Taste of the gentleman

紳士のたしなみ

紳士のたしなみでは、紳士道を追求するにあたり、
是非学びたい気になるテーマについて学んでいきます。

紳士が知るべき日本の逸品

【湯の花温泉「すみや亀峰菴」】
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<洛外の山懐に件む湯宿で味わう努沢な時間とおもてなし>

京都市の西に位置する亀岡市は、かつて丹波国の一部であり、丹波亀岡城主・明智光秀を始め多くの武将が陣を構えた歴史ある街だ。
亀岡駅から車でせいぜい十五分、美しい自然に固まれた山裾を入ってすぐに、湯の花温泉郷はある。
思いもかけない近さに驚く。
現在の湯の花温泉が生まれたのは昭和に入ってからだ。戦国時代の武将が傷を癒す湯治場として利用していたと古文書にあることから、試しに水質調査をしてみたところ、ラジウム含有量が豊富な良泉であることがわかった。
調査を依頼したのがすみや亀峰蓄の初代であり、昭和三O年に創業した当館が、湯の花温泉の先駆けというわけだ。
現在の女将、山田智さんは初代の孫娘にあたる三代目である。かつては団体客が押し寄せる賑わいを見せていた時期もあったが、七0年代にジョン・レノンとオノ・ヨーコがお忍びで訪れるなど、自然の中でゆったりとした時を過ごせる隠れ宿として、知る人ぞ知る人気の湯宿でもあった。
女将の代になってからは、古き良き日本の居住空間をイメージし、京の奥座敷と呼ばれる立地を活かして、京ならではのおもてなしと癒しの時間を提供することに注力している。
女将がとりわけこだわっているのは「食」のおもてなしだ。
亀岡は京の台所を支える京野菜の一大産地である。
九条ねぎ、壬生菜、みず菜、賀茂なす、金時にんじん、万願寺とうがらし、京こかぶ、聖護院かぶら、丹波大納言小豆etc。数え上げれば切りがないほどの食材に恵ま すみや亀峰巷では、他では手に入らない地元産を中心に使い、素材の味をできるだけ生かした調理を心がけている。
味噌も醤油も丹波の黒豆で作られたものを使うという徹底ぶり。
朝食の「おばんざい」は、都の匠、左官職人が手掛けた「おくどさん」の釜で炊く亀岡産米に良く合い、何度でもおかわりしたくなる。
また、縁あって産地直送されるオーストリアワインが地野菜同様にオlガニツクで身体に優しい。添加物などや二切気にせず心ゆくまで味わえる食のひとときは、女将の思いが込められた「癒し」そのものだ。
さらに魅力的なのは、野趣あふれる貸切露天風呂。
人里離れた山中で、世俗を忘れて思い切り開放感を味わえる。
本来あるべき暮らしを見失い日々の生活に疲れている人にはぜひとも足を運んでほしい、とっておきの隠れ宿である。

_G9A4544趣ある茅葺屋根の門がお出迎え。
門に連なる壁は古くから伝わる版築土塀だ。
「京なぐり」「杉へぎ板網代」など、館内にも伝統的な建築方法が様々に施されており、匠の美を間近に見ることができる。

_G9A4607最も人気のある客室「穂波」は、丹波の古民家をイメージし、快適に設えた空間。
露天風呂の他に足湯があるのも嬉しい。

_G9A4591山のテラス露天風呂付き客室「月草」。
広々とした浴室は開放的で、柔らかな陽射しを浴びながら隠れ宿の雰囲気を満喫できる。

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亀岡産皮付き笥の木の芽焼き、桜マスの焼き物、花びら百合根、 菜の花のおひたし、 鯛の手まり寿司、 道明寺蒸しなど、 地元の食材を揃えた春鋼漫な京懐石は、 亀岡の地酒とともに。
左は女将の山田智さん。

湯の花温泉すみや亀峰議
〒621-0036
京都府亀岡市葬田野町湯の花温泉
Tel. 0771-22-7722
http://www.sumiyane.jp

■京都編

長岡京、平安京の遷都が行われた延歴年間からおよそ120年。
東京に首都を移した今日に至っても、古都・京都は変わらずに日本の伝統文化の中心地である。
京都の伝統文化と人々の暮らしは、常に多くの伝統工芸士によって支えられてきた。
暮らしの中に生きづいている伝統工芸品を守り、伝えて続けている文化の新しい担い手たちをご紹介。

 

 

ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。