Taste of the gentleman

紳士のたしなみ

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山陰和牛をフレンチの名店「ポール・ボキューズ」で味わう

1月23日(火)~31日(水)まで、代官山の「メゾン ポール・ボキューズ」銀座「ブラッスリー ポール・ボキューズ 銀座」「和牛のふるさと山陰を味わう美食の饗宴」ウィークリーフェアが開催されます。

鳥取県と島根県の和牛は、専門家をうならせる品質で、さしがしっかりと入り世界から称賛されています。ブランド和牛「鳥取和牛オレイン55」と「しまね和牛」を味わってもらおうと、開催されることになりました。記者会見には島根県知事の丸山達也氏と、病欠した鳥取県知事の代わりに東京本部の堀田本部長が登壇されました。

丸山知事は「しまね和牛」は「たたら製鉄」に端を発していると語ります。「たたら製鉄」とは、日本の古代からの製鉄法で、砂鉄と木炭を使って鉄を作る方法です。宮崎駿の映画『もののけ姫』をご覧になった方は記憶にあるかもしれませんが、あの舞台が「たたら場」。山から砂鉄を掘り出し、森から木を伐り出して木炭にするため、神様たちが怒るという話でした。

その砂鉄や木炭の荷役を担ったのが牛で、たくさんの牛を飼っていました。その牛を品種改良して肉牛としました。肥育の技術と母牛の能力で、総合力のあるブランド牛がつくれるようになったと語ります。全国の和牛を集めて優秀性を競う「全国和牛能力共進会」、通称「和牛オリンピック」で2022年肉質日本一脂肪の質特別賞を受賞。国内最大規模の牛肉品評会「全国肉用牛枝肉共励会」で、肉質日本一を受賞しました。さらに2023年にも和牛オリンピックで名誉賞を受賞しています。

鳥取県も、日本有数の和牛の生産地で、多くのブランド牛のルーツとして有名です。江戸時代から牛の戸籍を管理し、血統を守り全国に名声を高めました。鳥取牛の血統を持つ子牛は人気が高く希少性があります。また、オリーブオイルの主成分、オレイン酸の含有量が多く融点が16度のため、くちどけが良いのが特徴です。オレイン酸を55%以上含有している認定基準をクリアしたものを「鳥取和牛オレイン55」と言います。このブランドのもうひとつ基準は、1966年の和牛オリンピック肉牛の部で1等を獲得した「気高」の血を受け継ぐこと。

メニューを考案したのは代官山の「メゾン ポール・ボキューズ」の入砂俊重シェフと、銀座の「ブラッスリー ポール・ボキューズ 銀座」の星野晃彦シェフのお2人です。お2人は生産者の所まで行って、実際に飼育しているところを見学させてもらい、いかに愛情をかけて育てているかを肌で感じたと話していました。

記者会見後に催された試食会のメニューは、

3種のアミューズ(鳥取和牛のマカロン・クロケット・チリコンカルネ)

鳥取・しまね和牛サーロインのポッシェ ソースベアルネーズ こちらは、低温のブイヨンに20秒ほどくぐらせた日本のしゃぶしゃぶのような料理法です。

ポール・ボキューズのスぺシャリテ 黒トリュフのスープ エリゼ宮にて(1975年、ヴァレリー・ジスカール・デスタン大統領に捧ぐ)ーしまね和牛頬肉とのマリアージュー 頬肉が柔らかく煮込んであります。

    

島根県浜田港天然平目のロースト しまね和牛バラ肉の燻製(ベーコン)をのせて 和牛のジュとシェリーヴィネガーソース

鳥取和牛フィレ肉のロースト ソースぺリグー

    

デザートに鳥取県産いちご「とっておき」のフレジェ 鳥取県出雲産抹茶のアイスクリーム

それぞれペアリングで頂きました。

2つのレストランの「和牛のふるさと山陰を味わう美食の饗宴」ウィークリーフェアで召し上がれるのは、代官山の「メゾン ポール・ボキューズ」で「鳥取和牛フィレ肉のロースト ソースぺリグー」(メニューBOURGEOISのお肉料理として)。銀座の「ブラッスリー ポール・ボキューズ 銀座」では「しまね和牛サーロインのポッシェ ソースベアルネーズ」(メニューSPECIALの前菜差し替え(+1320円))です。

1月23日(火)~31日(水)までの期間限定です。

*2024年1月19日現在の情報です*記事・写真の無断転載を禁じます。

岩崎由美

東京生まれ。上智大学卒業後、鹿島建設を経て、伯父である参議院議員岩崎純三事務所の研究員となりジャーナリスト活動を開始。その後、アナウンサーとしてTV、ラジオで活躍すると同時に、ライターとして雑誌や新聞などに記事を執筆。NHK国際放送、テレビ朝日報道番組、TV東京「株式ニュース」キャスターを6年間務めたほか、「日経ビジネス」「財界」などに企業トップのインタビュー記事、KADOKAWA Walkerplus地域編集長としてエンタテインメント記事を執筆。著書に『林文子 すべてはありがとうから始まる』(日経ビジネス人文庫)がある。

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ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

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