Taste of the gentleman

紳士のたしなみ

紳士のたしなみでは、紳士道を追求するにあたり、
是非学びたい気になるテーマについて学んでいきます。

紳士のためのエンターテイメント

日本酒「吟天」の醍醐味を味わう

2017年に立ち上げられた日本酒ブランド「吟天」の新シリーズが誕生しました。日本酒好きが高じて、若い蔵人と次世代の日本酒ファンを繋げようと、小売をするだけではあきたらずプライベートブランドを立ち上げてしまったという小田切崇さん。日本全国の蔵元と一緒に、ペアリングに適した日本酒を造りあげています。

日本酒というと甘い、重い、独特の風味がある、アルコール度数が高いという意見があるそうで、そのあたりを踏まえての商品開発です。私も日本酒を飲みますが、いつも注文するのは辛口で、すっきりとした味わいのもの。あわせるのはたいてい、お刺身などでしょうか。

吟天」は、イタリアンやフレンチとも合わせられるということで、記者会見は、ミシュランガイド東京2020で一ツ星を獲得している代官山のフレンチレストラン「Simpliciteサンプリシテ」で開催されました。

まずは、「吟天白龍2016スパークリング」(750ml1万6500円税込)で乾杯です。

これは、米、白麹、水だけを原料に、シャンパンと同じ瓶内二次発酵でつくられています。5年間、八戸酒造の「陸奥八仙」の蔵に眠っていたビンテージを商品化し777本つくりました。クエン酸のさわやかで引き締まった味わいが特徴です。アルコール度数も13度と低めにしあげられ、微炭酸のお酒は、注がれると、はかなく消えていくところがチャーミングです。

合わせる料理は、「紅ズワイガニ いくら」「シラス キャビア・マドレーヌ

ブナで燻製にしたイワシがタルトの中にはいった「玉手箱

鰆を菊芋で彩った「鰆 菊芋

どれにもピッタリで、ついぐいぐいといってしまいます。

次は「GINTEN blanc 2021純米吟醸」(750ml1万1000円税込)

これが日本酒なのかと思うほど清々しくワインのようです。クエン酸がきいたすっきりドライな味わい。こちらも白麹を使って、甘さを感じさせない喉越しです。蔵元は同じく「陸奥八仙」でアルコール度数は13度。

合わせるお料理は、太刀魚をすり身にして挟んだ「太刀魚 浅利

 

そして最後が「吟天水龍 2018スパークリング」(720ml 5060円税込)

高品質なスパークリングで一目置かれる山梨の「七賢」という蔵元です。こちらは吟醸の香りが漂い、日本酒っぽいほんのりとした甘さが特徴です。米、麹、水だけを原料に、シャンパンと同じ二次発酵で造ったスパークリング日本酒は、炭酸が力強く3年熟成させています。お肉にあうものをと開発したそうです。アルコール度数は11度です。

しっとりとしたホロホロ鳥が印象的な「岩手 石黒 ホロホロ鳥 マッシュルーム

洋梨 トンカ豆」「シュークリーム

最後にエスプレッソをいただきましたが、それでも飲み続けたい日本酒スパークリングでした。新しい日本酒の世界が開けそうです。

吟天:https://ginten.tokyo/

*2021年11月22日現在の情報です 

岩崎由美

東京生まれ。上智大学卒業後、鹿島建設を経て、伯父である参議院議員岩崎純三事務所の研究員となりジャーナリスト活動を開始。その後、アナウンサーとしてTV、ラジオで活躍すると同時に、ライターとして雑誌や新聞などに記事を執筆。NHK国際放送、テレビ朝日報道番組、TV東京「株式ニュース」キャスターを6年間務めたほか、「日経ビジネス」「財界」などに企業トップのインタビュー記事、KADOKAWA Walkerplus地域編集長としてエンタテインメント記事を執筆。著書に『林文子 すべてはありがとうから始まる』(日経ビジネス人文庫)がある。

https://cross-over.sakura.ne.jp/

ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

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