Taste of the gentleman

紳士のたしなみ

紳士のたしなみでは、紳士道を追求するにあたり、
是非学びたい気になるテーマについて学んでいきます。

紳士が知るべき酒と料理のペアリング

本格フレンチレストラン「emuN」での日本酒ペアリング

今回は、東京の代々木上原にあるフレンチレストラン「emuN」での日本酒とのペアリングをご紹介します。 

 

emuNの笹嶋伸幸シェフは、卒業後8年間修業して渡仏。パリのラングル・ド・フォーブルグ、ルカ・キャルトンなどで修業をされています。パリの名店タイユヴァンでは、ポワソニエという魚料理を担当する役割を経験されています。帰国後は都内のレストランでスーシェフ(副料理長)を勤め、2004年より東京・神楽坂のアグネスホテル東京内レストラン ラコリンヌにて6年間料理長としても活躍し、2010年、恵比寿にemuN(エミュ)をオープンしました。 

オープンしたその年から『ミシュランガイド東京』でひとつ星を5年連続で獲得し、2017年10月に代々木上原に移転オープンをしています。 こだわりの旬の食材と生産者の想いを大切にし、素材を最大限に活かし表現するお料理が特徴で、2ヶ月ごとに伺うと、毎回違うお料理が出されます。訪れる度に新鮮な感覚で包み込んでくれるお店です。 

  

右 笹嶋シェフ 左 私(小田切崇)

 

今回は、実際にスパークリング日本酒をお店で取り扱ってくださっているemuNさんでのフレンチと日本酒のペアリングをご紹介いたします。 

  

 

ペアリング1品目はこちらです。 

豚肩ロースと夏野菜のグリエ モロヘイヤソースがけ。夏のお野菜をふんだんに使用した色鮮やかなお料理です。 

夏野菜とモロヘイヤソース 豚肩ロースのグリエ

 

濃厚な豚の脂と味の濃いスパークリング日本酒の味わいは相性抜群で、野菜の優しい甘みも日本酒の旨味や酸味と調和します。噛んだ途端、肉から溢れ出る旨味にピタッと寄り添う日本酒の旨味。酸味もあるので重たくなく、後味さっぱりと楽しめます。 

 

 

吟天 水龍

 

 

日本酒は、和酒のセレクトショップ吟天のプライベートブランドで、 

毎日の食事を最大限に楽しめるスパークリング日本酒「吟天 水龍」。 

ドライな飲み口であり、滑らかに発泡しています。魚卵や貝類、生野菜の味を際立たせる味わいです。特に生牡蠣やローストチキンとの相性がいい日本酒で、週末の食事やホームパーティーなどのハレの日に更なる特別感を演出してくれます。 

emuNさんで常時お取り扱いいただいておりますので、ご利用になられる際はぜひお試しください。 

 

 

続いてのお料理は、クリームチーズと麦味噌のオーブン焼き。 

クリームチーズと、優しい味の麦味噌はどちらも発酵食品で、実は相性のいい組み合わせ。それらをオーブンで焼いた、ご家庭でも真似がしやすいお料理ですが、笹嶋シェフが調理してくださると、このようなおしゃれなお料理になります。 

 

クリームチーズと麦味噌のオーブン焼き

 

米の味がしっかりするクリーミーで酸味もある日本酒と合わせると、口の中でお互いを引き立てあって最高の体験になります。 

真澄 SPARKLING SAKE おりがらみは、おりが絡んでいてクリーミーな舌触りのスパークリング日本酒です。クリームチーズとの相性がいい1本です。 

 

 

続いてご紹介するお料理は、こちらです。 

『スズキのポワレのポテト巻き』 

 

スズキのポワレのポテト巻き

 

 

アートのようなポテトの巻き方に感動した後に、ポテトをサクッと切り分けると中から島根産のスズキが顔を出します。 

細く千切りにされたポテトの食感と絶妙な塩気、そして中のスズキの柔らかい食感がたまりません。 

 

こちらには、水芭蕉のPureを特別に合わせさせていただきました。 

 Kura Master 2020 「サケ スパークリング部門 プラチナ賞受賞」を受賞したスパークリング日本酒です。 

高品質なスパークリング日本酒の「awa酒」を造る蔵元で構成されたawa酒協会会長の永井会長の蔵、永井酒造で造られています。話題の甘いスパークリング日本酒とは全く違った、瓶内二次発酵などシャンパン製法で作られた本格的なお酒です。優しい甘みときめ細やかな泡が特徴の「awa酒」で、永井酒造らしく、少し酸味もありつつ、しっかり切れて後味が口に残りません。 

 

 

最後にご紹介するのは 

フォアグラを乗せた二層のテリーヌにクレソンのサラダとフランボワーズのソースをかけた1品です。 

 

フォアグラと二層のテリーヌ フランボワーズのソースがけ

 

 

凝縮されたお肉とフォアグラの旨味が素晴らしいのはもちろんのこと、フランボワーズの酸味がアクセントになり、見た目も華やかなお料理です。 

 

吟天 水龍

 

こちらのお料理にも、吟天水龍のような肉の旨味との相性がいい、酸味のある日本酒がよく合います。シャンパンと同じ製法の瓶内二次発酵で、丁寧に檻を取り除いたスパークリング日本酒は、笹嶋シェフのフレンチのような繊細なお料理にもよく合います。 

 

emuNさんのレシピをご家庭でも楽しめるYouTube動画も是非ご覧ください。 

お料理を作るときのポイントをわかりやすく解説していただいています。 

よければこちらの記事と合わせてご覧ください。

 

 

 

 

emuNさんでは、毎回このような面白い組み合わせのお料理が出されるので、是非目で見て、舌で感じてお楽しみいただきたいと思います。大切な方との大事なひとときに是非、スパークリング日本酒やemuNさんのような素敵なお店をご利用ください。 

 

小田切 崇

 

北海道札幌市生まれ。大手IT企業に務めるかたわら、20代半ばで、日本酒に傾倒し、啓蒙活動をスタートする。現在主宰している『吟天』の前身にあたる日本酒会『吟盃座』を立ち上げた。 2020年、『吟天』は予約を開始すると直ぐ定員になる人気の会へと成長。月に2-3回の開催で、『吟盃座』から始まり『吟天』に至る30年間で延べ1万人以上が参加している。 近年は和食のみならず、フレンチ、イタリアン、焼肉など、様々なジャンルでSAKEのペアリングを積極的に進めている。
特にシャンパンと同様の瓶内二次発酵製法で作られたスパークリングSAKEの普及に尽力している。飲食店へのSAKEコンサルで成果をあげ、現在では海外輸出やSAKEプロジェクトのプロテュースを手がけている。

 

SAKEショップ https://ginten.tokyo/

インスタグラム @sakeconcierge

YouTube 吟天 シェフ酒

 

おすすめ動画はこちらです。

ミシュラン笹嶋シェフが作る「イワシのプロバンス風」

https://youtu.be/nCESfc9d4kE

【AMOUR TOKYO 後藤シェフ】サーモンのレアステーキ【フレンチ】

https://youtu.be/WF55qjedjH0

プロがつくるオマール海老のチリソース 虎峰 小倉シェフ

https://youtu.be/FAf435Dy12o

ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

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