Taste of the gentleman

紳士のたしなみ

紳士のたしなみでは、紳士道を追求するにあたり、
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紳士のためのお出かけエンタテインメント

新国立劇場 バレエ「くるみ割り人形」新制作です

年末の風物詩、バレエ「くるみ割り人形」は、新国立劇場では、年をまたいで上演しています。今回は、新制作ということで、前評判も高く、18公演はどれも満席。年末年始の家族の幸せを彩りました。

芸術監督・吉田都が依頼したのは、英国の振付家ウィル・タケット。英国ロイヤル・バレエ団時代の同僚です。とはいっても、いまやオリヴィエ賞など数々の賞を受賞する大物です。都さんの頼みなら、断るわけにいかないでしょう。新国立劇場にオリジナル版を制作してくれました。ウィル・タケットは、2023年に新国立劇場のために「マクベス」を、それに続いて今回が2作目となります。そして同じく『マクベス』の美術・衣裳デザイナーのコリン・リッチモンドが担当しました。その世界感が夢のようです。

幕が上がったとたんに、その世界に連れていかれました。舞台のまわりには、ケーキの下に敷くレースぺーパーのような模様があり、とてもロマンティック。一場一場が絵本から飛び出してきたようで、完成された構図、配色が可愛らしい。

家の外観は、薄幕に描かれ、それがあがると室内です。クララの名付け親のドロッセルマイヤーは助手と共にクリスマスパーティに訪れ、余興でマジックを見事に披露しました。箱の中から、その箱の3倍ぐらいの大きさのぬいぐるみを出したり、光を放ったり。子供たちの合唱が入る場面もあります。クララは16歳。ドロッセルマイヤーからプレゼントされた「くるみ割り人形」を弟が壊してしまった時、修理してくれた助手にクララは恋をします。クララが眠りに落ちると、そこから先は夢の世界。くるみ割り人形に変身してやがてお菓子の国の王子となる助手と一緒に、雪の結晶の幻想的な世界に旅立ちます。

2幕目の「お菓子の国」には、チャーミングな登場人物たちがたくさん登場します。通常はムーア人の踊りや、アラビアの踊り、中国の踊りといった民族の踊りが披露されますが、今回は、おちゃめなお菓子の世界。パティシエは泡だて器を持って、綿あめは全身淡いふわふわのピンク色の綿あめにくるまれて、着ぐるみゼリーはプルンプルンと揺れています、ステッキ型のキャンディ(キャンディケイン)は赤白のウエーブ柄で、ポップコーンははじけ飛び、魔法にかかったような愛らしさです。金平糖の精のグラン・パ・ド・ドゥは、正統派のクラシックバレエ。王子のソロはオリジナルテンポで速く、ドキドキします。映像ダグラス・オコンネルの効果も抜群で、舞台が広くなったように感じます。

6キャストも組まれ、若手をどんどん起用し、舞台上で成長していく様子が感じられます。観客は、バレエを見たことがない人も、良く知っている人も、男性も女性も楽しそうです。幕間には、ショートケーキが大人気。だってお菓子の国のお話ですもの、思わず食べたくなっちゃいますよね(笑)。

HPはコチラです。

*2026年1月2日現在の情報です*記事・写真の無断転載を禁じます*写真はすべて新国立劇場提供 新国立劇場バレエ団『くるみ割り人形』撮影:鹿摩隆司(池田理沙子・水井駿介のキャストの回)

 

岩崎由美

東京生まれ。上智大学卒業後、鹿島建設を経て、伯父である参議院議員岩崎純三事務所の研究員となりジャーナリスト活動を開始。その後、アナウンサーとしてTV、ラジオで活躍すると同時に、ライターとして雑誌や新聞などに記事を執筆。NHK国際放送、テレビ朝日報道番組、TV東京「株式ニュース」キャスターを6年間務めたほか、「日経ビジネス」「財界」などに企業トップのインタビュー記事、KADOKAWA Walkerplus地域編集長としてエンタテインメント記事を執筆。著書に『林文子 すべてはありがとうから始まる』(日経ビジネス人文庫)がある。

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ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

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