Taste of the gentleman

紳士のたしなみ

紳士のたしなみでは、紳士道を追求するにあたり、
是非学びたい気になるテーマについて学んでいきます。

紳士のためのお出かけエンタテインメント

ロイヤルオペラハウス・バレエ シネマ「赤い薔薇ソースの伝説」3月24日から1週間

美術、振付、音楽、ダンサー、すべてに魅了されます。クリストファー・ウィールドンのクリエイティブチームが3年かけて作り上げた新作「赤い薔薇ソースの伝説」は、まさにアートそのもの。どんなに忙しくても劇場に足を運んでいただきたい作品です。

©Camilla Greenwell.

映画でご存じの方も多いと思いますが、原作は1989年にベストセラーになったラウラ・エスキヴェルの30年間に渡る大河小説で、1910年の北メキシコから始まります。

美術や衣裳、音楽など、すみずみに、抽象的で詩的なメキシコが感じられ、美しい舞台の上では、官能的でエレガントで、情熱的なバレエが繰り広げられます。「不思議の国のアリス」の振付家クリストファー・ウィールドンのチームは、なんて完成度が高いんでしょう。

©2022 ROH. Photograph by Tristram Kenton

音楽はジョビー・タルボット。この舞台のためにすべての曲を書きおろしました。その音楽に大きくかかわったのが、メキシコ人マエストロのアロンドラ・デ・ラ・パーラ。彼女が音楽顧問も務め、メキシコのダンス文化、リズム、音楽、民族楽器を存分に駆使しメキシコらしさを取り入れました。使ったことがない楽器を使う演奏者たちには、その音楽や楽器の起源まで話し、演奏してもらったそうです。メキシコのギタリストで作曲家のトマス・パレイロも参加しています。そして美術はボブ・クロウリーです。

物語は、

末娘ティタ(フランチェスカ・ヘイワード)は、幼馴染のペドロ(マルセリーノ・サンベ)と恋人同士。母親ママ・エレナ(ラウラ・モレラ)は、末娘は親が死ぬまで世話をしなくてはならないという家訓を守り2人の結婚を許さず、長姉と結婚させます。ティタが2人のために作ったウエディングケーキに彼女の涙がこぼれると、食べた人は悲しみに襲われます。また、ペドロから贈られたバラの花びら入りのソースをつくると、次姉の欲望に火がつき、革命戦士となります。彼女の料理には、魔法のような力があるのでした・・・。

©2022 ROH. Photograph by Tristram Kenton

愛らしいフランチェスカ・ヘイワードは、踊りで、表情で、演技で、熱い恋を表現します。爽やかでチャーミングなマルセリーノ・サンベの演技にも引き込まれます。愛し合っているのに引き裂かれ、30年たってもなお愛し合う2人がついに結ばれるまで、激しく優しく愛しく踊ります。2人で踊るパ・ドウ・ドウは、なんて色気があるんでしょう。

©2022 ROH. Photograph by Tristram Kenton

色彩豊かな作品は、観客を神秘の世界に連れ去り、情熱の炎に身を焦がしそうです(笑)。

 

HPはコチラ http://tohotowa.co.jp/roh/movie/?n=like_water_for_chocolate2022

*2023年3月23日現在の情報です*記事・写真の無断転載を禁じます。

 

岩崎由美

東京生まれ。上智大学卒業後、鹿島建設を経て、伯父である参議院議員岩崎純三事務所の研究員となりジャーナリスト活動を開始。その後、アナウンサーとしてTV、ラジオで活躍すると同時に、ライターとして雑誌や新聞などに記事を執筆。NHK国際放送、テレビ朝日報道番組、TV東京「株式ニュース」キャスターを6年間務めたほか、「日経ビジネス」「財界」などに企業トップのインタビュー記事、KADOKAWA Walkerplus地域編集長としてエンタテインメント記事を執筆。著書に『林文子 すべてはありがとうから始まる』(日経ビジネス人文庫)がある。

https://cross-over.sakura.ne.jp/

ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

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