Taste of the gentleman

紳士のたしなみ

紳士のたしなみでは、紳士道を追求するにあたり、
是非学びたい気になるテーマについて学んでいきます。

紳士のためのエンターテイメント

映画『おとなの恋の測り方』で、自分の心を測る

「自分は、見た目にはこだわらない」「人は外見じゃない、内面が大事」と普段は思っているつもりだけれど、この映画を観ると本当の自分の心が透けて見えます。

©2016-VVZ PRODUCTION-GAUMONT-M6 FILMS

主演に、フランス人初のアカデミー賞主演男優賞を受賞したジャン・デュジュルダン。ロマンティックコメディの女王として人気急上昇中のヴィルジニー・エフィラ。

2人が演じる大人の恋の物語です。

 

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舞台は南仏マルセイユ。アレクサンドルは知的でセクシー、ユーモアにあふれ冒険心に富んだリッチな建築家。キュートで聡明な弁護士ディアーヌは彼と出会い、彼のペースに巻き込まれて恋に落ちるのだが、ひとつだけどうしても吹っ切れないところがあった。それは、彼の身長が低いこと。2人の恋の行く末は・・。

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©2016-VVZ PRODUCTION-GAUMONT-M6 FILMS

 

全てに完璧なアレクサンドルは、かなり小柄なのです。ロマンティックで女心がとろけることを次々にしてくれるのだけれど周りの人が驚くほど小柄で、ディアーヌはなかなか自分の周囲の人たちに恥ずかしくて紹介できません。アレクサンドルはそのことに傷つきます。

©2016-VVZ PRODUCTION-GAUMONT-M6 FILMS

ディアーヌの母親は彼を「障害者だ」と言い放ち、ディアーヌは自分の心と戦わなくてはなりません。

 

はたして自分だったらどうするか。見た目に左右されないでいられるかしら。デイアーヌと同じように「紹介できない」と思うかもしれない。

©2016-VVZ PRODUCTION-GAUMONT-M6 FILMS

そんな時に気づきます。「人間は見た目じゃない。内面が大事」と言っていたのは、単に言葉だけだったという醜い自分の心に。毎日、心をきれいにしよう、欲にまみれないようにしよう、どろどろに汚れたものを洗い流して生きていこうと決めているのにコレですから、情けない。

 

人と違うことによっておこる苦しみは、どれほどなのでしょうか。周りから好奇の目で見られ、軽蔑され嘲笑される。なんら侮蔑される理由などないのに、そういう扱いをされるのは本人が一番苦しいに違いありません。もしそれが自分だったら、世間を恨み誰かのせいにしてしまうかもしれない。

アレクサンドルは、それでも愚痴を言わず、楽観的に、プライドを持って生きているのです。コンプレックスは笑いに変え、そう見る人たちがいるということも受けとめている。それでも、愛する人には味方でいてほしい。

©2016-VVZ PRODUCTION-GAUMONT-M6 FILMS

アレクサンドルを演じたジャン・デュジュルダンの実際の身長は182センチ。あるときは、グリーンバックで一人で演じ、ひざまずき、踊らなければなりませんでした。制作サイドはCGで背を縮め、遠近法を使ったり、様々な技法を駆使して撮影していきました。

 この映画とコラボしてつくられたドイツのコスチュームジュエリーブランド・グロッセの「トレゾア」(フランス語で宝物の意味 2万円税別)は、オーナメント部分が可動式で、身長やファッションに合わせて長さを変えることができます。 長さを調節することによって、表情を変えるアクセ!

私は、少しでも美しく見せたいという女性のサガをどうしても捨てきれません。

でも、心は、いつも、どんな時でも、おごることなく、一緒に歩いていける人でありたいと願っているのですよ。イエ、ほんと!

 

映画『おとなの恋の測り方』HP
2017年6月17日(土)新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町他全国公開

コラボジュエリーはグロッセHP

*2017年6月9日現在の情報です。

岩崎由美

東京生まれ。上智大学卒業後、鹿島建設を経て、伯父である参議院議員岩崎純三事務所の研究員となりジャーナリスト活動を開始。その後、アナウンサーとしてTV、ラジオで活躍すると同時に、ライターとして雑誌や新聞などに記事を執筆。NHK国際放送、テレビ朝日報道番組、TV東京「株式ニュース」キャスターを6年間務めたほか、「日経ビジネス」「財界」などに企業トップのインタビュー記事、KADOKAWA Walkerplus地域編集長としてエンタテインメント記事を執筆。著書に『林文子 すべてはありがとうから始まる』(日経ビジネス人文庫)がある。

https://cross-over.sakura.ne.jp/

ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

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