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紳士のたしなみ

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日本酒「久保田」の朝日酒造 日本酒セミナーを東京で開催(きき酒つき)

7月8日(土)、日本酒「久保田」で知られる朝日酒造の日本酒セミナーがありました。これまでは蔵元のある新潟で開催されてきた「あさひ日本酒塾 ビギナー編」が、満を持して東京での開催です。

この「日本酒セミナー」のお知らせを見るたびに、「あぁ、行きたい」と思っていましたが、なかなか新潟まで足を運べず残念に思っていました。そう感じていたのは私だけではなかったようで、多くのリクエストがあり、このたび東京で開催することになったのだとか。70名の枠に、約400名の応募があったそうです。

2000年から始まった「あさひ日本酒塾」は日本酒の知識の普及と、日本酒を身近に感じてもらい親しんでほしいというのが目的です。解説するのは、製造現場で働くご担当者。まずは、精米から日本酒になるまでの「酒造り工程」を、続いて、瓶にお酒を詰めて出荷するまでの「ボトリング工程」、そして「きき酒講座」で、きき酒の方法を教わります。ワインのテイスティングは習ったことがあるのですが、日本酒は初めて。どちらも、香りや味わいを言葉にするのが難しい。そして最後にお弁当と「久保田」「朝日山」をいただきながら、会場からの質問に答えるトークセッションのコーナーです。

酒造り工程については、以前「HIRAGANA TIMES」という雑誌の2023年2月号で日本酒をテーマに「今宵は、一献傾けて」という記事を書いたことがあるので、たっぷり調べたことがあります。読んでみたい方はコチラ(https://hiraganatimes.com/info/february-2023-issue-is-now-on-sale)

今回、驚いたのは、今、瓶が足りないということです。そもそも一升瓶の需要が減っているのに加えて、コロナで一升瓶を扱う飲食店需要が減り3社あった瓶製造メーカーがたちゆかなくなり廃業するところも出てくるなど影響は甚大だということでした。一升瓶は日本独自の規格瓶で、遮光性に優れ品質保持に役立つばかりか、どこのメーカでも使える利便性があり、リユースできるという利点があります。サステナブルなモノはぜひ残してほしいものです。

さて、今回の「きき酒」は、4種類。久保田 千寿、久保田 萬寿、久保田 純米大吟醸、朝日山 香里音(かりね)プレミアム目で見て、香りをかいで、味わう。香りは、おちょこを鼻のそばに寄せて香り、次に口に含んで感じ取ります。しかも、口に含んだ後、香りを鼻に逃がすのだそうですが、それが難しくてなかなかできません。そして、味わう。

納得したのは、きき酒の注意点です。体調不良や二日酔いのときは避ける。煙草や香りなど刺激の強い物を直前に食べない。そして私語をしない。集中して、他人の言葉に惑わされず、自分の言葉で表現すること。トレーニングすれば上達するようです。

朝日酒造は、2030年に創業約200年を迎えます。久保田が生まれて38年。現場の方の熱い思いを聞き、さらに日本酒を愛する人たちとコミュニケーションできる企画。知識が深まり食べて飲んでおいしい時間、たっぷりと楽しませてもらいました。

日本酒の世界も深いですね。もっともっと、探求しないと(笑)。

朝日酒造HPはコチラ:https://www.asahi-shuzo.co.jp/

 

*2023年7月10日現在の情報です*記事・写真の無断転載を禁じます。

岩崎由美

東京生まれ。上智大学卒業後、鹿島建設を経て、伯父である参議院議員岩崎純三事務所の研究員となりジャーナリスト活動を開始。その後、アナウンサーとしてTV、ラジオで活躍すると同時に、ライターとして雑誌や新聞などに記事を執筆。NHK国際放送、テレビ朝日報道番組、TV東京「株式ニュース」キャスターを6年間務めたほか、「日経ビジネス」「財界」などに企業トップのインタビュー記事、KADOKAWA Walkerplus地域編集長としてエンタテインメント記事を執筆。著書に『林文子 すべてはありがとうから始まる』(日経ビジネス人文庫)がある。

https://cross-over.sakura.ne.jp/

ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

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