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紳士のたしなみ

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戦後80年 映画『雪風 YUKIKAZE』 8月15日全国公開

 第二次世界大戦は、教科書に出てくる歴史上の遠い過去ではありません。戦火を潜り抜け、生き延びた人たちがまだ隣にいます。でも、その方たちもどんどん語れなくなっています。

この映画『雪風 YUKIKAZE』は、史実に基づいて作られました。綿密に調査し、丁寧にひも解き、その上で現代の人にわかりやすく伝えようとしています。

第二次世界大戦下、駆逐艦「雪風」は「幸運艦」と言われていました。ミッドウェイ、ガダルカナル、ソロモン、マリアナでの数々の熾烈な戦いをくぐりぬけ、海に投げ出された仲間を救い帰還してきました。それは単に幸運だっただけではなく、卓越した艦長の操鑑技術と乗組員たちの一糸乱れぬ結束力の結果でした。

小型で軽量、小回りが利く駆逐艦は、機動性を生かして先陣を切って魚雷戦を仕掛け、戦艦を護衛し、兵員や物資を運び、上陸支援や、沈没艦船の乗員を救助しました。さらに戦後は、復員輸送船として外地に取り残された人々を日本に連れ帰る役目も果たしました。

新任の艦長に竹野内豊、下士官や兵を束ねる先任伍長に玉木宏、若き水雷員に今、上り調子の奥平大兼、大日本帝国海軍・第二艦隊司令長官に中井貴一。戦艦「大和」と運命を共にする実在の司令官を重々しく演じます。

私の父は江田島で海軍士官を養成した海軍兵学校の出身でした。父は酔うと必ず連合艦隊の話をしていました。当時は私も子供で、ほとんど話を聞いていなかった。とても残念です。そして父が何という船に乗っていたかも今はもうわかりません。一つだけ言えるのは、戦後、南方にいき復員兵を日本に連れ帰ってくるお役目をし、その際、結核がうつり生死をさまよったということです。そして最期まで靖国神社に足を向けて寝ませんでした。父の魂は、戦争で犠牲になった多くの同胞と共に今は靖国にいると、私は思っています。

劇中に出てくる、おそらく戦時下では決して言葉にすることはできなかったであろう「日本は負けるかもしれない」「これほど国力に違いがあるのに、なぜ戦っているのだ」「死ぬために敵地に向かわせるのか」、そして「この戦術は間違っている」と、上官に進言することなどできるはずもなかった。でも、当時の人たちの心の中の想いを言葉にして観客に伝えないと現代人にはきっと伝わらないのです。

戦争は、いまそこにある危機です。遠い外国のことでも、他人のことでもありません。常に私たちは、そうした状況にならないように目を見張り、耳をそばだて、考え、言葉にし続けないとなりません。無関心は罪です。多くの犠牲の上に今の私たちの生活があるということを決して忘れてはならないのです。

 

映画『雪風 YUKIKAZE』 2025年8月15日全国公開 写真はすべて©️2025 Yukikaze Partners. 

*2025年8月7日現在の情報です。*記事・写真の無断転載を禁じます。

岩崎由美

東京生まれ。上智大学卒業後、鹿島建設を経て、伯父である参議院議員岩崎純三事務所の研究員となりジャーナリスト活動を開始。その後、アナウンサーとしてTV、ラジオで活躍すると同時に、ライターとして雑誌や新聞などに記事を執筆。NHK国際放送、テレビ朝日報道番組、TV東京「株式ニュース」キャスターを6年間務めたほか、「日経ビジネス」「財界」などに企業トップのインタビュー記事、KADOKAWA Walkerplus地域編集長としてエンタテインメント記事を執筆。著書に『林文子 すべてはありがとうから始まる』(日経ビジネス人文庫)がある。

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ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

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