Taste of the gentleman

紳士のたしなみ

紳士のたしなみでは、紳士道を追求するにあたり、
是非学びたい気になるテーマについて学んでいきます。

魅力ある紳士達の出会い

第17回「一匹狼のススメ」

ランチタイムのオフィス街。

数人で固まってランチに向かう集団に必ず出会う。

楽しそうに談笑しながら歩く様は、傍から見ていても微笑ましく、戦士たちのつかの間の休息にエールを送りたくなる。

しかし、心しなければならないのは、群れにも溶け込める人と群れでしか行動できない人の2通りがあるということだ。

後者の場合、我が身を顧みる必要がありそうだ。

群れ、集団行動というと年配女性に多く見かけられる。

よく観察していると、自分がどこに向かうのかも認識してないような人も見受けられ、とにかく群れに遅れないで塊で行動することしか考えていないように見える。

さらに、その一群が店に入り「何を食べる?」という段になると、メニューを見ながら1人が「サラダ付きミートソースにする」と言うと、大抵右に倣えで、「私も」「私も」のオンパレード。

あってもせいぜい2種類程度のバリエーションで、目先の変わったメニューを頼む人は皆無と言っても過言ではない。

 

店側は楽なので歓迎すべき客たちだろうが、このようなささやかな場面においてでも自主性を発揮することを忘れてはならないと思う。

集団行動に慣れてしまうと、自分であれこれ考える必要がなく、大勢の流れに従っていれば事が回るので楽に違いない。

しかし、好みもその日の気分も十人十色。

集団に染まりすぎてしまうと、本当に自分のしたいこと、欲しいもの、主張したいことなど自分本来の価値観を見失ってしまうような気がする。

たかがランチといえども他人に流されてはいけないのである。

女性が憧れるのは、間違いなく協調性も兼ね備えた一匹狼だ。

しかし群れて生きる人間と違い、一匹狼で生きるにはそれなりの覚悟や自信がないとできない。

会議などでも異論を唱えるというのは勇気がいるものだ。

たまに、常に逆張りのことを言って自分を際立たせようという輩もいるが、これとは意味合いが違う。

納得しかねるひとつ方向に物事が流れそうなときに、ただ一人的確な異議を申し立てる勇気を持とうではないか。

政治的な話はしたくないが、例えば高市首相の台湾有事に係る発言。

想像を超える大事を招いてしまったので様々な意見はあるだろう。

発言の本質にはここでは触れない。

ただ歴代の首相のように「虎の巻」に従って無難な答弁に終始していれば、第3国を刺激することもなかったし、国内で批判を浴びることもなかっただろう。

しかし、国会での首相の発言は誰のためにあるのか。

他国の為ではない。国民の為である。

そう考えた時、少なくとも国民に対して誠実なリーダーは誰なのかと考えてしまうのだ。

しがらみ、しきたり、仲間との調和。

無視することのできない制約の中で我々は生きている。

しかし大きな流れに巻き込まれず、常に自分の頭で考え、時には一人で堂々と戦う。

オトコの真価とはこんなふうに発揮されるものだ。

グループの飲み会も悪くないが、一人ホテルのバーでグラスを傾ける時間も不可欠だと思う。

南 美希子 Mikiko Minami

(元テレビ朝日アナウンサー・エッセイスト・司会者・コメンテーター)

東京生まれ

東京女学館から聖心女子大学国語国文学科へ

大学3年生の時にテレビ朝日アナウンサー試験に合格。

3年終了後、1977年テレビ朝日アナウンス部に入社。

198612月に独立。

以降テレビ・ラジオ・執筆・講演・司会などで活躍中。

日本抗加齢協会公認のアンチエイジングアンバサダー。

美容・抗加齢に関しての知識も豊富。

東京理科大学オープンカレッジで話し方の講座を持つ。

https://mikikominami.net

ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

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