Taste of the gentleman

紳士のたしなみ

紳士のたしなみでは、紳士道を追求するにあたり、
是非学びたい気になるテーマについて学んでいきます。

紳士のためのお出かけエンタテインメント

和食の伝統と革新『かまど焼 NIKUYOROZU』

22年前、居酒屋からスタートし現在8店舗の飲食店の運営と、店舗づくりを事業とするRHグループ。グループの代表・竹松弘光さんは、日本料理の料理人であると同時に猟師でもあり、サステナブルな観点から持続可能な未来・食文化の創出を目指しています。その竹松さんが第34回日本料理コンクールで外務大臣賞を受賞しました。いままで日本料理ではあまり使われてこなかった「肉」を扱い、それが評価されました。伝統を重んじながら革新し、優れた食材の特性を最大限に引き出す調理法を追求しています。

そのRHグループが、令和6年度の「東京都中小企業技能人材育成大賞知事賞」の奨励賞を受賞しました。これは技能者の育成と技能の継承に取り組む東京都内の中小企業で特に成果をあげた企業を表彰するもので、飲食業の受賞は珍しいということです。次世代の料理人を育てることを使命とし、調理人の技術力、マネジメント力の育成、資格取得支援などキャリア形成へのアプローチが評価されました。RHグループの調理人は15人で、さらに腕の良い人がとれる技能士という資格を持つ人がその中に3人います。そして、現在、調理人を目指す人たちが10人ほど。社内で大切に育成しているということでした。

そこでこのたび、三鷹の「かまど焼 NIKUYOROZU」で「薪と肉 伝統を紡ぐ和のコース ~受賞記念特別仕立て」(9000円税込)を4月22日から半年間期間限定で提供します。日本料理の伝統と革新を味わえる和と肉料理が融合したスペシャルなコースは、本格的な薪焼きの肉料理と和食の技法が駆使された手のかかったもの。料理人たちが「和食の基本五法」を駆使して調理技術を向上させ、日本料理の真髄を学ぶことができる内容です。彼らが手間暇かけて仕込んだ渾身の料理をいただけます。

まずは名物の「純生肉刺し」。生食を取り扱える認定を取得している店ならではの鮮度抜群の生肉。讃岐のオリーブ牛を冷蔵で輸送し、部位はロース芯。スパークリングワイン(ビコーズアイムブランドブラン フロムフランス)とあわせていただきました。

前菜「根三つ葉と新玉葱の浸し」「ウルテ酢味噌合え」「桜マスかす漬け」「たらの芽天麩羅」「和牛のにぎり」。ウルテというのは牛ののどの軟骨で、これを3時間煮ています。コリコリした食感と爽やかな文旦の香りが漂います。桜マスは、薪の終盤の炎「熾火(おきび)」で焼いて。にぎりは、鹿児島のひらまつ和牛。

リブとろ椀しゃぶ」は2022年オープン当初からの人気メニュー。オリーブ牛のリブロース、筍、わかめ、蕗、木の芽の入ったお椀に、鰹とマグロと昆布の合わせ出汁をたっぷりかけます。

  

牛舌白味噌煮」は、煮たり蒸したり下処理が3日かかる手のこんだ一品。ほろほろです。日本酒(楯野川 渓流中取り純米大吟醸 山形)でいただきました。

看板メニューの「牛のかまど焼」は、松阪牛。焼肉屋でザブトンと言われる部位で、かまどで、薪と炭で350度から650度で焼き、外側はカリッと、中はしっとり仕上げます。水分を逃がさず旨味が凝縮し、燻製の香りを放つため燻製好きにはたまりません。焼ウルイ、茗荷、筍木の芽焼きが添えられていますが、筍が絶妙の焼き具合で春を感じさせます。肉には赤ワインが良いと、グランポレール長野古里メルローを合わせました。

  

小蛤の茶椀蒸し」に続いて、「うすい豆とパルミジャーノの土鍋ご飯」は、お肉とチーズの相性もよく、今までにない味わいです。お肉がゴロゴロ入っています。

  

デザートは、「季節の果物ジュレ掛け」自由が丘のAmiCono(アミコーノ)のジェラートと果物

和食の真髄を感じながら、お肉をたっぷりといただけて大満足。和食の技術をいかし和牛をこれほどまで堪能できるなんて。

「かまど焼 NIKUYOROZU」三鷹市下連雀3-15-13 HPはコチラ

*2025年4月18日現在の情報です*記事・写真の無断転載を禁じます。

 

岩崎由美

東京生まれ。上智大学卒業後、鹿島建設を経て、伯父である参議院議員岩崎純三事務所の研究員となりジャーナリスト活動を開始。その後、アナウンサーとしてTV、ラジオで活躍すると同時に、ライターとして雑誌や新聞などに記事を執筆。NHK国際放送、テレビ朝日報道番組、TV東京「株式ニュース」キャスターを6年間務めたほか、「日経ビジネス」「財界」などに企業トップのインタビュー記事、KADOKAWA Walkerplus地域編集長としてエンタテインメント記事を執筆。著書に『林文子 すべてはありがとうから始まる』(日経ビジネス人文庫)がある。

https://cross-over.sakura.ne.jp/

ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

おすすめのたしなみ