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紳士のたしなみ

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新国立劇場バレエ団  開場25周年記念『ジゼル』<新制作> 制作発表

吉田都舞踊芸術監督就任第2作目のバレエ新制作は『ジゼル』です。吉田監督自ら演出を手掛けます。

10月3日に開催された制作発表では、英国ロイヤルバレエで活躍していたイギリス人振付家アラスター・マリオット氏とともに、新制作に挑んでいる様子を話されました。吉田都監督は、からし色のスカートで、秋らしい装いです。

写真提供:新国立劇場

『ジゼル』は、19世紀ロマンティック・バレエの不朽の名作で、長きにわたって愛され続けている演目です。

新制作第1段は、2021/2022シーズンのピーター・ライト版『白鳥の湖』でした。第2弾『ジゼル』は、吉田監督ゆかりの方々との共同作業。監督の恩師、サー・ピーター演出版のコピーになってしまわないように気をつけ、アラスター氏の万全の準備の下、演劇性を重視して進めているところだとか。

「アラスター氏は、細かく設定をし、ダンサーたちに意味を伝えながら、実際に踊りを見せつつ振り付けています」と吉田監督。

アラスター氏とは、いままで何度も舞台を共にし、アラスター氏自身も「お招きいただいて嬉しい」とにこやかにお話されました。

さらに監督は、「美術と衣裳を担当するディック・バード氏のデザイン画を見せてもらった時に感動しました。16世紀の絵画からヒントを得た素晴らしいデザイン画がどんどん届き、私の想いもなんでも言わせてもらえて、すぐ変えてくださったりしました」と、ダンサーもスタッフも、皆で意見を出し合いながら、一緒に作り上げていく、とてもよい雰囲気であると話されます。

写真提供:新国立劇場

また、「監督就任時に、よりリアルな演技を求めているとお話ししましたが、リアルと言っても、本当のリアルではなく舞台芸術に合うように、かつクラシックバレエにもこだわり、それを守りながら、ストーリーが伝わるような表現にこだわって作っています」と、語りました。

ジゼルが恋するアルブレヒトの婚約者、バティルドの衣裳だけが、唯一、ディック氏が監督の願いをかなえてくれなかったそうですが、仕上がってみたら納得できたとか。また、第2幕の舞台装置も印象に残るそうで、今から楽しみです。

さらに今回、主演キャスト、小野絢子&奥村康祐、柴山紗帆&井澤 駿、木村優里&福岡雄大、米沢 唯&渡邊峻郁、池田理沙子&速水渉悟の5組。新鮮な組み合わせも見どころです。どのペアの作品を見るかによっても印象が変わるかもしれません。

左から池田理沙子、木村優里、吉田監督、アラスター・マリオット、福岡雄大、速水渉吾 写真提供:新国立劇場

新国立劇場バレエ 新制作『ジゼル』 10月21日19時、22日13時、18時、23日14時、27日14時、28日19時、29日13時、18時、30日14時 詳細はこちらをご覧くださいHP:https://www.nntt.jac.go.jp/ballet/giselle/

*2022年10月5日現在の情報です*記事・写真の無断転載を禁じます

 

 

 

 

岩崎由美

東京生まれ。上智大学卒業後、鹿島建設を経て、伯父である参議院議員岩崎純三事務所の研究員となりジャーナリスト活動を開始。その後、アナウンサーとしてTV、ラジオで活躍すると同時に、ライターとして雑誌や新聞などに記事を執筆。NHK国際放送、テレビ朝日報道番組、TV東京「株式ニュース」キャスターを6年間務めたほか、「日経ビジネス」「財界」などに企業トップのインタビュー記事、KADOKAWA Walkerplus地域編集長としてエンタテインメント記事を執筆。著書に『林文子 すべてはありがとうから始まる』(日経ビジネス人文庫)がある。

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ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

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