Taste of the gentleman

紳士のたしなみ

紳士のたしなみでは、紳士道を追求するにあたり、
是非学びたい気になるテーマについて学んでいきます。

紳士のためのエンターテイメント

バッティストーニさんの指揮で、ベートーヴェン「第九」を歌う歓喜

目黒区の施設「めぐろパーシモンホール」は2002年の開館以来、3年ごとに一般公募の合唱団が参加するベートーヴェンの「第九交響曲」を披露してきました。2008年からは「めぐろで第九」という名前で、地元に根付き愛される公演として親しまれています。

今年は、開館15周年を記念して世界から注目されるイタリア出身のアンドレア・バッティストーニさんを指揮者として迎え、彼が首席指揮者を務める東京フィルハーモニー交響楽団の演奏で歌うと言いますから、何て羨ましいの~。

ベートーヴェンの「第九」を歌うのが好きで、あちこちの合唱団に入って第九を歌う人のことを「第九うたい」と呼ぶそうですが、その気持ち、よくわかります。バッティストーニさんの指揮で「第九」を歌えるなんて、どんな気分になるのかしら。

9月の公演に向けて、バッティストーニさん直々に指導する最初の練習(5月27日)、をのぞきに行ってきました。会場には、380人の応募者の中から選ばれた165人の団員が集まっています。

19歳から91歳までの年齢幅の広い方たち。合唱団にはなかなか男性が集まりにくいのですが、4割ぐらいは男性がいらっしゃるでしょうか。まだ、練習を始めてから2度目ということですが、最初に合唱指導の先生と一緒に、ストレッチ、そして発声練習。今か、今かと待ち受け、満を持して、バッティストーニさんの登場です。

会場に入っていらしたとたんに、自然に拍手とスタンディングでのお迎えです。

バッティストーニさんは、「こうして皆さんとエキサイティングな作品をご一緒できるのは、すごく幸せだし光栄です。めぐろパーシモンバージョンを創り上げましょう」と挨拶してすぐに練習を始めました。

「すべてのエネルギーをこめて音を出して」「フロイデ(歓喜)のところは、打ち付けるように」「もっと子音のTをください」「早めのテンポだけど急がないように」「言葉はしっかりと発音して」「巻き舌」「笑顔」・・・。

と、パワフルに言葉が飛んできます。

私も「第九」は歌ったばかりで暗譜しているはずだからと声を出してみましたが、全然ついていけません。皆さん本当に素晴らしい声を出していて私も楽譜を持ってくればよかった。残念。一緒に歌いたかった。

 

まだまだ指導は続きます。

「地球が爆発したような勢いで」「驚きを求めてベートーヴェンは書いているんですよ」「フォルテはもっと大きく」「灯りをつけるように一音一音丁寧に」まるで、表現が詩人のようです。

「音が割れても全力でお願いします」「窓が開いて天使がやってきた感じで」「ナポレオンが登場するように」「お客さんが怖がるぐらいに」「魔法の時間をつくりだしますよ」

 

身振り手振りが大きく、情熱とエネルギーに満ちた指導です。

合唱団への指導を終えた後は、合唱指導の先生に細かい指示を出していました。

合唱団の練習は全部で18回。今度の直接指導は、リハーサルの前日です。

 

そして、注目の本番は

2017年9月24日(日)15時開演。

めぐろパーシモンホール 大ホール  東京都目黒区八雲1-1-1 電話:03-5701-2913

出演:

指揮:アンドレア・バッティストーニ(東京フィルハーモニー交響楽団 首席指揮者)

管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団

ソリスト:髙橋絵理(ソプラノ)、富岡明子(メゾソプラノ)、与儀巧(テノール)、青山貴(バリトン)

合唱:公募によるめぐろ第九合唱団

曲目:ベートーヴェン劇音楽「エグモント」序曲Op84、ベートーヴェン交響曲第9番ニ短調Op125合唱付き

HPはコチラ

 

記事を書いている間に、残念ながら、すでに完売してしまいました。

ごめんなさい。

 

*2017年6月27日現在の情報です。

*写真はすべて、目黒区提供

 

岩崎由美

東京生まれ。上智大学卒業後、鹿島建設を経て、伯父である参議院議員岩崎純三事務所の研究員となりジャーナリスト活動を開始。その後、アナウンサーとしてTV、ラジオで活躍すると同時に、ライターとして雑誌や新聞などに記事を執筆。NHK国際放送、テレビ朝日報道番組、TV東京「株式ニュース」キャスターを6年間務めたほか、「日経ビジネス」「財界」などに企業トップのインタビュー記事、KADOKAWA Walkerplus地域編集長としてエンタテインメント記事を執筆。著書に『林文子 すべてはありがとうから始まる』(日経ビジネス人文庫)がある。

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ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

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