Taste of the gentleman

紳士のたしなみ

紳士のたしなみでは、紳士道を追求するにあたり、
是非学びたい気になるテーマについて学んでいきます。

紳士のためのエンターテイメント

一度は観たいと思っていた、スーパー歌舞伎『ヤマトタケル』がシネマ歌舞伎に登場

一度は観たいと思っていた、スーパー歌舞伎『ヤマトタケル』が、映画館で楽しむシネマ歌舞伎になってやってきました。

今、ケガで休演中の四代目市川猿之助の襲名披露公演です。2012年新橋演舞場で、従兄の香川照之も九代目市川中車を襲名し、中車の息子さん五代目市川團子は初舞台。シネマ歌舞伎は、記念すべきこういう舞台を見られるところが醍醐味のひとつです。ライブもいいけど、見逃したものを見られるのは本当にありがたい。

『ヤマトタケル』は三代目市川猿之助のために梅原猛が書き下ろした物語で、神話ヤマトタケルの半生をドラマにしました。昭和61年に初演され、スーパー歌舞伎という新しいジャンルが誕生した画期的な作品です。楽しいもの、派手なもの、驚かすようなものを観客に見せたいという三代目市川猿之助の心意気が伝わってきます。

『ヤマトタケル』は早替わり、宙乗りなどで知られていますが、全編スペクタクル感満載で、舞台上の群衆が踊り、立ち廻り、観客を圧倒します。

 

物語は、

大和の国の皇子、小碓命(おうすのみこと 市川猿之助)は、双子の兄大碓命の謀反をいさめようとして間違って殺してしまう。父帝(すめらみこと 市川中車)は怒り、しばり首にするかわりに大和に従わない熊襲タケル兄弟の国を征伐しろと試練を与える。小碓命は、熊襲を征伐し、熊襲兄弟はあまりの強さに、自分たちの力が宿り熊襲の魂が生き続けるようにヤマトタケルという名前を授ける。

しかし、父帝の怒りはおさまらず、今度は蝦夷の国を倒せと命じられタケヒコ(市川右近)とともに向かうのですが、大和にいる息子ワカタケル(團子)に会うこともなく、帰路果てるのであった。

 

 

テンポ感が良く、次々に山場がやってきます。最初は、猿之助の小碓命と大碓命2役の早替わりを楽しみ、草なぎの剣を使う火に取り囲まれるシーンはコンテンポラリーダンスのように美しく、恋愛話も盛りだくさん。最後の見せ場、白鳥になって空を飛ぶところまで話は一気に進みます。

 

舞台が終わると普段歌舞伎では行われないカーテンコールがあり、どれだけ多くの役者さんたちが演じていたかがわかります。鳴りやまない拍手のあと舞台中央に、二代目市川猿翁が現れると、客席は総立ちになりスタンディングオベーションで感動は最高潮に達します。

一緒に、この感動を味わいませんか。期間は、わずか一週間です。お見逃しのないように!

 

シネマ歌舞伎『スーパー歌舞伎 ヤマトタケル』

2017年10月21日~10月27日

http://www.shochiku.co.jp/cinemakabuki/lineup/22/

*出演者は、上演当時の表記です。

*2017年10月20日現在の情報です。 *記事・写真の無断転載を禁じます。

岩崎由美

東京生まれ。上智大学卒業後、鹿島建設を経て、伯父である参議院議員岩崎純三事務所の研究員となりジャーナリスト活動を開始。その後、アナウンサーとしてTV、ラジオで活躍すると同時に、ライターとして雑誌や新聞などに記事を執筆。NHK国際放送、テレビ朝日報道番組、TV東京「株式ニュース」キャスターを6年間務めたほか、「日経ビジネス」「財界」などに企業トップのインタビュー記事、KADOKAWA Walkerplus地域編集長としてエンタテインメント記事を執筆。著書に『林文子 すべてはありがとうから始まる』(日経ビジネス人文庫)がある。

https://cross-over.sakura.ne.jp/

ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

おすすめのたしなみ