Taste of the gentleman

紳士のたしなみ

紳士のたしなみでは、紳士道を追求するにあたり、
是非学びたい気になるテーマについて学んでいきます。

紳士のための恋する日本酒

Issue No.1 一目惚れとNIHONSHU

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日本酒!NIHONSHU!

クールジャパン発信事業でもあり
今、若い女性に大人気な日本酒が右肩上がり?

メディアでも多く取り上げられ、先日登壇させていただいた日本酒女子会イベントのトークショーにも、多くの女の子が参加してくれていた。

最近は海外でもニューヨーク、ロンドン、パリなど大都市だけでなくイビザ、モルディブなどリゾートでもSAKE BARたる日本酒カウンターが多くなったみたい。
シャンパンやワインのようにワイングラスで飲んでみたりして、海外セレブも手に取るようになった模様。

でも実際のところどうなの?
本当に女の子が日本酒なんて飲んでるの?

アルコール度が高くパッケージもなんだかオジサンくさくて、種類も複雑。
まだまだ女性にとってお酒と新しいお店は、男の人に教えてもらって覚える子が多いと思う。
一人で新規開拓するのなんて、きっと私みたいに一人飲みしてても周りの視線なんて全く気にならなくて、行きつけのBARがぱっと5つは思いつくような酒好きのアーバンスパローくらいだと思う。
私の周りにはそういう女子いっぱい居るんだけど。

流れるような世界に連れて行ってくれるこの魔法のお酒に出逢い、自分でも気がつかないうちにココロを奪われてしまったことに気がついてからどのくらいの時間が経ったのか?
若い頃、スタイルで飲んでいたワインに魅了された時よりも、本質的でいつの間にか人の内側を引っ張り出してくれるこのお酒の魔力はなにかに似ている。

なんだっけ?
この自分でも気がつかないうちにボロボロ溢れてしまう感じ。。
そう。たぶん..

これは「恋」。

お酒 vs 男女のカンケイは
強く危ういエネルギーで繋がっている。
そう。
「お酒 VS 男女」は切っても切り離せないご縁ものであるのだ。
日本酒には目がない私だが、少し女の目線で『紳士のための恋する日本酒』について書き綴っていこうと思う。

どうぞお付き合いあれ。

ワインみたいに明確なカテゴリ分けが無いからなんだか難しく捉えがちだけど、各々の地方独自の文化の上に立ち上がってきたそのヒストリーは作り手の蔵元さんらの熱っぽい情念は至極当然、その製造過程の中で一番のコストがかかりその土地の風合いがダイレクトに影響するお水自体の個性も影響して、味や風味の幅を広げて個々の独自の歴史を繰り広げてきた。

その個性豊かな文化の変動に揺さぶられながら、まさにお酒離れのゆとり世代との狭間にいるわたし。激しい吸引力のある日本酒に想いのまま引っ張られてみるとしたら..?

「わ!カワイイ。。好きかも!」

そんな面食い(ジャケ買い)だって私はいいと思う。
どんな美味しい裏切りが待っているのか?
誰かに教えてもらうだけではなく、自分で気になったのを手に取ってみる。
女目線の惚れ方は、男性ほど露骨で本能的っていうよりも少しだけセンシティブで気持ちのいいハズしの裏切りがあったらいいなって期待しているから。

そんなちょっと理不尽で無責任な女の観点で
紳士と飲みたい日本酒と出逢ったのだ。

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■ 仙禽 かぶとむし(純米大吟醸)
かぶとむしを追いかける麦わら帽子の少年が目に浮かぶようなお酒。夏向きのお酒ということで度数13度の軽めの作りでありながら、アイデンティティーはしっかり主張する飲み口。日本酒ぽさの無い可愛いらしいイラストは間違いなく女性の目を引く。

 

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■ 亜麻猫 (特別純米)
新たな日本酒旋風を巻き起こした新政を譲する蔵元さんが、独創的な発想で造り出したスタイリッシュな酸味の効いたお酒。柔らかな和紙の上品さは目を奪い、愛らしいネーミングとデザインに気を魅かれた。しっかりと綴ってある裏面ラベルのわかりやすい口上解説も面白いので必見。焼酎を造る際使用する白麹を使って、醸造用の添加物を除くという発想の転換が斬新。

