Taste of the gentleman

紳士のたしなみ

紳士のたしなみでは、紳士道を追求するにあたり、
是非学びたい気になるテーマについて学んでいきます。

紳士のためのエンターテイメント

英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン バレエ「ドン・キホーテ」

情熱的で光あふれるバレエ「ドン・キホーテ」が、英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズンで1月26日(金)~2月1日(木)まで1週間限定で公開されます。TOHOシネマズ日本橋ほか。

©2019 ROH. Photographed by Andrej Uspenski

今回の『ドン・キホーテ』は、カルロス・アコスタ版です。英国ロイヤル・バレエでしばらく上演が途絶えていた『ドン・キホーテ』をケヴィン・オヘアが芸術監督に就任した2013年に新プロダクションとして制作しました。ロイヤル・バレエを代表する元プリンシパルの人気ダンサー、カルロス・アコスタ(現在バーミンガム・ロイヤル・バレエ芸術監督)を抜擢して振付を依頼し、初の全幕作品に取り組みました。初演ではカルロス・アコスタ自らが主演しています。原作はご存じ、セルバンテスの小説で17世紀のスペインが舞台です。

ドン・キホーテ(ギャリー・エイヴィス)は、夢見る老騎士。勇敢な騎士や美女に憧れ、従者サンチョ・パンサと冒険の旅に出かけます。ドン・キホーテ役に日本でも人気のギャリー・エイヴィス。ドン・キホーテが到着したのはスペインバルセロナの街角。軽やかなカスタネットの音にのって真っ赤なコスチュームを着たヒロインのキトリ(マヤラ・マグリ)が登場すると人々は手をたたき、指を鳴らし、楽し気です。キトリの恋人、理髪師のバジル(マシュー・ポール)は、まさに色男。登場するだけで舞台に艶があふれます。人気のマシュー・ポールは超絶技巧を難なくこなし、抜群の美しさです。

©2019 ROH. Ph by Andrej Uspenski

マヤラ・マグリは、2011年ローザンヌバレエコンクールで優勝し、2021年にプリンシパルに昇格したブラジル出身。健康的でキュートです。マヤラ・マグリとマシュー・ポールは実生活でもパートナーです。

キトリの父、ロレンツォは、娘の将来を考えて貴族のガマーシュと結婚させようとしています。街には花形闘牛士(カルヴィン・リチャードソン)が登場し、女たちは扇を持ち、スペインムードあふれます。闘牛士には華のあるカルヴィン・リチャードソン。街の人たちは、掛け声をかけ、エネルギッシュです。

キトリの友人の内の一人が、前田紗江。彼女は高校生の時にローザンヌで2位になり、ロイヤルバレエスクールで学んで、現在、英国ロイヤル・バレエ団のソリスト。

2幕は、2人がロマの野営地に逃げたところから始まります。舞台上にはフラメンコギターを弾きながらミユージシャンが登場し、追いかけてきたドン・キホーテは夢の場面で森の精の庭園に入り込みます。ここではクラシック・バレエならではのロマンティックなパ・ド・ドゥが繰り広げられます。

3幕では、ユーモアのある振付に思わずクスリ。結婚式は、ガラ公演で頻繁に上演される人気の場面です。32回転のグラン・フェッテのあるパ・ド・ドウや、男性ダンサーのダイナミックな跳躍も見せ場です。

©2019 ROH. Ph by Andrej Uspenski

それぞれの幕で、まったく違う雰囲気になり、エネルギッシュで楽しい踊りからクラシックまで、さまざまな踊りを見ることができます。途中、カルロス・アコスタのインタビューなども入りますので、胸をときめかせる方もいらっしゃることでしょう。指揮はワレリー・オブシャニコフ舞台美術と衣裳デザインは、多くのミュージカルを手掛けてきたティム・ハットリ―。ワクワク感、満載の「ドン・キホーテ」をお楽しみください。

HPはこちらhttp://tohotowa.co.jp/roh/

*2024年1月20日現在の情報です。*記事・写真の無断転載を禁じます。

 

岩崎由美

東京生まれ。上智大学卒業後、鹿島建設を経て、伯父である参議院議員岩崎純三事務所の研究員となりジャーナリスト活動を開始。その後、アナウンサーとしてTV、ラジオで活躍すると同時に、ライターとして雑誌や新聞などに記事を執筆。NHK国際放送、テレビ朝日報道番組、TV東京「株式ニュース」キャスターを6年間務めたほか、「日経ビジネス」「財界」などに企業トップのインタビュー記事、KADOKAWA Walkerplus地域編集長としてエンタテインメント記事を執筆。著書に『林文子 すべてはありがとうから始まる』(日経ビジネス人文庫)がある。

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ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

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