Taste of the gentleman

紳士のたしなみ

紳士のたしなみでは、紳士道を追求するにあたり、
是非学びたい気になるテーマについて学んでいきます。

紳士のためのお茶の心得

Issue2:”お茶男“(おちゃだん)紳士を覚醒させるお茶

日本人にとってお茶ほど身近なものはない。
ことペットボトルが世に出回ってからは 多かれ少なかれ日本国民中がそれにお世話になっている。会議の時は小脇に抱え会議室へ、デートの時もカバンに忍ばせている輩も多いことだと思う。週休2日で仮に毎日1本飲んだとしたら月に20本も消費してることになる。すごい数だ。

なのに 「何となく選んでる」 「何となく飲んでる」人が多い

 まあ、お茶は嗜好品だし、本来、楽しむ為にあるものでもある。
そして、それはそれで良い。否定もな~んもない。ただ、前回も書いた通り、それでは本当にもったいない。お茶は本当に様々な効能を秘めているし、味方につけない手はないのですぞ~ ただ、それだけ。

古くから伝わる 世界三大飲料にも当然「お茶」は含まれいて、日本に茶を伝えた栄西禅師も「茶は養生の仙薬なり」と書物に記しております。

私は 仕事柄 「○○に効くお茶ってどんなのがいいですか」と、今まで数えきれないほど聞かれてきた。

その中で男性の質問に多いのが
「頭がすっきりするお茶」って何がありますか~って質問を多くいただく。

男性諸君よ・・・そんなに すっきりしたいのかという位 繰り返し聞かれる質問だ。
ちなみに女性のナンバー1は「リラックスできるお茶」「カラダを温めるお茶」など。
男性が茶に「攻め」を求めるのに対し、女性はお茶に「守り」を求めるらしい(私調べ)
覚醒を求める男性、緩むを求める女性、まるで正反対。

「頭がすっきりする」と書いているけど、この中には会議や勉強の時にすっきりしたい、仕事が長引く時に切り替えたい、それから、デートでここぞという時に飲みたいと言う人も実は多い。

その用途要望は細かく言葉にすると、ばらつきがあるように思えるけれど、共通するのは 皆、はっきりした目的の為をこなすために、「すっきり」 「しゃっきり」したい 「覚醒」したい ちゅ~ことだな・・・・と。

そして、先ほど挙げた 男性からのお決まりの質問に、
「大丈夫。お茶は たいていどれもすっきりする」と答えると 皆、心底残念がる。

それは お茶には覚醒作用であるカフェインが入っているからなんだけど。
地球上には、数えきれないほどの植物があるけれど カフェインはわずかに数えるほどの植物にしか含まれていない。お茶は当然カフェインが含まれるから、どのお茶を飲んでもすっきりするのには間違いはないのだ

すっきりするというのは 覚醒作用があるということ。興奮する作用があるとも言える。
事実、お茶は脳内にある中枢神経を刺激する、だから眠気がなくなったり、ぼーっとしているのが冴えたり、すっきりする。

じゃあ どんなお茶がいいのかというと 個人的には「緑茶」がお勧め。

緑茶の中でも、被覆されて栽培されたお茶、かぶせ茶とも呼ばれる緑茶が良い。
かぶせ茶、つまり 種類で言うと「玉露」や「抹茶」に多く含まれる。

また、早く積まれたお茶、春の1番茶も良い。若い小さい芽ほどカフェインは多く含まれるからである。

玉露はダントツのカフェイン量だけど、玉露の問題は高いことである。残念だけど高いから身近でもない。でも、だからこそ とっておきの時に玉露を丁寧に淹れ、丁寧にいただき、すっきり覚醒するのも良いものだと思う。VIPの会議の前に出すのもカッコいいし、彼女とお酒をのんだ〆に酔いを醒ますのに淹れてもカッコいい。ちなみに酔いは醒めても 入れてくれたあなたには こっくり醒ってしまうだろうと思うけれど。

玉露が高いのが難点だと言ったけれど、何事も表裏一体。高くても良いところもある。

人間、高く支払ったものは その値段の分だけ、効くに違いないという「気」を闘魂するから、玉露を買い求めた時にそんな風に思ったなら高いという「気」の分だけ効果は増量が期待されると思っている。悪いことだけではない。

そして、玉露でないなら 高級煎茶を買い求めると覚醒作用は高い。
これまた高級だけに値段がはると、例の「気」も一緒に投入されそうだけれど。笑

また、気分を変えて中国緑茶もおすすめである。
これまた私調べだけれど、私がお勧めした中国緑茶の中でも、日本人男性の多くにウケが良く、すっきりします~!という感想を多くいただくものがある。

「龍井茶」「黄山毛峰」「太平猴魁」など。日本でもファンが多く、有名で手に入りやすいのはダントツ「龍井茶」。

「龍井茶」の一番茶は「明前龍井茶」といって値が張る。
(※明前とは中国の清明節(毎年4月5日頃)の前の意味)
私はお値段以上の例の「気」はいらないというなら 別に「明前」にこだわる必要はなし。
龍井茶は流通も多いので、お安いものもたくさんある。

ちなみに女子ウケも男子ウケも良く お値段も手ごろな万能な中国緑茶は「黄山毛峰」で作られた緑茶の工藝茶。(職人によって紐で茶葉が縛られている)お店によって名前は変わるけど「緑牡丹」という名で流通していることが多い。これは私も大好き。ゆらゆら~と揺れるマリモのような緑茶を見るのは癒されるのに、味や効能の面でかなりすっきりするので、仕事をする時、お供にすることが多いお茶であります。

さて、さて、あなたは どのお茶で覚醒する?

宮原昌子

上海医薬大学 推拿科卒業
中国労働省和社会保障部公認資格 高級茶藝師・評茶師
銀座コーチングスクール  GCSプロフェッショナルコーチ

中国茶専門店にて通訳・バイヤー・コーディネート等を手掛け、2004年より茶ムリエとして活動。自宅サロン主宰・企業や団体へのセミナー講師・雑誌やテレビ等の茶の監修・執筆業など多岐にわたり活動後、広州へ転居、華南農業大学茶学部の聴講生となる。帰国後、心理学・コーチングを学ぶ。中医学と茶の理論に加え、心理学とコーチングを掛け合わせた独自のホリスティックメソッドで、自己治癒力を高める方法・セルフケアのアドバイスを行うと共に、体質にあった茶の選び方を提案している。心がすーっと軽くなると人気のブログは開設10カ月で読者数1900人を突破。 


ブログ:http://ameblo.jp/masako-miyahara/
WEB:http://masakomiyahara.jp/

ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

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