Taste of the gentleman

紳士のたしなみ

紳士のたしなみでは、紳士道を追求するにあたり、
是非学びたい気になるテーマについて学んでいきます。

紳士が知るべき美しい文字の書き方

第2回:SUIBI式ペン字レッスン《文房具屋さんで悩まない!ボールペンの選び方》

皆さまこんにちは!

先日ペン字の生徒さんから
「クライアント様に手紙を書く時、社内で字がキレイと褒められました!」
「夫から、字が全然違う!と驚かれました。」
と嬉しい報告を受けました。

手書きが美しいと、
① 仕事ができそう!
② 部屋がキレイそう!
③ 誠実そう!
と好印象を持たれやすいので、ぜひ本日もお付き合いくださいませ。

 

皆さんはボールペンを購入する際、どのような基準で選んでいますか。

私の生徒さんに聞いてみますと、8割以上の方が
「なんとなく、その時目についたものを・・・」
「もらい物のペンを使っていて・・・」
とおっしゃいます。

そう、
特にこだわり無し!だそうで。汗

実は、文房具屋さんのボールペンコーナーは4種類のインク別に並べてあることが多いのですがご存知でしょうか?

4種類とは
① 油性インク
② 低粘度油性インク
③ ゲルインク
④ 水性インク
を指します。

それぞれの特徴を今回ご説明しますので、次回ペンをご購入される際にはぜひ参考にしてみてくださいね!

 

 

【4種のボールペンインクについて】

インクは大きく「油性」と「水性」の2グループに分かれます。

「油性」グループに属するものが「油性インク」と「低粘度油性インク」で、
油性インクですとジムノック(ゼブラ)
低粘度油性ですとジェットストリーム(三菱鉛筆)
が有名です。

「ゲルインク」と「水性インク」は「水性」グループに属し、
ゲルインクですとサラサ(ゼブラ)
水性インクですとVコーン(パイロット)
がよく知られています。

 

● 油性グループ2種の比較

油性グループ2種を比較してみましょう。
油性インクの場合、書き始めがかすれてしまったり、インク溜まりがあったりして扱いにくさが目立ちます。
そのため、SUIBI式では油性グループ2種でしたら「低粘度油性」をオススメしています。

 

● 水性グループ2種の比較

次は水性グループ2種を比較してみましょう。
水性インクですとにじみやすかったり速乾性に劣るため、手についたりインクが伸びてしまったり、大切な書類に記入する際は向いていないのかなと感じます。
そのため生徒さんには、水性グループでしたら「ゲルインク」の方が扱いやすいとお伝えしています。

もちろん人によって好みは異なりますので、気になる方はぜひ4種類のインクを試してみてくださいね!

 

 

【オススメ2種、低粘度油性とゲルの比較】

では、油性グループ代表の「低粘度油性インク」と、水性グループ代表の「ゲルインク」を比較してみましょう。
この2種類を比較する際は、どのような紙に書くのかも重要なポイントとなります。

 

● 普通紙に書く場合

低粘度油性はややグレーがかった色、ゲルインクははっきりした黒色となります。
普通紙に書く場合、はっきりした黒色がお好きな方は「ゲルインク」を、落ち着いた色合いがお好みの方は「低粘度油性」を選ぶと良いでしょう。

 

● 光沢紙に書く場合

光沢紙のようなツルツルした紙に書く場合は速乾性が重要になります。
速乾性については、低粘度油性の方がゲルより優れていますので、光沢紙に書く際は「低粘度油性インク」を選ぶと良いでしょう。

 

● 和紙に書く場合

和紙のような凹凸のある紙に書く場合は、インクの出が良い方が書きやすくなります。
低粘度油性ですとかすれてしまうことがありますが、ゲルインクはサラサラとインクが出て発色も良いので、和紙の時は「ゲルインク」が最適です。

 

 

【今年誕生したオススメの1本!】

ゲルインクの課題だった速乾性ですが、今年、ゲルインクのサラサから
「速乾性に優れた新商品《SARASA dry》」
が誕生しました。

こちらのSARASA dryは書いた後に指でこすってもインクが伸びません!
扱いやすい上にとっても書きやすいので、皆さんにオススメしたい1本です。

 

 

【ボールペン先の太さについて】

インクの次はペン先の太さについても考えてみましょう。

文房具屋さんのボールペンコーナーでよく見かける太さが0.3mm~1.0mm。
ペン先の太さは、書きたい字のサイズによって変えることでより美しい字に見せることができます。

 

● 大きめの字を書く場合

例えば、A4サイズ程の封筒に宛名を書く時、字も必然的に大きくなります。
その際0.3mmのような細いペンで書くと、余白の多さが目立ち字の美しさが半減してしまいます。

 

● 小さめの字を書く場合

逆に、手帳に予定を書き込む際など小さめの字を書く場合、0.7~1.0mmのような太いペンで書くと字の余白が潰れてしまい汚い印象を与えてしまいます。

そこで私からのご提案!

私たちが普段書く小さめサイズの字(1cm~1.5cm四方)にはペン先0.4mm程のボールペンを、大きめの字(2cm四方程度)にはペン先0.7mmや1.0mmのペンを使用してみてください。
同じ書き方でも、より読みやすく美しい字になりますよ。

 

 

【好印象を持たれるためのボールペン選び】

第1回では《ビジネスで好印象を与える!字から考える「自分」の見せ方》をお伝えました。
ここでもう一度、「誠実書体」「温厚書体」「勇猛書体」を書くためのペンを復習しておきましょう。

① 誠実、几帳面に見られたい・・・「誠実書体」を書く場合
 → SARASA dry 0.4mm または ジェットストリーム0.5mm

② 穏やかで優しい人と思われたい・・・「温厚書体」を目指す場合
 → ジェットストリーム0.38mm

③ 勇ましさと強い決断力のある人と思われたい・・・「勇猛書体」を目指す場合
 → SARASA dry 0.7mm

 

普段何気なく選んでいるペンも、結構奥が深いのです。
これからは「インクの種類」と「ペン先の太さ」を念頭に置きながら、
「美文字へ導く1本」「好印象を与える字になる1本」を選んでみてくださいね。

 

 

本日はここまでです。
最後までお読みいただきどうもありがとうございました!

次回は、ペンの持ち方と姿勢についてお伝えいたしますのでご自身の持ち方や姿勢に不安のある方はぜひお楽しみに。

 

それでは皆さま、
素敵な年末年始をお過ごしくださいませ・・・^^

 

 

萃美

北海道帯広市出身。上智大学経済学部卒。6歳から書を学ぶ。

大学卒業後単身渡米し、四大監査法人ニューヨーク本社にて会計監査人として勤務。交通事故がきっかけで人生を見つめ直し帰国。現在は書道アーティストとして国内外に書道サービスを提供しながら、普段書と接する機会の少ない人にも響くようなアートとしての書や、書の新たな可能性を追求し、その魅力を発信し続けている。株式会社スカイスタジオ代表取締役。3児の母。

電話番号:03-5843-8915

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メールアドレス:info@iamsuibi.com

ホームページ:http://www.iamsuibi.com

ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

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