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教えて、ブルーアイランド先生!「新国立劇場で学ぶ神話・伝説の世界―ギリシア」第4回

青島広志先生のレクチャーイベント「神話・伝説の世界―ギリシア」の第4回目は2026年1月18 (日)開催の「下位の神々とニンフたち」です。

ニンフというのは、よくオペラやバレエにも登場しますし、絵画にも出てくるので、今回解説してくださると言うので楽しみ。私のイメージではピーターパンのまわりを飛んでいる、可愛らしい羽根をつけた妖精だったのですが、実は怖いものなのだそうです。そして「ニンフ」(妖精全般)は、美しい女性です。

その誕生は、ウラノスがガイヤと結婚し、母親のガイヤが、夫のウラノスを懲らしめてほしいと言うと末っ子が「かま」でウラノスを切りつけ、その時に飛んだ血から生まれました。聞いただけで恐ろしい。ニンフは何かに宿り、たとえば木や花に宿るニンフであるドリュアデス。山や洞窟に宿るニンフであるオレイアデス、川や泉、海に宿る住むニンフであるナイアデス。彼らは宿っている元のものがなくなると死んでしまいます。ニンフがタイトルになっている曲は、ベッリーニ作曲の『優しいニンフのマリンコニーア』。歌うのは、ソプラノ板波利加さん。

「ナイアデス」(水の妖精)ニンフの中でも特に怖い、泉のニンフ・ナイアデスであるサルアキスがヘルマプロディートスを好きになり、ビーナスに祈ると2人の身体が合体してしまいます。誰かを好きになったら離さないという歌、ポール・モノ―の『愛の讃歌』は板波さんが、小林亜星の『ひみつのアッコちゃん』は、男澤友泰さんが歌います。アッコちゃんは、妖精から鏡をもらってなりたいものになるというのが最初の物語でした。今回一番かわいらしくて、素敵で、この曲で合唱したかった(笑)。

「ドリュアデス」(木の妖精)ドイツ民謡『もみの木』は、クリスマスの歌だとずっと思っていました。木の妖精ですから、もみの木の歌です。

続いて八百万の神々です。ギリシア神話にはたくさんの神々が出てきます。

「オネイロス」(夢)夢を見させる神様です。トスティの『夢』を板波さんが歌います。

「ヒュプノス」(眠り)トロイア戦争には神様も参戦していて、眠りの神を呼んできてゼウスを眠らせるというようなことをします。『眠りの精』は、ブラームス作曲で、とても有名な曲です。ブラームスについても詳しい説明がありました。いわれが色々ある曲です。砂の精とも言います。

「タナトス」(死)夜とガイヤの子どものタナトスがあの世に連れて行ってくれる役割をします。チャンピがつくった曲ですがペルゴレージ作曲ということになっている『ニーナの死』。

 

「カリテス」(優美)美の女神ですゼウスとエウリュノメーには、3人の子供がいましたが、ほとんど神話には出てきません。作曲の中田喜直さんが女性性を発揮して書いた『髪』。板波さんがエレガントに歌います。

「パン」(牧神)パンというと、すぐに「魔笛」を思い出しますが、生まれた時にひげが生えていて、けむくじゃらで、足がヤク。大笑いをして皆を驚かせるので「パニック」という言葉の元になっています。神様ではありますが、あまり力がありません。青島先生は、パパゲーノと関係があるのではないかと思っているのだと、その根拠などもお話しいただきました。パンが森の中でパパゲーノを育てたのではないだろうかということでした。『私は鳥刺し』『恋人か女房が』で男澤さん大活躍です。

「ニケ」(勝利)女神一番有名なニケは、ルーブル美術館のサモトラケのニケ。腕も頭もないけれど、これほど美しい彫像があるのかと思うほど、ひきつけられます。ルーブルの中で一番好きだと思っている人も多いでしょう。「アイーダ」より、「勝ちて還れ」を板波さん。

「ディオニュソス」(酒)ゼウスと人間の子供です。おかあさんは、ゼウスの妻であるヘラにだまされて死んでしまいそのお腹にいた子供です。ケンタウルスが育て、ぶどうの栽培を習い、葡萄酒の神になりますが、あまりにも可愛かったのでさまざまな危険がやってきます。あるとき舟に乗っていると、そのままさらわせそうになったため、舟を動かないようにしようとぶどうの木で舟の機能を止めたりします。舟で世界中を回ったため、葡萄酒が世界中に広まったと言われています。葡萄酒を飲むとみんな狂乱状態になり、バッカナーレと言う乱痴気騒ぎになります。オリンポスに凱旋し、アリアドネと結婚します。歌は「乾杯の歌」を、参加者と一緒に「乾杯」「乾杯」と歌います。

こぼれた話が、たくさんあって、お伝え出来なくて残念。知識は山盛り、笑いも満載です。

*2026年1月30日現在の情報です *記事・写真の無断転載を禁じます

岩崎由美

東京生まれ。上智大学卒業後、鹿島建設を経て、伯父である参議院議員岩崎純三事務所の研究員となりジャーナリスト活動を開始。その後、アナウンサーとしてTV、ラジオで活躍すると同時に、ライターとして雑誌や新聞などに記事を執筆。NHK国際放送、テレビ朝日報道番組、TV東京「株式ニュース」キャスターを6年間務めたほか、「日経ビジネス」「財界」などに企業トップのインタビュー記事、KADOKAWA Walkerplus地域編集長としてエンタテインメント記事を執筆。著書に『林文子 すべてはありがとうから始まる』(日経ビジネス人文庫)がある。

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ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

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