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紳士のたしなみ

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東洋文庫ミュージアム「祝・鉄道開業150周年 本から飛び出せ!のりものたち」展

今年は、日本の鉄道開業150周年を記念して、各所で展覧会が開かれています。

日本最古で最大東洋学専門図書館・研究機関である「東洋文庫」に併設されている「東洋文庫ミュージアム」では、本に登場する乗物を紹介する企画展を開催中。

まず、「日本で最初に鉄道に乗ったのは誰なのか」から始まり、続いてイギリスの鉄道についてです。鉄道発祥の国イギリスで、鉄道はどう発展してきたのか。

世界初の地下鉄「メトロポリタン鉄道」建設時のイラストがとても興味深かった。

そのページを見ながら、私は空想をめぐらせます。地下に鉄道を通そうという発想がどうして生まれたのか。実現させるのに、きっとさまざまなところから反対されただろう。実行に移すまで、どれほどの苦労があっただろうか・・。想像に余りあります。それは1861年、日本が江戸時代のことでした。

地下鉄は、都心部の建物が密集しているところに、郊外からの労働者を輸送するのに力を発揮したと解説があり、タイトルは、「不満そうな人類の蒸し風呂」でした。蒸気機関車で牽引していたため、地中のトンネルの中では煤や排煙がたまらなかったということです。

今も昔も、働く人はたいへんです。

その後、空想上の乗物、馬、船、そしてユニークな乗物の章へと続きます。

 

それにしても、約100万冊の蔵書の中からこれらを選び出してくるのは、どんなにたいへんなことでしょう。「東洋文庫」に本の中身を覚えている方がいるのでしょうか。しかも約80の言語の書物です。どれだけ勉強しても足りなさそう。尊敬しかありません。

企画展を楽しんだら、常設のモリソン書庫にしばし身を置いて本の世界に浸りました。圧倒される美しさです。

モリソンは、ジャーナリストでしたから本だけではなく、カタログやメニューに至るまで、さまざまな資料があるのだとか。こちらの部屋にも貴重な資料の展示があり、十分楽しめます。世界一美しいと言われる書棚を見て、ときを忘れてみる。時間を忘れていると、学ぶ時間がなくなってしまいますけどね(笑)。

東洋文庫ミュージアム「祝・鉄道開業150周年 本から飛び出せ!のりものたち」展 東京都文京区本駒込2-28-21 

HP:http://www.toyo-bunko.or.jp/museum/museum_index.php 2022年10月5日~2023年1月15日(火曜定休 10時から17時)

*2022年10月10日現在の情報です。*記事・写真の無断転載を禁じます。

 

岩崎由美

東京生まれ。上智大学卒業後、鹿島建設を経て、伯父である参議院議員岩崎純三事務所の研究員となりジャーナリスト活動を開始。その後、アナウンサーとしてTV、ラジオで活躍すると同時に、ライターとして雑誌や新聞などに記事を執筆。NHK国際放送、テレビ朝日報道番組、TV東京「株式ニュース」キャスターを6年間務めたほか、「日経ビジネス」「財界」などに企業トップのインタビュー記事、KADOKAWA Walkerplus地域編集長としてエンタテインメント記事を執筆。著書に『林文子 すべてはありがとうから始まる』(日経ビジネス人文庫)がある。

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ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

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