Taste of the gentleman

紳士のたしなみ

紳士のたしなみでは、紳士道を追求するにあたり、
是非学びたい気になるテーマについて学んでいきます。

紳士のためのエンターテイメント

ドキュメンタリー映画『パヴァロッティ 太陽のテノール』9月4日から

人生を楽しみ、神様からのギフトである彼の素晴らしい歌声を多くの人に届けたテノール歌手ルチアーノ・パヴァロッティ。世界一有名なオペラ歌手である彼を知らない人はいないだろう。

彼が舞台に登場するだけで、その存在に癒される。歌声は心を揺さぶり、人柄の温かさや、笑顔、ごきげんな様子に観ているこちらも幸せに包まれていく。

 

私は彼の生の歌声を聴いたことはないが、彼の舞台を観た人たちは、何を感じただろうか。

ドキュメンタリー映画『パヴァロッティ 太陽のテノール』は、彼の周りを取り巻く人たちから多くの言葉を得、彼の歌声の映像とともに彼の人生を映し出す。監督は、『アポロ13』やアカデミー監督賞を受賞した『ビューティフル・マインド』などで実在の人物を描いたロン・ハワード。

物語は、1995年のアマゾンの映像から始まる。ブエノスアイレスで200万人の聴衆の前で歌った後、100年前にテノールの大スターエンリコ・カルソーが歌った劇場で歌いたいと船を走らせるホームビデオの映像だ。「人生のすべてにおいて神様から素晴らしいギフトを授かった」と本人が語るように、それが彼に目的を与え、そして重圧にもなった。

1963年ロンドンのコヴェント・ガーデンで、代役で出演して大成功を収めたのを皮切りに、スターになっていく。マネジャー、ハーバート・プレスリンが彼を世界のスターにするためにアメリカでのリサイタルや、新生METへの出演、TVやCMにも登場した。1980年代には、ティボール・ルダスという興行主が世界中のスタジアムで公演をうち、中国では初めての大規模クラッシックコンサートを開催する。「声に恋した」前妻と3人の娘たちの話し、2度目の結婚、そして3大テノールの舞台など、余すところなくパヴァロッティの歌声が聴ける。

人生を愛し、楽しみ、歌い、人を感動させ、アルバム売上総数1億枚、観客動員数は1000万人を超え、頂点に上り詰めてからも、毎晩人を笑顔にするために歌い続けた。チャリテイ活動をし、ロックの世界に入り、U2のボノと親交を深め、紛争地域の子供たちに夢を与えた。役の人生を生き、歌を生きたパヴァロッティ。おちゃめな彼はやはり最高だ!

マスク生活の今、なかなか大きな声で歌うことはできないけれど、パヴァロッティの声を聴けばストレス解消になるかも(笑)。

2020年9月4日(金)TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー HPはこちら

*2020年9月1日現在の情報です*記事、写真の無断転載を禁じます。

岩崎由美

東京生まれ。上智大学卒業後、鹿島建設を経て、伯父である参議院議員岩崎純三事務所の研究員となりジャーナリスト活動を開始。その後、アナウンサーとしてTV、ラジオで活躍すると同時に、ライターとして雑誌や新聞などに記事を執筆。NHK国際放送、テレビ朝日報道番組、TV東京「株式ニュース」キャスターを6年間務めたほか、「日経ビジネス」「財界」などに企業トップのインタビュー記事、KADOKAWA Walkerplus地域編集長としてエンタテインメント記事を執筆。著書に『林文子 すべてはありがとうから始まる』(日経ビジネス人文庫)がある。

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ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

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