 

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■ KISS OF FIRE (純米大吟醸)
ルイ・ヴィトン・ジャパンのバックアップのもと海外向けに作られたスペシャルエディションの日本酒。シルエットも目を引く純米大吟醸は3年間じっくり低温熟成させクリアな透明感と山田錦のしっかりした味わいが素晴らしい。ルイ・ヴィトン・グループが「神業が生んだ究極の酒」と絶賛した一品。

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■ 笑四季 モンスーン (貴醸酒 生原酒)
イラストレーター岡田ゆか理が描き下ろした素敵なパッケージ。ハマると中毒性があると言われているこのお酒は、完全丸いシルエットのバナナフレーバーを醸し出すと言っても過言ではない甘みのレベルを実現。チーズやデザートとも相性ぴったりであり、デザートワインのように楽しむこともできる。

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■ 榮万寿(純米吟醸)

お酒への導入がワインからという女子にもぴったり。ブルゴーニュ型のボトルから高級ワインに使われる長めのコルクまでワイン用のものを使って、ワインと同じ様な味わいを再現している。フルーティーなポップ感から膨らみながらクリーミーに変化する味わいがエレガント。見た目の欧米風なルックとともに楽しめるかも。

 

…. 視覚本能の強さにおいて女性は男性ほどの赴きを置かないかもしれないけれど、
女にとっての小さな一目惚れとはどんな感触だろう。

俗に女性はスペックで男性を図る方が多いらしく、中央区か港区にゆったりとしたバルコニーのある今っぽい低層マンションの自宅があって、できれば外車に乗っていて、いつ何時も腹が立つほど仕事が出来、ちょっと帰りが遅くなった時の言い訳も絶妙に上手く、それでいて多趣味だけどオタク気質ではなくて、おしゃれで、休みの日には手作りパスタだって作ってしまうような・・?(実際そんな人は居なくていいんですが。笑)

傷つくのが怖くて
損したくなくて。

この男はちゃんと自分を守ってくれるのか、無意識に守りの本能が働く子が多いみたい。でも夢に落ちてく瞬間はそんな直線上の無意味なポーズなんかより、可愛い笑顔の裏にあるセクシャリティとか一瞬合った気がした視線の本当の意味はどんなだろう、とか。

上手い裏切り方をしてくれる一目惚れ酒は、そんな女のウラハラな願望に激似している。

好きだけど嫌い。

ずっと一緒に居てほしいけど

放っておいてほしい。

こういうアンバランスさをわかってくれてる紳士なら、
こんなお酒の愛し方だって愛しく包んでくれるって信じてる。

 

このTOKYOのどこかで。

 

野口 万紀子 /  Makiko Noguchi
株式会社  5 TOKYO 代表取締役
クリエイティブディレクター


【取得資格】
SSI認定 唎酒師                   (認定番号 No.042210)
SSI認定 日本酒ナビゲーター             (認定番号 No.9338 )
WSET LEVEL1 AWARD IN SAKE (認定番号 No.313766 )
日本野菜ソムリエ協会認定 パーティースタイリスト
食品衛生責任者


【プロフィール】
東京都目黒区生まれ。女子美術短期大学卒業。モデル、芸能活動後、外資系アパレルブランド、融資コンサル会社等での経験を経て、株式会社 5TOKYOを設立。『日本酒 × ファッション・アート』をテーマに、5感で感じる日本酒の楽しみ方を提案。ソーシャルメディア「SAKE美人」「HANA美人」キュレーター。「和酒フェス公認」 和酒アンバサダー。

【URL】
 5TOKYO
 http://5-tokyo.com
 SAKE美人
 http://sakebijin.com/author/bijin30/
 HANA美人
 http://hanabijin.flowers/archives/author/hana20


【SNS】
 Facebook
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 Instagram

 https://www.instagram.com/makiko_noguchi/

 

ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

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