Taste of the gentleman

紳士のたしなみ

紳士のたしなみでは、紳士道を追求するにあたり、
是非学びたい気になるテーマについて学んでいきます。

紳士のための焼酎入門

第2回「焼酎の甲類と乙類って?」

さて第2回ということで今回はもう早速本題に入っていきましょう。
今回のテーマは焼酎の分類にある甲類と乙類って一体何だってことです。
覚えておいて損のない知識ですので、是非今回も最後までお付き合いください。

一言で言ってしまえば蒸留方法の違いということですが、よく目にする説明は連続式と単式の違いだよって解説です。なんかよくわかりませんよね。
まず蒸留っていう酒造りの方法について少し簡単に触れて、2つの違いを見てみましょう。

前回の文中にも出てきたこの蒸留ですが、具体的にはどういう方法なのか。
案外日本酒やワインなどを醸す醸造という工程は皆さんもなんとなくご存知かと思うのですが、その先のアルコール濃度を高くする蒸留については実は意外とよく知らない方が多いんです。

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液体というのは沸かすと水蒸気が出ますよね。その水蒸気を集めてまた液体に戻すことを蒸留というんです。あ・・・は、はい・・・。
もっとザックリと言ってしまうと、海が温められて雲を作り、そこから雨が降ってくる。
海が元の液体で、雨ができあがった酒です。
どうでしょう。海水は塩水ですが、雨は真水ですよね。
それと一緒で蒸留前と蒸留後では液体の成分が違ってくるんです。
その原理を利用した精製法が蒸留です。

酒類の場合は蒸留という過程を経るとアルコール濃度が上がります。
ではそれをもう一回蒸留するとどうでしょう。さらにアルコール濃度が上がります。
どんどん繰り返すと、どんどん純粋なアルコールそのものに近づいていくんです。
そうして何回も繰り返すことを連続式といい、そうしてできた焼酎、それを「甲類焼酎」と呼びます。
厳密にはアルコール度数の制限があるので、さらに水で割ってるのですが、そうやって作っているのでクリアな味わいになります。
最近は「ホワイトリカー」とか、そのまんま「連続式蒸留しょうちゅう」とかと呼ばれています。

ではもう一方、乙類とは何かというと、こっちの方が簡単です。
蒸留を一回しかしません。一回しかしないから単式。
だからまだまだアルコール以外の混ざりものが入った状態の焼酎なんです。
それは味わいがあるということでもあります。
原料として使っているものの風味が色濃く出てきます。
こちらが「乙類焼酎」で、今は正式には「本格焼酎」とか「単式蒸留しょうちゅう」と呼ばれています。
芋焼酎や麦焼酎、黒糖焼酎などとよばれているものはほぼこの仲間です。

さてここまで駆け足で焼酎の製造方法と分類について解説してきましたが、少しでも知識を広げていただけたでしょうか。
どこかで焼酎について尋ねられた際にちょっとでも話せるネタにしてもらえればと思います。
それでは今回もおすすめの焼酎を紹介しておきましょう。

* 今回のおすすめ焼酎 *

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「紅 櫻井」
芋焼酎・25度・鹿児島県・櫻井酒造
鹿児島県産の「紅はるか」という紅芋を原料にした芋焼酎。
最近流行りの紅芋造りの中でも、特に紅芋らしい香ばしさと旨みを感じられる逸品です。

山口 昌宏
焼酎・梅酒が日本一、GEN & MATERIALを経営。酒全般マニアの元バーテンダー。

株式会社GENコーポレーション社長。
バーテンダーをしている中で、2000年に焼酎と出会いマニアに。
焼酎ブームの火付け役ともされるEN-ICHIで修業後、独立。
現在、東京・渋谷に数店舗を持ち、大阪にプロデュース店有。
昨年、兵庫・高砂に焼酎日本一の店舗「セイエイカン」を開店。

東京 焼酎&梅酒Bar GEN&MATERIAL

和歌山おでんと焼酎専門店セイエイカン

和歌山おでんと焼酎専門店セイエイカン インスタグラム

ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

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