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教えて、ブルーアイランド先生!「新国立劇場で学ぶ神話・伝説の世界―ギリシア」第2回

2025年11月9日(日)は「オリンポスの12神<前編>」。青島広志先生のレクチャーイベント「神話・伝説の世界―ギリシア」の第2回目がありました。すべての神話や伝説にオペラがあるわけではありませんが、青島先生が関係づけた曲を解説と共にご披露いただきます。日本のものや、日本の西洋音楽、誰でも歌える歌を交えながらの楽しいレクチャーです。この日のゲスト歌手は、ソプラノ横山美奈さん、テノール小野勉さん。

ギリシア神話は、誰もが知っている有名なゼウスやアポロンと言う神様が出てくる以前に、すでに2代入れ替わっています。今回は、3世代目の現在も天にいると言われている「オリンポスの12神」のうち6人を取り上げます。12神と言っても実は13~14人いるということ。青島先生は、全員の名前をそらで列挙します。

まずは美と愛の女神アフロディテ。後にローマでヴィーナスと名前が変わりました。ここで皆で歌う歌は『世界は二人のために』。ボッティチェッリの描いた「ヴィーナスの誕生」や「プリマヴェーラ(春)」の絵画についても説明がありました。本当に青島先生は造詣が深い。

アフロディテは、人に恋をさせるのが得意で、ティフマリオンという彫刻家が自分のつくった彫刻を愛し、それが人間になっていくという神話がありますが、それはミュージカル「マイ・フェア・レディ」のもとになっているということや、息子のエロスの恋のじゃまをするなど、たくさんの神話が残っています。一番美しい女神が歌うのはもちろん「トスカ」より『歌に生き、恋に生き』。

鍛冶の神へパイストスは手先が器用。ゼウスとヘラの間の子で、海に捨てられ海の女神のもとで育てられました。オーケストラの曲『森の鍛冶屋』、『村のかじや』を皆で歌います。この歌、小学唱歌から外れたそうで、なんとも残念。へパイストスはオペラ「アイーダ」と「フィガロの結婚」の中で、言葉や曲としてほんの少し登場します。

戦の神アレスも、ゼウスとヘラの子です。『ウオーターローの戦い』と、あまりに高い音域で出すだけでも難儀なハイツェーがたくさん出てくる「トロヴァトーレ」より『あの恐ろしいたき火を見よ』。

太陽・弓・医薬・音楽の神アポロンは美青年で、しかもアスリートのようで、音楽も好きでした。ゼウスとレトの子供です。このアポロンの子どもであるオルフェオが登場するオペラ「オルフェオとエウリディーチェ」が新国立劇場で上演されましたが、その中から『エウリディーチェを失って』。神話のオルフェオは歌と竪琴がうまく、周りのすべてが感動するほどの力を持っていました。アポロンには、様々な神話があり、モーツアルトの初期のオペラのもとになったものもあります。アポロンはほとんど恋が成就しなかったため「リゴレット」より『女心の歌』が歌われます。

月・狩の女神アルテミスは、アポロンの双子の兄弟のお姉さんです。ほとんど男性を好きになりませんでしたが、狩りの上手なオリオンのことをちょっと好きになったら、弟のアポロンにだまされて、そうとは知らず弓で殺してしまいます。アルテミスがあまりに嘆いているので空にあげてオリオン座にしたという伝説が残っています。空を見上げるたびに、この悲しい話、思い出しそうです。曲はあまり上映されることのないオペラ、人魚姫の話「ルサルカ」より『白銀の月』。

伝令の神ヘルメスは、足が速くてずるい性格。泥棒やペテン師の神様とも言われています。ペストから逃れたいために、みんなが狂乱して踊る『踊り』という曲が披露されました。

さて、残りの6神については、今週の日曜日12月14日11時からレクチャーが始まります。興味のある方はコチラからお申し込みください。事前に申し込んでチケットを発券してお出かけください。

*2025年12月11日現在の情報です*記事・写真の無断転載を禁じます*写真提供:新国立劇場

岩崎由美

東京生まれ。上智大学卒業後、鹿島建設を経て、伯父である参議院議員岩崎純三事務所の研究員となりジャーナリスト活動を開始。その後、アナウンサーとしてTV、ラジオで活躍すると同時に、ライターとして雑誌や新聞などに記事を執筆。NHK国際放送、テレビ朝日報道番組、TV東京「株式ニュース」キャスターを6年間務めたほか、「日経ビジネス」「財界」などに企業トップのインタビュー記事、KADOKAWA Walkerplus地域編集長としてエンタテインメント記事を執筆。著書に『林文子 すべてはありがとうから始まる』(日経ビジネス人文庫)がある。

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ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

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