Taste of the gentleman

紳士のたしなみ

紳士のたしなみでは、紳士道を追求するにあたり、
是非学びたい気になるテーマについて学んでいきます。

紳士のためのお出かけエンタテインメント

東京フィル「渋谷の午後のコンサート」2024シーズンファイナル

2024年11月4日東京フィルの「渋谷の午後のコンサート」<なんでもOKストラ!!>円光寺雅彦マエストロと、テレビでお馴染みピアニストの清塚信也さんの登場です。マイクを持って軽快に登場する清塚さん。円光寺マエストロと一緒に組むのは15回目だとか。

撮影=藤本 崇 /提供=東京フィルハーモニー交響楽団

今回は、ショパンのピアノ協奏協第1番をフルで演奏してくれました。華麗で繊細、大胆できめこまやかな演奏です。そしてアンコール曲は、清塚さんアレンジのショパンのメドレー「ショパンファンタジー」。これがまた素晴らしかった。

撮影=藤本 崇 /提供=東京フィルハーモニー交響楽団

この「午後のコンサート」では、会場から事前に集めた質問に答えるコーナーがあるのですが、驚いたのは清塚さんは、作曲をするとき楽譜を書かないということ。さすがに弦楽器と合わせるときは、頭の中にあるものを譜面に落とすそうですが、そうでないときは頭の中だけだとか。ピアノの前にすら座らないそうです。

たしかにアンコールの清塚信也編曲「ショパンファンタジー」も、身体の中から湧いてきたショパンの音楽をアレンジして紡ぎ出しているような雰囲気でした。音楽が好きで音楽を仕事にし、こんな嬉しいことはなくいつも音楽の中にいると話されていました。

 

その後は、スメタナ生誕200年を記念して、歌劇『売られた花嫁」序曲です。この歌劇、このようなタイトルですが、実はハッピーエンドのドタバタオペラです。悲劇ではないオペラにはほっとします。

最後はチャイコフスキーのバレエ組曲『白鳥の湖』より。第1曲、第2曲、第3曲、第4曲、第5曲、そして最高潮に達する第6曲です。いつも新国立劇場で、東京フィルのオペラやバレエの演奏を聴いているからでしょうか。バレエが目の前で繰り広げられているかのように情景が浮かびます。さらに音楽が主役となって前面に表現され、これほど美しい曲だったかと感銘しました。さすが、東京フィルの真骨頂です。

今年の「午後のコンサート」は、これでファイナル。また来年の「午後のコンサート」を楽しみにしたいと思います。

 

*2024年11月11日現在の情報です*記事・写真の無断転載を禁じます

岩崎由美

東京生まれ。上智大学卒業後、鹿島建設を経て、伯父である参議院議員岩崎純三事務所の研究員となりジャーナリスト活動を開始。その後、アナウンサーとしてTV、ラジオで活躍すると同時に、ライターとして雑誌や新聞などに記事を執筆。NHK国際放送、テレビ朝日報道番組、TV東京「株式ニュース」キャスターを6年間務めたほか、「日経ビジネス」「財界」などに企業トップのインタビュー記事、KADOKAWA Walkerplus地域編集長としてエンタテインメント記事を執筆。著書に『林文子 すべてはありがとうから始まる』(日経ビジネス人文庫)がある。

https://cross-over.sakura.ne.jp/

ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

おすすめのたしなみ