Taste of the gentleman

紳士のたしなみ

紳士のたしなみでは、紳士道を追求するにあたり、
是非学びたい気になるテーマについて学んでいきます。

紳士のためのお出かけエンタテインメント

フレンチの真髄をのぞく ジョエル・ロブション愛弟子の技術 その1

恵比寿のシャトーレストラン「ジョエル・ロブション」で、総料理長自らの手によるクッキングデモンストレーションが2018年2月27日(火)11時半から開かれました。

 

4ヵ月前に就任したばかりの総料理長ミカエル ミカエリディスさん直々のデモンストレーションと、そのあと、そこで見せてくれたお料理も含まれたコースメニューが頂けるという特別なプログラムです。

ジョエル・ロブションの愛弟子であるミカエルシェフの技術が見られる貴重な機会に、お知らせと同時にあっという間に30人余りのお客様から参加表明がありました。

 

デモンストレーションは、前菜2品。食材は、簡単に手に入り、おもてなしに最適なものが選ばれ、三ツ星レストランのスペシャリテの手法のお披露目です。

 一品目は、「キャビア アンぺリアル ニュージーランド産オーラキングサーモンのタルタルと共に 赤紫蘇の香りで」。サーモンのタルタルの上にキャビアをのせた前菜です。

サーモンの品質を良いものを選ぶこと。素材の切り方が舌触りと食感に影響すると、ミカエルシェフは丁寧に繊細に刻みます。

サーモンを切るときは、オリーブオイルを包丁に塗ると切りやすくなるとか、素材を冷たい状態にしたまま調理することも重要なポイント。サーモンに、みじん切りにしたエシャロット、ケイパー、赤紫蘇、それに最近フランスでも流行りの日本食材「とびこ」もアクセントとして入ります。ケイパーは、塩気がきついので水にさらして水けを切って使うようにというのは、私は初めて聞いた裏技でした。

ロブションさんも料理にスパイスをきかせデトックスを意識しているという話には、世界的に健康志向が高まっていることがしのばれます。今回もソースに、カイエンヌペッパーや、タバスコなどが入りました。キャビアは、ロブションさん自身が味見して仕入れているフランス産。お料理に適したモノを使います。

優雅な手元を見せながら、味見をしては満足そうに「セボン」「パーフェクト」という言葉が飛び出します。見た目も麗しい一品が出来上がりました。

 次は「北海道産帆立貝と蝦夷アワビ 数種類の香味野菜と合わせ生姜とターメリックの効いたブイヨンデトックスを注いで」。健康に良い一品です。

具材は生の帆立貝をスライスしたもの、ロブションさんが選んだオリーブオイルとバター、ニンニクとタイムでソテーしたアワビ、そのほか様々な季節の野菜を形や彩り、食感、香りを考えながら入れます。今回は、カブ、ブロッコリー、フルーツトマトに、しめじ、生姜、ミョウガなどを優しくデリケートに飾りました。ミョウガはフランスでも使うんだそうです。

そこに、ブイヨンを注ぎます。ブイヨンは、デトックスブイヨンと呼び、ロブションさんは毎日飲んでいるということでした。

チキンブイヨンを沸騰させたところに、セロリ、生姜、血行が良くなるニンニク、レモングラス、黒コショウ、オーガニックターメリックを入れ、ひと煮立ちしたらラップをして10分ほど寝かせます。食べる前にブイヨンを注いで、召し上がれ。こちらも、みめ麗しい春の一品です。

 

ホームパーティなどで、男性がお料理されるのを見ていると、とにかくカッコいい。「お料理もされるのね~」と一気に女性陣からの株が上がります。仕事だけじゃなくて、お料理もできるなんて「なんて素敵なの~」と魅力倍増!

紳士もぜひ、本格的なお料理を学んでみてはいかが。

 

食事会の様子は、明日掲載します。

 

「シャトーレストラン ジョエル・ロブション」次回のクッキングデモンストレーション&食事会は5月22日(火)11時半から15時 3月22日11時から受付開始 参加費2万2000円

東京都目黒区三田1-13-1恵比寿ガーデンプレイス内

*2018年3月1日現在の情報です*記事・写真の無断転載を禁じます。

岩崎由美

東京生まれ。上智大学卒業後、鹿島建設を経て、伯父である参議院議員岩崎純三事務所の研究員となりジャーナリスト活動を開始。その後、アナウンサーとしてTV、ラジオで活躍すると同時に、ライターとして雑誌や新聞などに記事を執筆。NHK国際放送、テレビ朝日報道番組、TV東京「株式ニュース」キャスターを6年間務めたほか、「日経ビジネス」「財界」などに企業トップのインタビュー記事、KADOKAWA Walkerplus地域編集長としてエンタテインメント記事を執筆。著書に『林文子 すべてはありがとうから始まる』(日経ビジネス人文庫)がある。

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ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

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