Taste of the gentleman

紳士のたしなみ

紳士のたしなみでは、紳士道を追求するにあたり、
是非学びたい気になるテーマについて学んでいきます。

紳士のためのエンターテイメント

映画『パリ・ブレスト 夢をかなえたスイーツ』3月29日(金)~

実話をもとに映画化されたパティシエの物語。実在の人物であるアラブ系の人気パティシエ、ヤジット・イシュムラエンは現在31歳。世界の最高級ホテルのコンサルタントや高級ブランドからコラボのオファーが絶えない彼は、いま南仏アヴィニョンとパリで、友達とパティスリーを経営しています。

C)DACP-Kiss Films-Atelier de Production-France 2 Cinéma

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舞台はフランス。育児放棄をしている母親に、里親へ預けられて過ごす少年ヤジットは、その家の息子の影響でパティシエになることを夢見るようになる。養護施設で暮らすことになった彼は、嘘をついてパリの高級レストランの見習いとしてもぐりこむ。しかし、噓がばれ、クビになりそうになるが腕の良さでなんとか続けられることに。毎日180キロの道のりを、あるときは野宿をしながら通い続けるヤジット。同僚の嫉妬から辞めざるを得なくなるが、ナンバーワンになることを志し、パティスリー世界選手権で世界一になるために必死の努力を積み重ねるのだった。

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C)DACP-Kiss Films-Atelier de Production-France 2 Cinéma

何か失敗をしてしまうのではないかとハラハラ、どきどきの連続です。始業時間には間に合わず、無礼なことをしてしまうことも多々ありますが、お菓子作りのセンスはピカイチ。そこには不断の努力がありました。尊敬するシェフたちの言葉を胸に、成功を誓うヤジット。

画面に登場する美しいスイーツが素晴らしい。ヤジットの得意メニュー「パリ・ブレスト」。コーティングされたチョコレートを割ると、中からとろりとしたクリームがあふれ出ます。ヘーゼルナッツに、なめらかなチョコレートの艶の美しさ、ほとばしるミルク、その食感や味が伝わってきます。さらに、その造形の美しさは極め付きです。

C)DACP-Kiss Films-Atelier de Production-France 2 Cinéma

 

実際のヤジッドは、14歳でパリの菓子職人の見習いになり、その後、パスカルカフェ、フィリップ・コンティチニと言った有名パティシエのもとで修業を重ね、モナコのジョエル・ロブションのレストラン「ル・メトルポール」でスーシェフを務め、2014年22歳で冷菓世界選手権のチャンピオンに輝きました。

この作品は、ルイ・ヴィトンなどのラグジュアリーブランドとのコラボでも話題のヤジット・イシュムラエンの自伝をもとに映画化されました。登場するすべてのスイーツの監修はヤジッドが務めています。主演は、TikTokで6600万人のフォロワーのいる映像クリエイターとして活躍する俳優リアド・べライシュ。監督のセバスチャン・テュラールは、この作品が長編監督デビューになります。

「パリ・ブレスト」一度、味わってみたいですね。

映画『パリ・ブレスト 夢をかなえたスイーツ』3/29(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国ロードショー 公式H P:https://hark3.com/parisbrest/# 

*2024年3月27日現在の情報です*記事・写真の無断転載を禁じます

 

 

 

 

岩崎由美

東京生まれ。上智大学卒業後、鹿島建設を経て、伯父である参議院議員岩崎純三事務所の研究員となりジャーナリスト活動を開始。その後、アナウンサーとしてTV、ラジオで活躍すると同時に、ライターとして雑誌や新聞などに記事を執筆。NHK国際放送、テレビ朝日報道番組、TV東京「株式ニュース」キャスターを6年間務めたほか、「日経ビジネス」「財界」などに企業トップのインタビュー記事、KADOKAWA Walkerplus地域編集長としてエンタテインメント記事を執筆。著書に『林文子 すべてはありがとうから始まる』(日経ビジネス人文庫)がある。

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ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

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