Taste of the gentleman

紳士のたしなみ

紳士のたしなみでは、紳士道を追求するにあたり、
是非学びたい気になるテーマについて学んでいきます。

紳士のためのお出かけエンタテインメント

映画館で歌舞伎を楽しむシネマ歌舞伎『桜の森の満開の下』

シネマ歌舞伎にあの伝説の舞台、『野田版 桜の森の満開の下』がやってきました。一度見てみたかった舞台がこうして映画館で観られるなんて夢のようです。

 

坂口安吾の小説『桜の森の満開の下』と『夜長姫と耳男』をもとに野田秀樹が劇団夢の遊民社のために書きおろしたのが「贋作・桜の森の満開の下」。それが歌舞伎になって登場しました。野田秀樹作・演出です。

 

幕が開くとそこは満開の桜。鬼がいる幻想世界です。そして流れる曲は、今、新国立劇場で上演中のオペラ『ジャンニ・スキッキ』の中に登場する「私のお父さん」。

満開の桜の森は人の気を狂わせると耳男(中村勘九郎)は言います。ヒダの王家は、ヒダの匠の3名人を召集し、2人の姫を守る尊き御仏、弥勒菩薩を彫るように言いつけます。集められたのは、耳男、マナコ、オオアマ。オオアマは、実は大海人皇子(市川染五郎・現松本幸四郎)で、謀反を企てています。2人の姫は、夜長姫(中村七之助)と早寝姫。美貌の夜長姫は、どこまでも残酷です。翻弄される耳男の行く末は・・・。。

 

だじゃれのような言葉遊びが飛び交い、笑わせ、ジョークをまじえ、言葉の端々にシニカルな皮肉あり、美しいけど怖ろしく、印象的な世界を生み出します。平成29年8月に歌舞伎座にかかったものの上映です。

 

日本列島が桜で彩られる今の季節、劇場の中も満開の桜。

怪しく美しい世界を、堪能しました。133分。

月に一演目、映画館で気軽に歌舞伎を楽しめるシネマ歌舞伎の新シーズンのスタートです。

 

 

2019年4月5日(金)~4月25日(木)まで

『野田版 桜の森の満開の下』

 

*2019年4月9日現在の情報です。*記事、写真の無断転載を禁じます。

岩崎由美

東京生まれ。上智大学卒業後、鹿島建設を経て、伯父である参議院議員岩崎純三事務所の研究員となりジャーナリスト活動を開始。その後、アナウンサーとしてTV、ラジオで活躍すると同時に、ライターとして雑誌や新聞などに記事を執筆。NHK国際放送、テレビ朝日報道番組、TV東京「株式ニュース」キャスターを6年間務めたほか、「日経ビジネス」「財界」などに企業トップのインタビュー記事、KADOKAWA Walkerplus地域編集長としてエンタテインメント記事を執筆。著書に『林文子 すべてはありがとうから始まる』(日経ビジネス人文庫)がある。

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ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

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