Taste of the gentleman

紳士のたしなみ

紳士のたしなみでは、紳士道を追求するにあたり、
是非学びたい気になるテーマについて学んでいきます。

五感を研ぎ澄ます紳士

第4回「心を開いたフランスの友」

 

パリ留学を始めて間もない頃、慣れない生活と孤独から、少しホームシックになっていました。

そんな時、一人のフランス人男性と出会いました。

彼の名前はステファン(Stéphane)。

たどたどしいフランス語しか話せない私に、パリという街の素晴らしさや楽しみ方を丁寧に教えてくれ、

彼を通じて多くの友人とも知り合えました。

マイナス思考だった私の心を、明るい方へと導いてくれた大切な存在です。

彼と過ごすうちに、視点や考え方を前向きに持つことの大切さを知りました。

物事に疑問を持ち、興味を持つことで、今まで気づかなかった小さな変化や情報にも目が向くようになり、

理解力や想像力が豊かになっていったのです。

 

パリの街並み

 

ステファンは、パリ6区にあるホテルの息子で、家族ぐるみの付き合いも始まりました。

初めて訪れたフランス人の家では、彼らの日常を垣間見ることができ、

家族と一緒に熱狂的なサッカー観戦をしたこともあります。

フランス人がサッカーを愛する情熱は、テレビで見るよりもはるかに熱く、肌で感じるほどの迫力でした。

 

 

異国での生活は、私にとって初めての経験ばかり。

彼のおかげで友人が増え、フランス人の生活習慣や価値観、そしてパリの魅力を存分に味わうことができました。

男性が女性を自然にエスコートするその紳士的なふるまいにも驚きましたが、

それ以上に感銘を受けたのは、フランスの女性たちが自分の想いをまっすぐ相手の目を見て伝える姿でした。

凛としながらも自然な所作やマナーが美しく、心から「カッコいい」と感じた瞬間でした。

 

仲間といえる存在が沢山出来た。

当時の私は、日本で「女性は男性を立て、一歩引くもの」という習慣を当然のように受け止めていました。

けれどパリでの暮らしは、自分の価値観を大きく揺さぶり、新しい世界観が広がったように感じられました。

 

『ボルサリーノ』 CS映画専門チャンネルムービープラスで2022年9月放送 
© 2022 Paramount Pictures. All Rights Reserved.

 

当時パリで絶大な人気を誇っていた俳優は、ジャン=ポール・ベルモンドでした。

シリアスなドラマからアクション、コメディーまで幅広く活躍し、多くの映画に出演していました。

一方、日本ではフランス俳優といえば、アラン・ドロンの方がより広く知られていたように思われます。

彼は1960年代から1970年代にかけて世紀の二枚目俳優として人気を博し、

『太陽がいっぱい』『若者のすべて』『山猫』『ボルサリーノ』などの名作に出演しました。

特に1970年公開の『ボルサリーノ』では、

アラン・ドロンとジャン=ポール・ベルモンドがともにボルサリーノ帽をかぶった姿が話題となり、世界的な流行を巻き起こしました。

そして、ステファンは少しアラン・ドロンに似ていました。

私が冗談半分に「今度会うときは帽子をかぶってきて」とお願いすると、何と『ボルサリーノ』の帽子を被って現れたのです。

お茶目な笑顔で「日本人はアラン・ドロンが好きなんでしょ?」と言う姿には、美意識と自分を魅せる術の両方が感じられました。

彼との出会いは、私の心を大きく開いてくれました。

心で感じ、心で表現することの喜びを知り、フランス人が持つ日常的な「五感を研ぎ澄ます生き方」に触れることができたのです。

紳士とは、感じ取った瞬間の感覚を自分の中に落とし込み、その感性を自分というフィルターを通して表現し、輝かせていく存在なのだ

と、私は彼から学びました。

 

鈴木 三月 Yayoi Suzuki

東京都出身。 
パリソルボンヌ大学、Institute Catholique大学短期留学後、
パリプレタポルテ・オートクチュール協会日本事務所入社。
その後(株)エルカ入社KENZOのレディースPR担当として働く。
1991年 日本におけるアタッシェ・ドゥ・プレスの先駆けとして(株)パザパを設立。
ヨーロッパのファッションブランド
のPRを主に手掛けるとともに、髙田賢三氏本人からの依頼によりKENZO PARISの日本におけるブランドPR及び髙田賢三氏本人のパーソナルマネージメントをスタート。
又、その後㈱パザパの業務は、ファッションに留まらず、美容・レストラン等衣食住を中心とした業務へと活動の幅を広げる。 
2000年 髙田賢三氏の共同経営者として(株)KENZO TAKADAを日本に設立。 
2011年(株)パザパを、(株)セ・シュエットに社名変更(パザパはPR事業部として存続)。
2013年 調理師免許取得後、フードアドバイザーの仕事をスタート。
各種イベントにおけるケータリング等開始。
2014年よりWEB SITE 『Minimalize+plus』でレシピを公開。
2020年10月、SHOP CHANNELにて自身のウィメンズのブランド・ミニマライズ+プラスをスタート
2023年2月 「髙田賢三と私」を出版。                                                著書を出版後、髙田賢三氏のご功績とお人柄を多くの方に伝える為、又次世代を担う若者及びアーティストの方々に向けて講演活動やラジオ出演をスタート。
WEB SITE Minimalize+Plus https://minimalize-plus.tokyo/
著書『髙田賢三と私』 https://bookpub.jiji.com/smp/book/b621530.html
Minimalize+plus/SHOP CHANNEL https://onl.bz/QeNN3vR
Instagram https://www.instagram.com/yayoi_suzuki_/?hl=ja
FB https://www.facebook.com/yayoi.suzuki.146
X https://x.com/yayoisuzuki
【講演会】
姫路市主催・姫路城世界遺産登録30周年記念事業/公益財団法人神戸ファッション協会主催ファッションスペシャルステージ/名古屋音楽大学ヴォーカルアカデミー2024/たまがわLOOP世界に誇る日本人デザイナー髙田賢三/文化服装学院 世界に誇る日本人デザイナー髙田賢三の偉業/アクリエひめじマダムバタフライ・衣裳に秘めた想い 髙田賢三/実践女子大学・駒沢大学「アタッシェ・ド・プレスの視線」
【ラジオ出演】
渋谷のラジオにゲストに2回出演
https://note.com/shiburadi/n/n7e237019e8be

渋谷ラジオ“ウラハラプロジェクト”第23回”賛同人トーク“』にゲスト出演
https://qr.paps.jp/SDO3M
オンラインラジオ 「渡辺喜子(YoshikoLee)の風」に計3回ゲスト出演
【前編】ファッション界に与えた影響https://stand.fm/episodes/67a5a103cc7911f191c5ec7c
【後編】プライベートについてhttps://stand.fm/episodes/67a5b229b882aa4964b92efe
【特別版】みんなが知らない裏話https://stand.fm/episodes/67aac24d0ecf095805085de0

ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

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