Challenge of the gentleman

紳士のチャレンジ

紳士のチャレンジでは、男が紳士になるために経験すべきテーマについて、
編集長、山之上友が体当たりでチャレンジしていきます。

着物の誂えにチャレンジ

<前編>生地選び・採寸

もとじ01

日本で初めての男のきもの専門店「銀座もとじ 男のきもの」で着物を誂えます。 「男性のきものをもっと専門的に取り扱って欲しい」「採寸も充分にしてもらえず、仕立 てを依頼するのに不安を感じる」などの男性のきものに対しての要望に応え立ち上げられ た、男性の為のきもの専門店です。 

 

もとじ02

世界初のオスだけの蚕の品種「プラチナボーイ」は「銀座もとじ」が繭からプロデュースしています。
オスは,長く,強く,細く,光沢のある質の高い糸を作り出せるとのこと。
なんと、農林水産大臣賞を受賞。

 

もとじ03

今回は気品と色気のあるものでお願いしました。
まず、2代目の啓太さんがプロデュースし、腰の部分の柄を変えた「のし目」の着物をすすめられました。
確かにおしゃれで格調高く、フォーマルな場にピッタリな生地。

 

もとじ04

いくつか反物を見せて頂きましたが、選んだものは2013年春のプラチナボーイの生地。
プラチナボーイで作られたものには全て、生産者名が明記されています。

 

もとじ05-01

次は羽織を選びます。
一から染めることも出来、地色と同系色で染めると着こなしやすい とのこと。上の黒い生地の色は「憲法黒」と言って宮本武蔵と戦った吉岡憲法が考案した色だそうです。物語やロマンのある「憲法黒」と迷いましたが、華と色気のあるものが今回は良いので、明るい紫色に。
着物がちりめんなので、合わせて羽織もちりめんを染めます。

 

もとじ06

次は羽織の裏地を選びます。鳥獣戯画、閻魔様、千社札、トランプ柄、古地図などおもしろいものがたくさん。
江戸っ子は裏地で遊び、職人の技術が発展したようです。
たくさんの裏地の中から「職人天狗」を選びました。
職人はややもすると天狗になりやすいので謙虚に、という意味とのこと。

 

もとじ07

帯は、室町時代からの歴史ある技法を元に、現代の技術を取り入れて完成させた「練貫しじら織」のものを選びました。
こちらの帯もプラチナボーイでつくられています。

 

もとじ08

紋典で家紋を確認します。

 

もとじ09

スーツのネクタイにあたる羽織紐を選びます。
白の彫金のものとスタンダードなふさ付き のものと悩み、迫力があるふさ付きを選びました。

 

もとじ10

草履も全体の色合いに合わせて、調和の良い物を選びます。

 

もとじ11

見本の着物を着て採寸をします。
身巾は通常は褄下と脇縫いの線を合わせますが、狭目の 方が粋だそうです。
羽織は床上がり 50cm がスタンダードですが1寸(3.8cm)くらい長い方がおしゃれ。

 

もとじ12

選んだ着物を実際に合わせてみました。
半衿を羽織と同じ紫色にすることにしました。その方がすっきりと、粋だそうです。羽織紐は直付けの方が本格的。
つける場所は低いとカジュアルになるので今回は少し位置 をあげました。

次回は「仮縫い」。もう、待ち遠しいです。

 

もとじ紹介
銀座もとじ 男のきもの

〒104-0061 中央区銀座 3-8-15

ショップのご紹介

2002年に日本で初めて開店した、男性のための着物専門店。素材へのこだわり、上質さを 追求し、産地に足を運び納得したものを紹介。経験豊富でハイレベルな技術とセンスのあ る、和裁技能士(国家資格)1級者が2名常駐。呉服業界初の「仮縫い」を導入し、完成 度の高い仕上がりやコーディネートなど、美しく着やすいものを提案している。

http://www.motoji.co.jp/

ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

おすすめのチャレンジ