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NEWシネマ歌舞伎『四谷怪談』は、9月30日から公開です

映画館で歌舞伎を楽しむシネマ歌舞伎が定着してきました。

なかでも、なかなかチケットがとれないと評判のBunkamuraシアターコクーンで上演される「コクーン歌舞伎」を映画館で観られるなら、そんなラッキーなことはありません。映画版コクーン歌舞伎『四谷怪談』。怖いのは得意ではないけれど、一度観てみようと試写に伺いました。

(c)明緒

 

舞台の演出は串田和美さん。映画の監督も串田さん。それを聞くだけで、どんなに斬新なものが観られるのかしらとワクワクします。

串田さんはこの「シネマ歌舞伎」は、舞台中継でもない、劇映画でもない、今までにない新しい「シネマ歌舞伎」にすると「NEWシネマ歌舞伎」と名付けました。

映画宣伝の看板には、中村獅童、中村勘九郎、中村七之助、中村扇雀と今をときめく人気の歌舞伎俳優さんたちが、どういうわけかスーツを着て立っています。

 

コクーン歌舞伎は、十八世中村勘三郎さんと串田和美さんが歌舞伎の古典演目を現代的な感覚で描こうとして始め、場所も若者が多い渋谷で、演出も今まで歌舞伎では考えられなかった既成概念を超えたもので新しい風を吹き込みました。今回のNEWシネマ歌舞伎は、その「コクーン歌舞伎」で2016年に上演された『四谷怪談』です。

串田さんは、「20年以上前の最初の『四谷怪談』(1994年上演、コクーン歌舞伎第一弾)のときとは、ずいぶん時代が変わった。当時は新しい演出にかなり抵抗があったが、世の中が変わり、今や新しいものがないと物足りないとまで言われる」と語ります。

 

コンサバティブな私は、映画の最初から度肝を抜かれました。舞台上には、様々な時代の、様々な衣裳を着た人たちが行き交っているのです。ザワザワした雑踏が、舞台上で幾層にもなって繰り広げられています。

 

物語は、言わずと知れた四谷怪談。

元赤穂浪士の一人伊右衛門(中村獅童)は、愛する妻お岩(中村扇雀)を連れ戻された恨みで舅を殺害。直助(中村勘九郎)は、お岩の妹お袖(中村七之助)に横恋慕して、お袖の婚約者を殺します。隣家の伊藤喜兵衛(笹野高史)の孫娘が伊右衛門にほれていたため、喜兵衛はお岩と離縁させようと産後の肥立ちをよくする薬だと偽って毒を渡します。悶絶するお岩の顔は青黒くはれ上がり髪は抜け落ち・・・。

(c)明緒

 

同じ俳優が違う役を演じたり、舞台上にアコーディオン、トランペット、サックスなどの奏者が「流し」のように現れたり、そのスピード感や、騒々しさ、今までの常識を覆す展開に、心がかき乱され、何が何だかわからない混沌の中に放り込まれます。

 

そして、きっとこれは映画として一つの完成作品なのだろう。舞台とは、まったく別物かもしれないと思うにつけ、「舞台をどうしても観たい」という気持ちが膨れ上がってきます。

映画を観て「コクーン歌舞伎」を観たつもりになりたかったのに、むしろ舞台を見たくなるなんて・・・。

 

串田さんは「舞台って見えるものだけじゃないんだろうなといつも思ってるんです。その人が感じるものがあって、やっぱり心の中で編集をしてしまうというか、時間がたつと自分の作品になっていくから、ひとつにすることはできない。それを映像記録のようにするのはどうなんだろうなと」。

そこで、「舞台中継ではない、劇映画でもない、新たな作品として観てもらうために撮り方や編集を考えながら創りました」と話してくれました。

 

串田さんのインタビューは、また来週(9月29日)!

乞う、ご期待。

 

NEW シネマ歌舞伎『四谷怪談』

2017年9月30日~

全国、57館の劇場で公開されます。

詳細はコチラ

HP: http://www.shochiku.co.jp/cinemakabuki/lineup/35/

 

*2017年9月22日現在の情報です。*記事・写真の無断転載を禁じます。

岩崎由美

東京生まれ。上智大学卒業後、鹿島建設を経て、伯父である参議院議員岩崎純三事務所の研究員となりジャーナリスト活動を開始。その後、アナウンサーとしてTV、ラジオで活躍すると同時に、ライターとして雑誌や新聞などに記事を執筆。NHK国際放送、テレビ朝日報道番組、TV東京「株式ニュース」キャスターを6年間務めたほか、「日経ビジネス」「財界」などに企業トップのインタビュー記事、KADOKAWA Walkerplus地域編集長としてエンタテインメント記事を執筆。著書に『林文子 すべてはありがとうから始まる』(日経ビジネス人文庫)がある。

http://www.geocities.jp/officewe_homepage/

ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

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