Taste of the gentleman

紳士のたしなみ

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初冬の軽井沢を歩く3 美術館もすいています

軽井沢マリオットホテルで朝食後、開いている美術館を探します。冬場は閉まってしまうところが多いので、あいているのはごく一部。注意してお出かけください。

 

まずは、千住博美術館へ。

日本画家千住博さんの絵は「滝」が有名です。95年にヴェネツィア・ビエンナーレで東洋人として初めて名誉賞を受賞。17年にはイサム・ノグチ賞を受賞しています。

11年にオープンしたこの美術館は、白を基調とした仕切りの少ない建物で、入り口で「森の中を散策するように自由に歩いてください。順路はありません」と案内されました。撮影:阿野太一 ©軽井沢千住博美術館

夜の滝をイメージした幻想的な「ナイトフォール」の展示室は照明によって見え方がまったく違います。また、ここには動画作品もあります。全面ガラスの窓には外気温との差で水滴が流れ落ち、「滝」とあいまって不思議な気がします。こちらは12月26日から閉館してしまいます。

 

そして軽井沢駅から目抜き通り沿いにある「ニューアートミュージアム」へ。こちらは、年間通して開いていますのでありがたい。

<もう、暗かったので撮影できませんでした。軽井沢ニューアートミュージアム提供写真は、今、撮影したものではないので季節が違います>

2階で開催中の展覧会は「アートはサイエンスⅡ Art is ScienceⅡ」。

作家の表現方法の一つとして科学が使われるのが当たり前の時代です。ハロルド・コーエンは73年からロボットにコンピュータで描画実験を繰り返し行い、進化の過程が見られます。

また、世界のアーティスト、ヤノベケンジのアトムスーツ・プロジュエクト。ガイガーカウンター付きの放射能防護服を着た空也上人立像がモデルの等身大のヤノベケンジ人形。足もとには小さなアトムスーツ人形たちが取り囲んでいます。ヤノベさんの創作の想いをじっくりと読むことができます。

既成概念を超えた現代アートを体感し、脳内が沸騰しそう。刺激たっぷりです。

そして、ここには世界の建築家、隈研吾さんの「風通る白樺と苔の森 教会」があります。軽井沢ニューアートミュージアム提供(今、撮影したのではないので、季節が違います)

「建物が持つ内と外を分けるという宿命をどこまで超えられるかに挑戦した」という、ガラス張りの教会は白樺の柱と、足元に緑の苔が広がり、建物の中にいてもまるで森の中に座っているよう。

この教会までのアプローチに、現代美術家ジャン=ミシェルオトニエルさんの2つのハートがからみあった作品「こころの門」が置いてあります。作品だからよけて通るのかしらと、遠慮しがちですが、ハートをくぐることで結びつきが強くなるようにという願いが込められているそう。

残念ながら苔の保護のため、一般の見学はできないので遠くから覗いてくださいネ。もちろん、結婚式を挙げるならOKよ!

 

 

旧軽ロータリーの川上庵本店でおそばを食べて、一路東京へ。

それにしても川上庵のお蕎麦は毎日使う分だけを自家製粉し、そばつゆも化学調味料を使っていないだけあって、超美味。酒の肴も豊富で新幹線に乗り遅れそう。

新幹線に乗ると、東京まであっという間に戻ってこられました。

さっきまで、軽井沢でご飯食べていたなんて嘘みたい。

 

 

「軽井沢千住博美術館」軽井沢町長倉815 電話:0267-46-6565 営業時間:9時半~17時

休館:火曜日 12月下旬~2月まで

 

軽井沢ニューアートミュージアム」軽井沢町軽井沢1151-5 電話:0267-46-8691 営業時間:10時~17時

休館:火曜日 年内は12月25日で終了。26日からお休みで年明けは1月2日から開館します。

 

軽井沢 川上庵 本店」 軽井沢町軽井沢6-10 電話:0267-42-0009 営業時間:11時~21時(ラストオーダー)

年末年始は12月31日11時~深夜2時(1時がラストオーダー)、1月1日~通常営業

 

「初冬の軽井沢を歩く1 寒いです。きれいです。静かです。」の記事はコチラ

「初冬の軽井沢を歩く2 軽井沢にマリオットホテルができました」の記事はコチラ

岩崎由美

東京生まれ。上智大学卒業後、鹿島建設を経て、伯父である参議院議員岩崎純三事務所の研究員となりジャーナリスト活動を開始。その後、アナウンサーとしてTV、ラジオで活躍すると同時に、ライターとして雑誌や新聞などに記事を執筆。NHK国際放送、テレビ朝日報道番組、TV東京「株式ニュース」キャスターを6年間務めたほか、「日経ビジネス」「財界」などに企業トップのインタビュー記事、KADOKAWA Walkerplus地域編集長としてエンタテインメント記事を執筆。著書に『林文子 すべてはありがとうから始まる』(日経ビジネス人文庫)がある。

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ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

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