Taste of the gentleman

紳士のたしなみ

紳士のたしなみでは、紳士道を追求するにあたり、
是非学びたい気になるテーマについて学んでいきます。

紳士が知るべきアジア最前線

第一回「カンボジアにイオンモールがオープン!?」

みなさまはじめまして。
「紳士が知るべきアジア最前線」カンボジア編を担当します、おかっぱ娘です。
わたしはいま、世界が注目するフロンティア、「陸のアセアン」と名高いカンボジアで、「アメージング・カンボジア」をコンセプトにしたお土産ショップ「WakaNa(イオンモール プノンペン)」を運営しながら刺激的なザ・アジア! の日々を送っています。

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カンボジア。
皆さまはその5文字から何を連想するでしょうか。
進むインフラ整備、加速する経済成長。急速な発展の裏で長年続いた内戦の爪痕に苦しむカンボジアを脇目に首都プノンペンでは日々、高層ビルや道路の建設工事が盛んに行われ、ビジネスチャンスを求めてカンボジアに視察に訪れるビジネスマンも本当に多くなりました。

そんな中、わたしたちはカンボジア女性達が輝けるステージを作りたいと、年に一度カンボジアにて「ドリーム・ガールズ・デザイン・コンテスト」を開催。
その中から生まれたデザインの一部をポーチやバッグ・カンボジア産のお土産のパッケージに彩って「WakaNa (イオンモール プノンペン)」にて販売しています。

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カンボジアにイオンモール プノンペンがオープンしたのは2014年6月下旬。
プノンペンの中心に立地し、カンボジアで最大規模、かつ初の大型ショッピングモールを出店するというだけあって、カンボジアは国をあげてのお祭り騒ぎ。
そんな1年前のあの頃(遠い目)、わたしも、歴史的な瞬間に「イオンモールの裏の人間」として立ち会った1人でした。

約200という数のテナントが施設内にひしめく中で最大の問題、それはカンボジア国内にある施工業者の数の少なさ。
隣国のタイやベトナムに仕事を発注したとしても、それでも全店舗が『同じオープン日』というゴールに向かって一斉に走らなくてはいけなかった現状は、テナントを出店する私たちにとっても、受注して施行を受け持つ業者にとってもいっぱいいっぱいの、長く、辛く、苦しい時間でした。

特に私たちのようなNPOから始まった企業にとっては、「お店をつくる」というだけでも夢のような話なのに…大型チェーン店と競り合わなくてはいけないそのレースは、工事は遅れるわ(一番出遅れてた)、現場がボヤ騒ぎになるわ(前代未聞だった)、盗まれる器具、壊れる機材、発注した通りに灯らない照明(ゴールドで発注したのになぜか奇抜なグリーンだった)。

上げたらキリがないほどに、本当に色々なことがありながら「想いだけでは形にならない」ということを突きつけられた日々。
プレオープン日は、日本からお祝いに駆けつけたサポーターの方々(みなさんどこぞのお偉い様方で)さえ内職を手伝わされるほどの緊急(瀕死)状態…。申し訳ない。

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フンセン首相もお祝いに駆けつけ、盛大に祝われたグランドオープン、来館数はなんと14万人。
最終的に開かずの扉を無理矢理こじ開けたようなWakaNaの店舗はというと、こんな感じでした(オープン当初の店の前の状況です)。

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人が全く入らず。

ご覧いただけたらお分かりでしょうか。
来館客層はほとんどがカンボジアの若年層〜中間層で、海外からの居住者よりもカンボジア自国民が7割強を占めています。
カンボジアの総人口の54%が24 歳以下なのだからそれもそのはず。
まだまだ若いこの国にとって魅力的に映るのは、自国の若い女性が夢見て描いたデザインではなく、 ”Made in 先進国”  な肩書き。
個性を演出する  ”オリジナル”  ではなく  ”持っていてステータス”、そんな聞こえのかっこよさや、高級ブランド。
「デザイナーを夢見るカンボジア女性の描くデザインを商品にして販売するまさにドリームショップ」
なんてストーリーをカンボジアの人々にいまの時点で受け入れてもらおうと思ったら、とても大変な現実を、身を持って体感しました。

それでもやはり、また朝日は昇るプノンペン。
「どうやってこのお店をカンボジアで受け入れてもらえるんだろう」
その一心で1年間を駆け抜けることになります。
この連載は、そんな激動を駆け抜けた(現在進行形ですが)おかっぱの青春ドキュメンタリー、「カンボジアでこう思う」を、カンボジアのいまを輝く様々な分野から、語っていけたらと思っています。
みなさま、「がんばれ、おかっぱ!」と、暖かく見守っていただけたら嬉しいです。

カンボジアにいらっしゃる際にはぜひお店にもお立ち寄りくださいね。

※「ドリーム・ガールズ・デザインコンテスト」は(株)ブルーミング・ライフ主催、ドリーム・ガールズ・プロジェクト共催の、カンボジア女性がデザインを通じて夢をかなえることを応援するイベントです。2011年から始まりました。

 

渡辺 加奈子

とある田舎でとある御宿の3代目女将として青春のすべてをおもてなし業に費やすも、学生時代に海外で働くことに興味を持ち、現在の代表 温井に出逢ったことで一念発起。カンボジア女性の描くデザインから生まれたお店   ”AMAZING CAMBODIA Presented by WakaNa (AEON MALL プノンペン)”   で店長として働くためカンボジアはプノンペンに移住。カンボジア人スタッフと共に日々奮闘中。

■ブログ
おかっぱ娘がカンボジアでおみやげ屋さん立ち上げているのですが。
http://bobgirl.blog.jp

■ドリーム・ガールズ・プロジェクト公式HP
http://www.dreamgirlsproject.com

■AMAZING CAMBODIA Presented by WakaNa(AEON MALLプノンペン) 公式HP
http://www.amazing-cambodia.com

ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

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