Taste of the gentleman

紳士のたしなみ

紳士のたしなみでは、紳士道を追求するにあたり、
是非学びたい気になるテーマについて学んでいきます。

紳士のためのアートデート

俵万智展の言葉の森から所沢航空記念公園まで散歩☀東川添いに、武蔵野の原風景と子供時代の記憶が交錯する!

2021年7月のとある暑い日、歌人俵万智さんの個展『たったひとつの「いいね」 『サラダ記念日』から『未来のサイズ』まで』を内覧。角川武蔵野ミュージアムにて。

実は、本の中にたくさん並ぶ小さな文字を読むのが苦手な私。。。
短歌にも疎かったのだけど、この展覧会で一気に没入。
何しろ、俵さんの短歌が書かれているのは、背よりも高いハートや家型の立体物や壁や、大きなバナーなど。短歌の森に迷い込み、否応なしに浴びる言葉のシャワーが心地よい♨

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「短歌のポップアップ現代アート」をさまよいながら、俵さんデビュー当時の恋愛短歌と、子供が生まれて震災やコロナを経験した現在の短歌の雰囲気がまるで違うことに驚く!
といっても共通しているのは、どれも日常生活で一瞬感じたことのある感覚や思いなのだけど、敢えて気に留めずやりすごしていた体験が、「言葉」として表現されていることで永遠の命を得ていること。

しかも、この言葉たちは「日記(書いて机にしまっておく)ではなく、手紙(読んでもらうために送る)」(俵さんの言葉より)なので、バリバリ伝わってきます。

感動したのが、こちらの一首。

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『バンザイの姿勢で眠りいる吾子よそうだバンザイ生まれてバンザイ』
シングルマザーになった瞬間にこの短歌!すごいな~。

さて、この感動冷めやらぬ中、せっかく所沢の角川武蔵野ミュージアムに来たら歩いてみたい道があったのです。
それが、雑誌『武蔵野樹林』で見たこの遊歩道。

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武蔵野の原風景を見ながら所沢航空記念公園に到着する道のりです。
時間は、炎天下の15時過ぎくらい。
この地図は忘れていったのですが、きっと地元の方は皆知っているだろうと気軽に考えていました。

まずは、ミュージアムの建物のそばに立っていたスタッフらしき20代の男性にこの遊歩道のことを訪ねる。すると、とまどいの表情を浮かべて、

「それは歩く距離ではないですよ!最寄り駅は東所沢駅です」

とのこと。。。でも、私はこの遊歩道を歩きたいのだけど。。。

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《武蔵野皮トンビ》 鴻池朋子 2021© Tomoko Konoike
角川武蔵野ミュージアムにて

とりあえず方角は教えてもらったので歩きつつ、また敷地内で見かけた年配のスタッフに訪ねる。すると、困惑の表情を浮かべて、

「歩く距離じゃないですよ。すぐそこにバス停があります」

と言って教えてくれない。。。お願いだから歩かせてくれー!

更に歩くと「観光案内所」がある。そこに入ってまたまた遊歩道のことを訪ねると、4人ほどいた職員の方々がざわつくも、プリントアウトなどして道のりを教えてくれました。すぐ近くの川沿いがキレイで、大体40分ほどとのこと。「素晴らしい!」これが聞きたかったの!!ありがとう。

嬉々として川沿いに出る。

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むか~しから流れているようなこの川のたたずまいが、だんだん子供の時の記憶をよみがえらせてくれる。

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土手で遊ぶ親子発見!でも、基本的にほとんど人に会わない。。。

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てくてく歩いていくと、子供の頃よく静岡の祖母と歩いたあぜ道のような風景が出てくる。しろつめぐさや、レンゲを教えてくれたな~。桑の葉も発見!ここで笑顔のおばあちゃんに出会ったりしたら懐かしいな~なんて思いながら更に歩く。

すると、かつて見慣れた風景が!これは、小学生の時静岡のおじいちゃん、おばあちゃんのところに遊びに行くと良く見た茶畑!

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静岡の祖父母に思いを馳せていたタイミングだったので、びっくり。
武蔵野も、お茶の産地だったのね。

グーグルマップを見ると、さっき観光案内所のお兄さんが教えてくれた能面美術館がすぐ近く。日本三大能面美術館とのことなので、寄ってみることに。

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今日は休みでした!!

そうこうするうちに、もう、隣が所沢航空記念公園🛫
あっという間だったなー!ここは、親子など人々が一杯。

今までのちょっと浮世離れした散歩から、現実の世界に引き戻される。

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広々とした公園は平和そのもの!

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おー!航空公園のシンボルにも出会えました♪

俵万智さんの言葉の森からインスピレーションが湧き、武蔵野の原風景を見ながら過去と現在が交錯する夢想の散歩、そして現実に戻る航空公園。
熱中症一歩手前の炎天下で、刺激的なひと夏の散歩となりました~☀

少し涼しくなったらおすすめです♪

【角川武蔵野ミュージアム 情報】
展覧会名:俵万智 展 たったひとつの「いいね」 『サラダ記念日』から『未来のサイズ』まで
会場:角川武蔵野ミュージアム 4F エディット アンド アートギャラリー
会期:2021年7月21日(水)~11月7日(日)
主催:公益財団法人 角川文化振興財団

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菊池麻衣子 
【現代版アートサロン・パトロンプロジェクト代表、アートライター、美術コレクター】
東京大学卒:社会学専攻。 イギリスウォーリック大学大学院にてアートマネジメントを学ぶ。ギャラリー勤務、大手化粧品会社広報室を経て2014年にパトロンプロジェクトを設立。

【月刊誌連載】2019年から《月刊美術》「菊池麻衣子のワンデイアートトリップ」連載、《国際商業》アートビジネスコーナー連載
 資格:PRSJ認定PRプランナー
同時代のアーティスト達と私達が展覧会やお食事会、飲み会などを通して親しく交流する現代版アートサロンを主催しています。 美術館やギャラリーなどで「お洒落にデート!」も提唱しています。

パトロンプロジェクトHP:  http://patronproject.jimdo.com/
パトロンプロジェクトFacebook: https://www.facebook.com/patronproject/
菊池麻衣子Twitter: @cocomademoII

インスタグラム:https://www.instagram.com/cocomademois/

ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

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