Taste of the gentleman

紳士のたしなみ

紳士のたしなみでは、紳士道を追求するにあたり、
是非学びたい気になるテーマについて学んでいきます。

魅力ある紳士達の出会い

第19回「伝えたいことが、伝わる話し方」

 

大切なプレゼンやスピーチ。

寝る時間も惜しんで前日に全力で準備したにもかかわらず、反応はイマイチ。

どうやら聴く人の心に刺さらなかったらしい。

内容は、申し分なかった筈なのになぜだろう。

 

こんな経験はないだろうか。

内容に関しては完璧であったと仮定しよう。

問題は聞き取りにくさにあった、そんなケースが結構多いのだ。

ひとつは声。

ボソボソ声で何を言っているのかよく聞き取れない。

こんなふうに聞き取りにくさで損をしている人が実に多いのだ。

声に関しては生まれ持ったものなので、個性と捉えるべきだろう。

ハスキーボイス、甲高い声、低音の声、だみ声・・・。

声も顔と同様多種多様だ。

無理に矯正する必要はない。

どんな声も自信を持っていいのだが、音が聴き取りにくいと損をする。

音に関して言えば、男女問わず最も聞き取りやすいのはやはりアンウンサーの声だろう。

 

 

よくとおる耳に心地よい声はプロならではのものであってなかなか同じようにはいかない。

少しでもアンウンサーの声に近づくには、発声練習をお勧めしたい。

そして理想を言えば、胸式呼吸ではなく腹式呼吸を体得することをお勧めしたい。

よく通る声は腹式呼吸の賜物なのだ。

また腹式呼吸で発声した声は長時間喋っていても疲れにくい。

胸で浅い呼吸をしたままでは喉に負担がかかってすぐに声が疲れる。

腹式呼吸の方法はネットでも紹介されているので、ぜひ体得することをお勧めしたい。

そして歌手のように朝起きてすぐ、歌うように声を出してみる。

ドレミファソラシドでもいいし、好きな歌をカラオケで歌う時のように歌ってみるのもいい。

声も目覚めていく。

しかし、聞き取りやすさは発声よりも むしろ発音に掛かっていることを忘れてはならない。

きちんと音を作って発語しているかどうかで聞きやすさは格段に違ってくる。

 

アはあくびをする時のような口の開け方で。

イは「イ~だ」と子供の時にやったように口を左右に引っ張って発語する。

ウは唇を前に突き出すようにして。

エはアのように思いっきり口をあけるのではなくエの形を正しく作る。

オは口笛を吹くときのような口の形で。

毎朝、鏡の前で口の開き方が正しく開けられるかチェックして

ア・エ・イ・ウ・エ・オ・ア・オ・ア・イ・ウ・エ・オ と発音練習をしてみよう。

ア行が終わったらカ行 カ・ケ・キ・ク・ケ・コ・カ・コ・カ・キ・ク・ケ・コ。

ワ行まで同じようにやって一通り終わりだ。

中にはどうしても苦手な行があるはずだ。

ラ行だったり、サ行だったり。

苦手な行は何度か練習する。

ただ、あくまでも正しい口の開け方を鏡でチェックしなければ意味がない。

いい加減な音の作り方では意味がないのだ。

この発音練習を毎朝顔を洗うのと同じように習慣化出来たら、しめたもの。

 

 

必ず人の耳に聞きやすい音になるはずである。

伝えたいことが必ず伝わる発語ができるのは大きな強みだ。

 

さらに付け加えるとしたら、喋り方に表情をつけることだ。

緩急・強弱・高低などだ。

緩急に関していえば、緊張して喋るとどうしても早口になりやすい。

音がしっかり作れていないうえに、早口だと殆ど何を言っているのか分からない場合が多い。

多くの人はこの部分で損をしているのだ。

通常、400字詰めの原稿用紙1枚分で1分と言われているが、

NHKのアンウンサーなどは300字を1分の速度で喋ると言われている。

より分かりやすく伝えるには、少し速度を落としてゆっくり喋るといい。

急ぎそうになったら、「ゆっくりゆっくり」と自分に言い聞かせながら喋る。

また、数字の部分や重要なポイントはさらに速度を落としてゆっくりと。

そうすると聞いている人に伝わりやすい。

また大切な部分は強調して強めに言うといい。

或いは、重要なポイントを述べる前に軽く一拍置いてから喋るのもひとつの方法である。

ずっと同じ調子で平板な喋りをしていると、聴く者は眠気がさしてくるだろう。

喋り方に表情を持たせて伝えるのも大切な要素である。

とにかく、最も大事なのは正しい音を作れているかどうかという事なのだ。

毎朝鏡の前で正しい口の開け方で発音練習をやってみよう。

必ず良い変化が訪れるはずである。

 

南 美希子 Mikiko Minami

(元テレビ朝日アナウンサー・エッセイスト・司会者・コメンテーター)

東京生まれ

東京女学館から聖心女子大学国語国文学科へ

大学3年生の時にテレビ朝日アナウンサー試験に合格。

3年終了後、1977年テレビ朝日アナウンス部に入社。

198612月に独立。

以降テレビ・ラジオ・執筆・講演・司会などで活躍中。

日本抗加齢協会公認のアンチエイジングアンバサダー。

美容・抗加齢に関しての知識も豊富。

東京理科大学オープンカレッジで話し方の講座を持つ。

https://mikikominami.net

ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

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