元から腰までたれるネックレス)・ブレスレットは、ソートワールにもブレスレットにもなるというものです。ハート形の大きなエメラルドのペンダントと、シトリン、アメシスト、ルビー、ダイヤモンド、ターコイズが散りばめられています。

《コンバーチブル・ソートワール=ブレスレット》ゴールド、アメシスト、ターコイズ、シトリン、ルビー、エメラルド、ダイヤモンド1969 年頃 ブルガリ・ヘリテージ・コレクション

数千万年の間、地中で育まれてきた貴石からは地球の声が聴こえてくるようで、畏怖の念を感じます。

 

「ブルガリ カレイドス 色彩・文化・技巧」2025年9月17日(水)~12月15日(月) 国立新美術館 HPはコチラ

*2025年10月16日現在の情報です*記事・写真の無断転載を禁じます

 

岩崎由美

東京生まれ。上智大学卒業後、鹿島建設を経て、伯父である参議院議員岩崎純三事務所の研究員となりジャーナリスト活動を開始。その後、アナウンサーとしてTV、ラジオで活躍すると同時に、ライターとして雑誌や新聞などに記事を執筆。NHK国際放送、テレビ朝日報道番組、TV東京「株式ニュース」キャスターを6年間務めたほか、「日経ビジネス」「財界」などに企業トップのインタビュー記事、KADOKAWA Walkerplus地域編集長としてエンタテインメント記事を執筆。著書に『林文子 すべてはありがとうから始まる』(日経ビジネス人文庫)がある。

https://cross-over.sakura.ne.jp/

ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

おすすめのたしなみ