Taste of the gentleman

紳士のたしなみ

紳士のたしなみでは、紳士道を追求するにあたり、
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紳士のためのエンターテイメント

新国立劇場バレエ『不思議の国のアリス』で、夢の世界へ

新国立劇場バレエに、久しぶりに『不思議の国のアリス』が帰ってきました。世界中で大人気のこの作品は、バレエの新時代を切り開いた振付家クリストファー・ウィールドンが初めて手掛けた物語バレエです。

美しく、楽しく、わかりやすく、夢のようで、さらに今回ネイサン・ブロックの指揮で、オーケストラも際立ちダンサーに寄り添い、素晴らしい仕上がりです。

Alice’s Adventures in Wonderland© by Christopher Wheeldon, Designs by Bob Crowley, Puppetry Designs by Toby Olié 撮影:長谷川清徳

このプロダクションの音楽は、映画やテレビ番組で活躍するジョビー・タルボット、美術・衣裳は7度トニー賞を受賞しているボブ・クロウリーという才能が集まり、英国ロイヤルバレエで2011年に初演されました。上演と同時に世界を席巻し、世界有数のバレエカンパニーがレーパートリ―化。アジアでは唯一、新国立劇場バレエ団だけが上演を許されています。初演は2018/2019シーズンの開幕公演でしたので、それから、6年。満を持しての上演です。

物語は、ルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』が題材です。6月3日(木)の最終通し稽古を観てきました。

アリスを演じる米沢唯はあどけない思春期の少女役を初々しく演じ、彼女が恋する庭師ジャック役に渡邊峻郁。思わず恋してしまうのが納得できる爽やかな青年を演じます。アリスの母は益田裕子。不思議の国では強権をふるうハートの女王に変身します。アリス家族の友達であるルイス・キャロルは白うさぎに。木下嘉人が演じます。手品師、マッドハンターはタップのうまい中島駿野

Alice’s Adventures in Wonderland© by Christopher Wheeldon 撮影:長谷川清徳

吉田都監督の「スペシャルゲストを呼びたい」という念願かない、今回マッドハッター役にゲストダンサーとして、オリジナルキャストであるスティーヴン・マックレー(英国ロイヤルバレエ)と、さらに新国立劇場で2018年に初演した時にも出演しているジャレッド・マドゥン(オーストラリア・バレエ)が登場することになっています。何て、素敵なキャスティングなんでしょう。今から、わくわくします。

どの場面を切り取っても絵になり、色彩もポップで、不思議な人や生き物たちも次々に登場し、観てのお楽しみの仕掛けも山ほどあります。クラシック・バレエはもちろんですが、プロジェクションマッピングなど現代アートの要素もあり、さらにきめ細やかな振付で、動きを見ているだけで何が言いたいのかが伝わってきます。

不思議の国の世界の一員になって、夢の中で走り回ってください。

新国立劇場バレエ『不思議の国のアリス』 HP:https://www.nntt.jac.go.jp/ballet/alice/

2022年6月3日(金)19時、4日(土)13時、18時半、5日(日)14時、8日(水)13時半、9日(木)13時半、10日(金)13時半、11日(土)13時、18時半、12日(日)14時 全部で10公演あります。

*2022年6月3日現在の情報です*記事・写真の無断転載を禁じます。

 

 

岩崎由美

東京生まれ。上智大学卒業後、鹿島建設を経て、伯父である参議院議員岩崎純三事務所の研究員となりジャーナリスト活動を開始。その後、アナウンサーとしてTV、ラジオで活躍すると同時に、ライターとして雑誌や新聞などに記事を執筆。NHK国際放送、テレビ朝日報道番組、TV東京「株式ニュース」キャスターを6年間務めたほか、「日経ビジネス」「財界」などに企業トップのインタビュー記事、KADOKAWA Walkerplus地域編集長としてエンタテインメント記事を執筆。著書に『林文子 すべてはありがとうから始まる』(日経ビジネス人文庫)がある。

https://cross-over.sakura.ne.jp/

ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

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