Taste of the gentleman

紳士のたしなみ

紳士のたしなみでは、紳士道を追求するにあたり、
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MET初演「グラウンデッド 翼を折られたパイロット」

新しいものに挑戦して、それをことごとく成功させられるのはなぜでしょう。ニューヨークのメトロポリタン・オペラを映画館で楽しむMETライブビューイング。12月13日(金)から、新作「グラウンデッド 翼を折られたパイロット」が始まり、東劇では26日まで上演されます。

イラクで活躍する女性パイロットという職業、そして出産によって昇進から遠のき、復帰後は第一線からはずされ、ドローン攻撃のパイロットに転身して遠隔攻撃の恐ろしさを味わうという、現代社会の問題を多く含んだストーリーがオペラとして称賛の中、受け入れられています。

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元は、一人芝居でアン・ハサウェイが主演を務めた舞台だったものを新作のオペラにしました。原作戯曲のジョージ・ブラントが台本を担当し、作曲は、ミュージカル作品でトニー賞を2回受賞している人気のジャニーン・テソーリ。「任務の道徳的なあいまいさを伝えたかった」と言います。

主演を務めるエミリー・ダンジェロの声にあてて書いていますが、エレガントで力強い声が、男社会で生き抜く女性のパワーを感じさせます。俊才マイケル・メイヤ―が3D映像と最新鋭のLEDパネルを駆使し、色彩の乏しいパイロットの世界を臨場感のある舞台に作り上げました。エミリー・ダンジェロはもちろんのこと、主人公ジェス(エミリー・ダンジェロ)の同僚でドローンのカメラ操縦士(カイル・ミラー)の演技が秀逸。いかにも今の若者風で、ゲーム感覚で戦争をします。今回がMETデビューです。

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アナログの世界に生きるジェスの夫、牧場主のエリックにベン・ブリス。元の戯曲には登場しない役柄です。優しく温かく、そして魅力的です。

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命を育みながら、命を奪う行為は矛盾だらけです。敵であっても、その人にはその人の人生があり家族がいる。それを自分はなんの危険もないところからボタン一つでつぶしていく。心の均衡をどのように保つのでしょうか。人間の命を奪う戦争がなくなるようにと強く祈るばかりです。

METライブビューイング「グラウンデッド 翼を折られたパイロット」2024年12月13日(金)~東劇のみ12月26日(木)まで

 

*2024年12月21日現在の情報です*記事・写真の無断転載を禁じます。

岩崎由美

東京生まれ。上智大学卒業後、鹿島建設を経て、伯父である参議院議員岩崎純三事務所の研究員となりジャーナリスト活動を開始。その後、アナウンサーとしてTV、ラジオで活躍すると同時に、ライターとして雑誌や新聞などに記事を執筆。NHK国際放送、テレビ朝日報道番組、TV東京「株式ニュース」キャスターを6年間務めたほか、「日経ビジネス」「財界」などに企業トップのインタビュー記事、KADOKAWA Walkerplus地域編集長としてエンタテインメント記事を執筆。著書に『林文子 すべてはありがとうから始まる』(日経ビジネス人文庫)がある。

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ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

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