Taste of the gentleman

紳士のたしなみ

紳士のたしなみでは、紳士道を追求するにあたり、
是非学びたい気になるテーマについて学んでいきます。

「日本橋紫苑 GINZA ASTER」のメニューが大きく変わりました

銀座アスターがプロデュースする日本橋三越本店10階にある中国宮廷料理専門店「日本橋紫苑」。ゆったりした大人の空間で、贅沢な中華料理が食べられるお店として知られています。

<厨師おすすめ前菜盛り合わせ>

こちらのメニューが10月1日から、大幅にリニューアルしました。

中国特級調理師の郭(かく)シェフが、清朝宮廷料理の真髄、四大乾貨と言われる超高級食材である「参鮑翅肚(シェンバオチードゥー)」、「ふかひれ」「なまこ」「あわび」「魚の浮袋」を使ったメニューを考案。予約せずにいつでも食べられるようにラインナップしました。「乾貨」と言うのは、貨幣のように貴重で価値が高い食材を指します。

「ふかひれ」や「あわび」は好きだけど、「魚の浮袋」は食べたことがありません。一体どんなお味なんでしょう。

郭(かく)シェフは、「清朝宮廷料理の伝統と和の融合」をテーマに、4種類のこだわりのスープを手間暇かけてつくりあげ、料理ごとに配合を変えています。「参鮑翅肚(シェンバオチードゥー)」は、どの食材も乾物ですから、まずは戻すことから始め、3日以上の入念な下ごしらえが必要です。「ふかひれ」もそうですが、味がない食材にどのように旨味を吸わせるか、ソースを絡めるかが腕の見せ所です。

ふかひれ、干しあわび、なまこ、魚の浮袋の四大乾貨が惜しげもなくたっぷり入った壺蒸しスープ「仏跳牆」 (1 名用 13,200 円税込)は、ふたを開けると、ふんわりと馥郁たる香りが漂います。

さらに、あわびが乾物ではなく生を使った壺蒸しスープ「満壜香」(1名用8800円)もあります。こちらを頂いてみました。大ぶりのふかひれ、たっぷりとした厚みのやわらかななまこはトロトロです。あわびもやわらかい、そして牛のアキレスけんに、干しシイタケ、貝柱なども入っています。じっくり仕上げられたスープの旨味が詰まった、それぞれの食材の食感を味わえる、贅沢な一品です。

<ふかひれ、鮑入り壺蒸しスープ>

こちら、2種類のスープが組み込まれた「壺蒸しスープコース」もあり、「仏跳牆」(1名18700円)にするか、「満壜香」(1名13200円)にするかを選べます。

続いて、「なまこと魚の浮袋の煮込み」(8800円税込)です。なまこは、海の朝鮮人参と言われるほど、強壮作用、老化防止の作用があると信じられていて、「満漢全席」にも必須の食材です。葱を揚げた油で一緒に煮込み、香り豊かでこくがあります。

「魚の浮袋」は、花膠(にかわ)と呼ばれ、とろりとしています。ふかひれよりもコラーゲンが豊富で吸収が良いと言われ、中国では美容や体質補強効果にも優れた滋養食とされています。

<なまこと魚の浮袋の煮込み・試食用>

日本では、ふかひれがコラーゲンたっぷりでお肌に良いとマダムたちから好まれていますが、鮫はいまや絶滅危惧種のひとつであり乱獲のため取引が禁じられている国もあるほどです。あまり知られていない「魚の浮袋」に、挑戦してみてください。今まで知らなかった中華料理の醍醐味を味わえます。

<右上がなまこ、その下あわび、左隣スズキの浮袋、その上牛のアキレス腱>

日本橋紫苑 東京都中央区日本橋室町1-3-10日本橋三越新館10階 HPはこちら

*2024年10月28日現在の情報です*記事・写真の無断転載を禁じます

 

岩崎由美

東京生まれ。上智大学卒業後、鹿島建設を経て、伯父である参議院議員岩崎純三事務所の研究員となりジャーナリスト活動を開始。その後、アナウンサーとしてTV、ラジオで活躍すると同時に、ライターとして雑誌や新聞などに記事を執筆。NHK国際放送、テレビ朝日報道番組、TV東京「株式ニュース」キャスターを6年間務めたほか、「日経ビジネス」「財界」などに企業トップのインタビュー記事、KADOKAWA Walkerplus地域編集長としてエンタテインメント記事を執筆。著書に『林文子 すべてはありがとうから始まる』(日経ビジネス人文庫)がある。

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ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

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