Taste of the gentleman

紳士のたしなみ

紳士のたしなみでは、紳士道を追求するにあたり、
是非学びたい気になるテーマについて学んでいきます。

紳士のためのおでかけエンターテイメント

映画「セザンヌと過ごした時間」で、南仏プロヴァンスを旅する

東京・渋谷の東急Bunkamuraで上演される映画は、大人が楽しめるものが多くかかります。

特に現在上映中の「セザンヌと過ごした時間」は、どのシーンを切り取っても、アートなのです。まさに、絵画のような作品です。

© 2016 – G FILMS –PATHE – ORANGE STUDIO – FRANCE 2 CINEMA – UMEDIA – ALTER FILMS

いまでこそポール・セザンヌと言えば知らない人はいませんが、彼が生きていた時代、セザンヌの絵画はコンテンポラリーアートでした。

戸外で光を取り入れ、空気を切り取り、「印象と感動」で描いた新しい感覚の絵は、当時の画壇をぎうじっていた「サロン」で受けず、ずっと陽の目を見ませんでした。

これは、「空気の流れ、太陽の熱さ、岩山の荒々しさ」を描くためにもがき続けたセザンヌと、子供のころから親友だったフランスの文豪エミール・ゾラの物語です。

© 2016 – G FILMS –PATHE – ORANGE STUDIO – FRANCE 2 CINEMA – UMEDIA – ALTER FILMS

 

ゾラは中学生のころ、いじめられていたところをセザンヌに助けられました。セザンヌは裕福な銀行家の子供。ゾラはイタリアから来た貧しい母子家庭。

父親の反対を押し切って画家を目指すセザンヌを、一足早く小説家として成功したゾラは才能を信じて応援し続けます。セザンヌは、孤独で人と交わらず、世の中に受け入れられない鬱屈したコンプレックスを抱えていました。

ゾラが画家をモデルにした作品を出すと、「自分をモデルにした」と、セザンヌは怒り、二人の関係は乖離していきます。

© 2016 – G FILMS –PATHE – ORANGE STUDIO – FRANCE 2 CINEMA – UMEDIA – ALTER FILMS

 

美しい水、木影、空、山、セミの声、風に吹かれる木々のざわめき、自然の緑の濃淡、どこをとっても南仏プロバンスは美しく、心安らぐ景色が広がります。

© 2016 – G FILMS –PATHE – ORANGE STUDIO – FRANCE 2 CINEMA – UMEDIA – ALTER FILMS

ゾラとセザンヌは、互いに尊敬しあいながら、わかりきれない寂しさを抱えます。そこまで、わかりあえる人間関係ってあるのかしら。男性同士だったらあり得るのかしら。あまりにも求めすぎなんじゃないの。と凡人の私は、思うのですが、情熱あふれるアーティストは、どこまでも深く求めるのです。

© 2016 – G FILMS –PATHE – ORANGE STUDIO – FRANCE 2 CINEMA – UMEDIA – ALTER FILMS

 

美しく、とても寂しい作品です。

 

映画「セザンヌと過ごした時間」

92日(土)~

Bunkamuraル・シネマほか全国順次公開

 

*2017年9月12日現在の情報です。 *記事、写真の無断転載を禁じます。

 

岩崎由美

東京生まれ。上智大学卒業後、鹿島建設を経て、伯父である参議院議員岩崎純三事務所の研究員となりジャーナリスト活動を開始。その後、アナウンサーとしてTV、ラジオで活躍すると同時に、ライターとして雑誌や新聞などに記事を執筆。NHK国際放送、テレビ朝日報道番組、TV東京「株式ニュース」キャスターを6年間務めたほか、「日経ビジネス」「財界」などに企業トップのインタビュー記事、KADOKAWA Walkerplus地域編集長としてエンタテインメント記事を執筆。著書に『林文子 すべてはありがとうから始まる』(日経ビジネス人文庫)がある。

http://www.geocities.jp/officewe_homepage/

ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

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