Taste of the gentleman

紳士のたしなみ

紳士のたしなみでは、紳士道を追求するにあたり、
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創建1200年記念 特別展「神護寺(じんごじ)―空海と真言密教のはじまり」7月17日~9月8日

平安初期彫刻の最高傑作である神護寺のご本尊「国宝 薬師如来立像」の前に立つと射すくめられるような気がします。どうしてこれほどまでに美しく、そして怖いお顔をされているのでしょうか。普段の行いが悪い私だからそう感じるのか。神護寺創建以来1200年安置され、弘法大師も日々祈りをささげてきた仏様です。台座の修理をするにあたり、今回初めて、お寺の外に出てこられました。

(左)月光菩薩立像 (中)薬師如来立像 (右)日光菩薩立像 どれも平安時代

また、約230年ぶりに修理された現存最古の国宝「高尾曼荼羅」。これは弘法大師が直接制作に関わり筆を入れたと伝えられる両界曼荼羅です。4メートル(表装は縦6メートル、横5メートル)もあり、展示室の床から天井までを埋め尽くすほどの大きさです。江戸時代以来の修理で、6年の歳月がかけられました。

五体揃って拝見できる国宝「五大虚空蔵菩薩坐像」現存最古のやまと絵屏風・国宝「山水屏風」、日本の肖像画を代表する国宝「伝源頼朝像」など国宝8点を含む、数々の宝物が見られます。

京都高尾にある神護寺は、和気清麻呂が建立した高尾山寺を起源としています。唐で密教を学んだ弘法大師空海が帰国してから活動の拠点とし、真言密教の活動をスタートさせました。今年は空海生誕1250年でもあり、神護寺創建1200年。節目の年を記念した展覧会です。

密教では、教義の世界観を示す曼荼羅、儀式で使う法具など数々の美術工芸品が誕生しました。空海の生きた時代に制作された彫刻、絵画、工芸の傑作を始め、国宝17件、重要文化財44件を含む約100件におめにかかることができます。

空海直筆の書や、最澄直筆の手紙などからは、教科書で習った方々の命を感じることができます。さらにそのどれを見ても、歴史の重さを感じると同時に、神々しさとアートとしての美しさが際立っています。宗教と美は絡み合い、人々を魅了していったのでしょう。

十二神将立像 吉野右京、大橋作衛門等作 <西神、玄神>室町時代 <子神~申神、戌神>江戸時代

「創建1200年記念 特別展 神護寺 空海と真言密教のはじまり」東京国立博物館 平成館 特別展示室 2024年7月17日(水)~9月8日(日)

*2024年8月6日現在の情報です*記事・写真の無断転載を禁じます

岩崎由美

東京生まれ。上智大学卒業後、鹿島建設を経て、伯父である参議院議員岩崎純三事務所の研究員となりジャーナリスト活動を開始。その後、アナウンサーとしてTV、ラジオで活躍すると同時に、ライターとして雑誌や新聞などに記事を執筆。NHK国際放送、テレビ朝日報道番組、TV東京「株式ニュース」キャスターを6年間務めたほか、「日経ビジネス」「財界」などに企業トップのインタビュー記事、KADOKAWA Walkerplus地域編集長としてエンタテインメント記事を執筆。著書に『林文子 すべてはありがとうから始まる』(日経ビジネス人文庫)がある。

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ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

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