Taste of the gentleman

紳士のたしなみ

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いよいよ始まった「フェルメール展」

10月5日から、「フェルメール展」が始まりました。

フェルメールの作品で現存する35点のうちの8点がやってきていて、そのうち1点が12月20日までの展示、その次に1月9日から新しく1枚が登場するという合計9点です。

たいへんな混雑が予想されるため日時指定入場制となっていて、事前に日時を決めてから行く仕組み。音声ガイドがついて入場料は2500円です。

 

静謐な空気をたたえ、緻密で、光の魔術師として知られるフェルメールは、世界屈指の画家として日本では大人気。今回は上野の森美術館にフェルメールだけが飾られる部屋がつくられました。

「牛乳を注ぐ女」「手紙を書く婦人と召使い」「赤い帽子の娘」「手紙を書く女」「真珠の首飾りの女」「マルタとマリアの家のキリスト」「リュートを調弦する女」「ワイングラス」、そして「赤い帽子の娘」に代わって「取り持ち女」という日本初公開の作品を含む9点がひとつの部屋に集められた贅沢な空間です。

 

マスコミ向けの報道内覧会は長蛇の列でした。この内覧会の集まり具合で、その後の人気状況が推測できます。幾重にも人が連なり、我先にとフェルメールの部屋に突進しました。

日本側監修者で、成城大学名誉教授・広島県立美術館長千足伸行さんの解説は最も初期の作品である「マルタとマリアの家のキリスト」(スコットランド・ナショナル・ギャラリー蔵)から始まりました。最初期に描いた宗教画で大きな絵であること、三角形の安定感のある構図です。

日本初公開「ワイングラス」(ベルリン国立美術館蔵)。男性からお酒を勧められて女性がお酒を飲んでいます。グラスの傾き具合でかなり飲んでいることがわかります。ステンドグラスに、手綱をもった人が見えますがそれは、人間の欲望を引き締め、抑えようとするという意味と読み取ります。

 「リュートを調弦する女」(メトロポリタン美術館蔵)では、フェルメールはあれかこれかを選ぶ画家で、禁欲的と言っていいほど描く対象が少ないと指摘しました。

 「真珠の首飾りの女」(ベルリン国立美術館蔵)は、後ろの壁に何もないところが特徴です。オランダ絵画は見て楽しいだけでなく、ためになることが大事だったので何か教訓がなくてはなりません。女性は鏡をみつめていますが鏡はうぬぼれのシンボル。と同時に分け隔てなく映し出す、真実を見せるといった意味合いもあるそうです。

 「手紙を書く女」(ワシントン・ナショナルギャラリー蔵)では、テンの毛皮付きの黄色いサテンのジャケットを着ていますが、これはフェルメールの財産目録にあった上着ということでした。

ヨハネス・フェルメール「手紙を書く女」1665年頃(ワシントンナショナルギャラリー)

 続いて「手紙を書く婦人と召使い」(アイルランド・ナショナル・ギャラリー蔵)は、後ろにかかっている絵の中の絵画「モーセの発見」にも注目です。

日本初公開「赤い帽子の娘」(ワシントン・ナショナルギャラリー蔵)は、今回来ている中で一番小さい作品。板に描かれたA4サイズほどの小さい作品です。目元も魅惑的で口元もグロッシーだと千足さんはその魅力を語ります。12月20日までの展示。

最後が「牛乳を注ぐ女」(アムステルダム国立美術館蔵)。牛乳のとろみ感から濃厚さがうかがえ、繊細なリアリズムが作品の中に含まれていること。また、オランダは画家同士の競争が激しくて、細分化されていた。フェルメールは凝り性で、完璧主義者で、作品点数が少ないところも人気の秘密だと解説していました。

フェルメール以外にも同時代のオランダ絵画、ハブリエル・メツー、ピーテル・デ・ホーホ、ヤン・ステーンなど約50点が展示されていて、メツーの作品も得るメールに負けず劣らじ素晴らしいので、ぜひ見てほしいと千足先生はコメントされました。

 

音声ガイドの展覧会ナビゲーターは石原さとみさん。記者会見では、「フェルメールの作品を見ていると恋心を描いているのではないかと思ってしまいます」と、話していました。

フェルメールに出てくるような女性の衣裳が、お似合いです。可愛い人は何を着ても可愛いのね!

 

 

「フェルメール展」2018年10月5日(金)~2019年2月3日(日)休館日12月13日(木)

上野の森美術館 詳細はコチラ

 

*2018年10月14日現在の情報です*写真、記事の無断転載を禁じます。

岩崎由美

東京生まれ。上智大学卒業後、鹿島建設を経て、伯父である参議院議員岩崎純三事務所の研究員となりジャーナリスト活動を開始。その後、アナウンサーとしてTV、ラジオで活躍すると同時に、ライターとして雑誌や新聞などに記事を執筆。NHK国際放送、テレビ朝日報道番組、TV東京「株式ニュース」キャスターを6年間務めたほか、「日経ビジネス」「財界」などに企業トップのインタビュー記事、KADOKAWA Walkerplus地域編集長としてエンタテインメント記事を執筆。著書に『林文子 すべてはありがとうから始まる』(日経ビジネス人文庫)がある。

http://www.geocities.jp/officewe_homepage/

ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

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