Taste of the gentleman

紳士のたしなみ

紳士のたしなみでは、紳士道を追求するにあたり、
是非学びたい気になるテーマについて学んでいきます。

紳士のためのお出かけエンタテインメント

東京フィル 新シーズンの開幕はチョン・ミョンフンマエストロのベートーヴェン、そしてKBS交響楽団との合同オーケストラ特別演奏会

まずは、東京フィル2月の定期演奏会ベートーヴェンづくしでした。1曲目が『ピアノ、ヴァイオリンとチェロのための三重協奏曲』。オーケストラと、ピアノにマエストロが弾き振りで参加し、日本と韓国の若手のヴァイオリンとチェロ奏者と共演です。

ヴァイオリンに前田妃奈。2022年ヴィエニャフスキ国際ヴァイオリンコンクールで優勝しています。キャラクター性の濃い演奏です。チェロのハン・ジェミンは、2021年エネスク国際コンクールに史上最年少15歳で優勝し、今年19歳。この曲のチェロは、演奏が不可能と言われるほど難しいことで知られています。キラキラした音が、なんとも純粋です。

そして、ピアノは1974年にチャイコフスキー・コンクールピアノ部門で2位を獲得しているチョン自身の演奏。弾き語りというのは知っていましたが、私は弾き振りが初めて。マエストロの思いのたけがピアノ演奏にのります。

続いて交響曲第3番『英雄』。東京フィルとチョンマエストロはベートーヴェン交響曲全曲プロジェクトを行った経験があります。とくに『英雄』は、ベートーヴェン9曲の交響曲の中でも、それまでのクラシック音楽を大きく変えた革新的なもので、チョン自身も思い入れのある曲。東京フィルも、マエストロも、身体にしみ込んだ『英雄』を、自由自在に操ります。

深い音、ピュアな音、自然な音」とマエストロはいつも言われるそうですが、身体の中から湧き上がるような演奏でした。

 

そして、3月2日に開催された「日韓国交正常化60周年記念 KBS交響楽団 東京フィルハーモニー交響楽団合同オーケストラ特別演奏会」は、モーツァルトの2台のピアノのための協奏曲、マーラー交響曲第1番『巨人』。

東京フィルと、韓国のKBS交響楽団が一つになって演奏します。舞台が重く見えるほど、大勢がのっての演奏です。

ピアノのソヌ・イエゴンの華麗な音と、五十嵐薫子の音を聴いていると、同じピアノという楽器なのにこれほど違う音が紡がれるのかと感じると同時に、一つに溶け合い昇華していくさまが見てとれました。

そして「巨人」の演奏が終わった後の、演奏家たちの清々しい笑顔がなんとも印象的でした。互いに握手し、ほめたたえあい、敬意に満ち溢れていました。最後は、チョンマエストロへの深い尊敬とあふれる愛情で、会場は総立ちとなり、いつまでも拍手が鳴りやまない感動の舞台となりました。

*撮影=上野隆文/提供=東京フィルハーモニー交響楽団*2025年3月11日現在の情報です*記事・写真の無断転載を禁じます

 

岩崎由美

東京生まれ。上智大学卒業後、鹿島建設を経て、伯父である参議院議員岩崎純三事務所の研究員となりジャーナリスト活動を開始。その後、アナウンサーとしてTV、ラジオで活躍すると同時に、ライターとして雑誌や新聞などに記事を執筆。NHK国際放送、テレビ朝日報道番組、TV東京「株式ニュース」キャスターを6年間務めたほか、「日経ビジネス」「財界」などに企業トップのインタビュー記事、KADOKAWA Walkerplus地域編集長としてエンタテインメント記事を執筆。著書に『林文子 すべてはありがとうから始まる』(日経ビジネス人文庫)がある。

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ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

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