Taste of the gentleman

紳士のたしなみ

紳士のたしなみでは、紳士道を追求するにあたり、
是非学びたい気になるテーマについて学んでいきます。

紳士と行きたい京都

シリーズ第21弾  錦繍に染まる古都の秋、一期一会の紅葉を愛でに vol.1【常寂光寺・二尊院】

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春と並んで街全体が最も美しくなる錦繍の秋、山々に囲まれた古都京都は色鮮やかに染まり、艶やかで幻想的な景観はまるで街そのものがアートの世界に溶け込んでいるような…どこを歩いても美しい紅葉に包まれた京都の景色に自然の素晴らしさを再確認させられてしまう。

昨年1年間の外国人宿泊客数は183万人と過去最多となった京都。2015年の夏、世界で大きな影響力をもつ米大手旅行雑誌「Travel + Leisure(トラベル・アンド・レジャー)」誌の読者投票「ベストシティランキング」では、世界で最も魅力的な観光都市として、京都がなんと2年連続で世界1位に輝き、日本が誇る美しき京都をひと目見ようと世界中からの旅行客が後を絶たない。春の桜、夏の新緑、秋の紅葉、冬の雪景色…四季折々の美しさに魅せられ、何度見ても心震える絶景の数々、京都の魅力ははかりしれないが、歴史や風格ある寺社庭園を借景に愛でる錦繍の京都の紅葉には誰もが魅了されるばかり…

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京都の紅葉はなぜこれ程までに美しいのか?夏はうだるように暑い日が続くものの、お彼岸を過ぎると急激に冷え込み、この激しい寒暖の気候がカエデの葉を鮮 やかな紅色に染めてくれるのだ。盆地が生み出す特異な環境から独特の美しさを見せる京都の紅葉は、一日の温度差が大きい場所ほど紅葉の色づきがきれいとさ れている。

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この時期、友人や京都を訪問される沢山の方々から受ける難しいご質問、「どこの紅葉が一番美しいですか?」と。あたり一帯が真っ赤に染まり華麗で煌びやか な紅葉も、たった一本の木からはらりはらり散りゆく紅葉も、それぞれ違った美しさがあるのだ。シリーズ第21弾 【錦繍に染まる古都の秋、一期一会の紅葉 を愛でにvol.1】では、私個人として日本一だと思っている紅葉スポット「常寂光寺」と「二尊院」をご紹介させて頂こう。

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京都嵯峨野に位置する「常寂光寺」、紅葉の名所 小倉山の麓から中腹にかけてが境内であり、全体にさまざまな種類のカエデが自生している。常寂光土を表すような風情があることから「常寂光寺」と名付けら れたとのこと。茅葺きの仁王門付近、苔むした木々に囲まれた参道、木々のアーチに覆われた石段、優美な多宝塔に本堂と、お寺全体を埋め尽くすように紅葉が 色づき、どこを切り取っても絵になる。

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境内最上部の多宝塔付近は高台になっているので、色づく紅葉の向こうには京都盆地を 見晴らすこともできる。燃え立つ様な赤、温かみあるオレンジ、透き通る様な黄色、そして時折混じる緑のコントラスト…空いっぱいに広がる紅葉のグラデーションの間を縫って降り注ぐ太陽光…鮮やかな色が交差し、ここでしか見ることのできない感動的な美しさはまさに絶景!初めて訪れた時の衝撃は今でも鮮明に 覚えているほど。

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また、「常寂光寺」と併せてお薦めするのは、「二尊院」。広い参道をもみじが覆うように囲む姿から「紅葉の馬場」と呼ばれている。色鮮やかな参道は勿論の こと、本殿や総門からの眺めも素晴らしく、真紅に染まる紅葉を味わうことができる。紅葉の道の先にある勅使門を通り抜けた後、はっと振り返るとそこにも絶 景が。勅使門を額縁にして奥に広がる錦秋の紅葉風景は、気品に溢れその美しさは例えようもないほど見事、まさに一枚の絵画のよう…
その年の気象条件や自然の要素によっても色づきが変わるので巡りくる紅葉はまさに一期一会の出会い。2015年の秋、ぐっと冷え込み美しい染まりとなることを祈りつつ、鮮やかに彩られた世界遺産級の絶景を求めて錦繍に染まる古都京都へ是非おこしやす~♪

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■常寂光寺
【住所】京都市右京区嵯峨小倉山小倉町3
【電話番号】075-861-0435
【拝観・開門時間】9:00~17:00
【アクセス】JR山陰本線(嵯峨野線)「嵯峨嵐山駅」下車徒歩約15分、市バス・京都バス「嵯峨小学校前」下車、徒歩約15
【公式ホームページ】http://www.jojakko-ji.or.jp/

■二尊院
【住所】京都市右京区嵯峨二尊院門前長神町27
【電話番号】075-861-0687
【拝観・開門時間】9:00~16:30
【アクセス】JR山陰本線(嵯峨野線)「嵯峨嵐山駅」下車徒歩約15分、市バス・京都バス「嵯峨小学校前」下車、徒歩約10分

田中 栄美(Emi Tanaka)

京都生まれ京都育ち、京都を愛してやまない生粋の京女。趣味は海外旅行、美食巡り、お料理

FBアカウント https://www.facebook.com/emi.tanaka.9887

 

ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

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