Challenge of the gentleman

紳士のチャレンジ

<後編>ジャケット&パンツをオーダー「完成・試着・工房見学」

ジャケットとパンツができあがりました。
まずは、パンツから試着。お腹回りがスッキリ見えて、脚のラインが綺麗に見えます。
股上浅めのノータック。
急ぎでなければ、パンツの股下とジャケットの袖口は、最後に調整して仕上げることもできるとのこと。

ジャケットも、背中のラインがカッコイイ。ウエストにかけてグッと絞るタイトなラインが見事。
身体にフィットするジャケットは、着心地がいいものです。

袖口を絞るかわりにアームホールにボリューム感を作ったので、腕も動かしやすいです。
この「たわみ」がゆとりを作るので、ボディーにフィットした形ですが、全くキツくありません。

想像以上の素敵な仕上がりに感激!
ビジネススタイルの、かなり爽やかなジャケット&パンツになりました。
胸のダーツが下まで抜けているナポリスタイル。腰回りを膨らませてウエストのくびれをグッと作るのがイタリアのスタイルですが、ナポリはストンと落として腰回りにボリューム感を作りません。

どの角度から見ても立ち姿がエレガントに美しくきまる。
脚が3cmは長く見えます。
赤みを挿すとジャケットに映えるというアドバイス通りに、しなやかな生地の明るい茶系のタイを合わせてみました。夏にノーネクタイで着る時は、衿が高めのボタンダウン。シャツの胸元を開けると、余裕のある大人の男性のオーラが出るとのこと。

裏地を背中と袖口にだけにする「大身返し」。
総裏や背抜きと違い、表の生地をたっぷり使う、オーダーならではの贅沢な仕様。

もし将来5kg太ったら…。
お腹周りがパツパツの残念な感じになります。
サルトには 「10年保証」があるので、将来体型が変わってしまっても、何度でもお直しをしてもらえます。

将来のお直しを見越して、予め縫いしろを多く取ってあります。
いいものは長く着たいので、「10年保証」は素晴しい制度です。

ジャケットも、季節ごとにボタンを付け替えて着るのが紳士のお洒落。
立春のまだ寒い時期に、ボタンだけは春を感じさせるものに変えるなど、オーダーしたジャケットを楽しむ作法を学びました。袖口の裏地の付け替えもしてくれます。

サルトの工房がお店の近くにあるそうで、どんな所でこのジャケットが仕立てられたのか見たくなり、突然ですが工房にお邪魔してきました。
工房の作業台では、ベテランの職人さんたちが黙々と仕立て作業をしていました。

「10年保証」があるのも、こうした熟練の技術力があるからこそ。
この工房で、日本ならではの優れた職人技が紡ぎ出され、受け継がれていく、本物のダンディズムを感じました。

編集長・慈友さんの、最後にひと言。
「銀座のテーラーで職人が創り出す本物に触れられて、心から感動。」

サルト銀座店

東京都中央区銀座2-6-16 第二吉田ビル2F・3F

ショップのご紹介

サルトは、洋服のリフォームから難易度の高いお直しまで対応しているテーラー。最近は、お直しだけでなく、本格的なオーダーメイド サービスも開始。フランスのトップメゾンからナポリの総手縫いスーツまで、世界中のあらゆる服を分解・修理してきた熟練職人の経験と技により、お客様の理 想を叶え、期待以上の至高の一着を創り出します。
さらに、サルトのオーダーメイドには、体重増減 約±5kgの体型変化に応じて、オーダーから10年間はサイズお直しを無償で行うという「10年保証」が付いています。また、ボタン付け・ほつれ補修だけ でなく、袖裏交換や股ズレの補修も無償で対応。紳士服の奥深いダンディズムを知り尽くしたサルトならではの、お客様に対する粋なもてなしは、洗練された銀 座の中でも随一です。

http://www.sarto.jp

ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

おすすめのチャレンジ