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紳士のたしなみ

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ダウントン・アビーの世界に没入 映画『ダウントン・アビー/新たなる時代へ』

ダウントン・アビーのテレビドラマを観たことがない人でも十分に楽しめる映画が公開される。もし、テレビドラマを楽しんでいたのなら、登場人物たちの背景がわかってさらに面白いこと間違いない。

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2019年に公開されたダウントン・アビーの映画版第1弾を観に行く前、「ドラマの世界が壊れていたらがっかりしてしまう」「もう内容をあまり覚えていないけれど、ついていけるかしら」と思ったのだが、心配はいらなかった。あっというまにダウントン・アビーの世界に連れて行かれた。そして第二弾「ダウントン・アビー/新たなる時代へ」も十分に満足させてくれる。

脚本・製作はジュリア・フェロウズ監督はサイモン・カーティス。ありがたいことに全員ドラマと同じオリジナルキャストで登場だ。さあ、ダウントン・アビーの世界へ。

2010年~15年にかけて放送されたテレビドラマシリーズの続編として制作された映画第一弾は、1927年が舞台だった。設定は、テレビドラマシリーズ終了から約2年後でイギリス国王ジョージ5世とメアリー王妃が、立ち寄るという物語。

そして、今回の舞台は1928年。映画の撮影のためにハリウッドスターたちが屋敷へやってくることになり、大騒ぎに。一方、母バイオレットが南仏の別荘を相続することになり、当主ロバートたち一行は招待されてそこに向かうことになる。

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舞台が2か所にわかれ、楽しさが2倍に詰まった作品を思う存分堪能できる。

ダウントン・アビーの魅力っていったい何だろう。

テレビシリーズの第一話の設定は1912年だった。英国のカントリーハウスの美しさ、当時の英国が忠実に描写され、その豪華な住まいや環境、エレガントなドレス、暮らし、時代背景、世相、家族や使用人、相続問題、恋とユーモア、そこに織りなす人間模様・・。複数の話が同時に進行し、何話にもまたがり、重層的に絡み合う。そのつながりが気持ちよく、伏線がどんどん解消していく流れは、まるで芸術のようだ。

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笑って、泣いて、爽やかに気持ちよく見終えることができる。さて、もう一度、テレビドラマシリーズを1話から見直そうか。

 

映画「ダウントン・アビー/新たなる時代へ」2022年9月30日  全国ロードショー公開  映画『ダウントン・アビー/新たなる時代へ』公式サイト (downton-abbey-movie.jp)

*2022年9月26日現在の情報です*記事・写真の無断転載を禁じます

 

岩崎由美

東京生まれ。上智大学卒業後、鹿島建設を経て、伯父である参議院議員岩崎純三事務所の研究員となりジャーナリスト活動を開始。その後、アナウンサーとしてTV、ラジオで活躍すると同時に、ライターとして雑誌や新聞などに記事を執筆。NHK国際放送、テレビ朝日報道番組、TV東京「株式ニュース」キャスターを6年間務めたほか、「日経ビジネス」「財界」などに企業トップのインタビュー記事、KADOKAWA Walkerplus地域編集長としてエンタテインメント記事を執筆。著書に『林文子 すべてはありがとうから始まる』(日経ビジネス人文庫)がある。

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ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

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