Taste of the gentleman

紳士のたしなみ

紳士のたしなみでは、紳士道を追求するにあたり、
是非学びたい気になるテーマについて学んでいきます。

紳士のためのお出かけエンタテインメント

新国立劇場オペラ「魔笛」と、ホテル「メズム東京」のコラボディナー

2020年に開業した竹芝のモダンラグジュアリーホテル「メズム東京、オートグラフ コレクション」は、近くに浜離宮恩賜庭園やウォーターフロントがあり、東京スカイツリーを望めるホテルです。東京在住の方も旅に出たかのような気分を味わえるでしょう。マリオットグループのオートグラフ コレクションとは、デザインや表現に独創性と情熱が光る、世界の厳選された独立系ホテルを集めたブランドです。

この「メズム東京、オートグラフ コレクション」の、16階のレストラン「シェフズ・シアター」で、2024年12月10日(火)~15日(日)に上演される新国立劇場オペラ「魔笛」をテーマにしたディナー(14300円~)2024年11月1日(金)~2025年1月10日(金)(12月21日~25日は除く)の期間限定で召し上がれます。

魔笛」というと、モーツァルトの軽やかなオペラで、「夜の女王」の「アリア」や「パ・パ・パ」の二重唱が有名です。

物語は・・

王子タミーノは、大蛇に襲われますが「夜の女王」の侍女たちが助けてくれます。侍女たちから「夜の女王」の娘パミーナが悪者ザラストロに捕らえられていると聞いて救出することに。王子タミーノは「魔法の笛」を、お供のパパゲーノは「銀の鈴」を与えられザラストロの城に向かいます。タミーノとパミーナは出会い、互いを運命の人だと感じます。

悪者だと聞いていたザラストロは、実は世界征服を狙う「夜の女王」からパミーナを保護していたのでした。「夜の女王」は、パミーナにザラストロを殺せと銘じて短剣を渡します。ザラストロは、「愛」が大切だとパミーナに説き、「夜の女王」は滅びザラストロと、王子タミーノ、パミーナは、神を讃えます。

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2022年の新国立劇場オペラ「魔笛」の記事はコチラ)

魔笛ディナーのメニューをご紹介しましょう。

アミューズのテーマは「タミーノの冒険のはじまり

大蛇と3人の侍女が4種のアミューズで表現されています。フォアグラのムースは「魔法の笛」の形をしてグラスの中に。馬肉のタルタル、烏賊のレムラード、キッシュロレーヌとどれも黒いのが印象的です。

オードブルは「パパゲーノとパミーナの出会い

夜の女王の娘パミーナのドレスをイメージした、美しい盛り付けです。エディブルフラワーなどで飾られ、なんてきれいなんでしょう。中央には甘エビ、根セロリのムース、かぶのマリネが置かれ、その上からドレスのドレープをイメージした、甘エビの頭からとった出汁のジュレがかけられています。フロマージュブランの「銀の鈴」に癒されます。

メイン(魚)は「ザラストロの試練」

ザラストロの光の神殿がお城のようにそそり立つライスペーパーで表されています。中の魚は、ソテーしたほうぼうとムール貝、ピューレ状のジャガイモ、キャベツ。ムール貝の出汁のソースが添えられて。

メイン(肉)は「夜の女王の怒り」

イカ墨を練り込んだ黒い折りパイとマッシュルーム・デユクセルで牛フィレ肉が包まれています。その上には、女王の王冠までのせられています。フィレ肉はもちろん王冠もちゃんと美味しい。赤いビーツのピューレと根菜はまるで怒っているかのように怒りを表現しています。厨房でゼロから作り上げたソースが絶品。ピックは、女王がザラストロを殺せとパミーナに渡した剣を表しています。それにしても、娘に殺人を命令するなんて、なんという親でしょう(怒)。

デセールは「光の勝利」

ライ麦のサブレを敷いたかぼちゃのムースと洋ナシのジュレ、ターメリックでマリネして薄くスライスした洋ナシが飾られています。上品な柚子ソース、ポワールウィリアムをきかせた洋ナシのソース、ターメリックで表現された太陽が見事です。

  

美しく可愛らしいだけではなく、王冠に至るまで美味しいのが嬉しいところ。コラボレーションのお料理は、見た目にこだわるあまり味がついてこないことが多いですが、こちらでは物語を楽しみながら、驚いたり、笑ったり、美味しい本格フレンチを召し上がれます。もちろんBGMはオペラがテーマです。生の歌声は、新国立劇場でお楽しみください。

「魔笛」ディナープログラムに加えて、公演チケットと宿泊をセットにしたプランもあります。特典付きのコラボレーションルームは一日一室限定で(2名1室253000円(税・サービス料込。宿泊税別)、ディナーと翌日の公演チケットと朝食付)。

オペラ「魔笛」宿泊プランの詳細はHPでご覧ください。「魔笛」に酔いしれる一日があってもよいかも(笑)。

バー&ラウンジ Whisk

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*2024年10月9日現在の情報です*記事・写真の無断転載を禁じます。

岩崎由美

東京生まれ。上智大学卒業後、鹿島建設を経て、伯父である参議院議員岩崎純三事務所の研究員となりジャーナリスト活動を開始。その後、アナウンサーとしてTV、ラジオで活躍すると同時に、ライターとして雑誌や新聞などに記事を執筆。NHK国際放送、テレビ朝日報道番組、TV東京「株式ニュース」キャスターを6年間務めたほか、「日経ビジネス」「財界」などに企業トップのインタビュー記事、KADOKAWA Walkerplus地域編集長としてエンタテインメント記事を執筆。著書に『林文子 すべてはありがとうから始まる』(日経ビジネス人文庫)がある。

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ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

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