Taste of the gentleman

紳士のたしなみ

紳士のたしなみでは、紳士道を追求するにあたり、
是非学びたい気になるテーマについて学んでいきます。

紳士のためのアートデート

Vol.25 紳士のためのアートデート☆東京都庭園美術館総合開館!「旧朝香宮邸物語」展、「鹿島茂コレクション フランス絵本の世界」展、新レストランがスタート

 目黒駅からほど近く、優雅なアール・デコ様式の建物が特徴的な庭園美術館の建物・庭園等全ての工事と整備を終了。2018年3月21日に総合開館しました。本館と新館におけるそれぞれの展覧会、日本庭園や西洋庭園、新しくオープンしたフランス料理店を同時に楽しめる嬉しいアートデートスポットの誕生です。
 まずは、総合開館にあたって「アール・デコ・リヴァイヴァル!」と銘打った2つの展覧会「建物公開 旧朝香宮邸物語」と「鹿島茂コレクション フランス絵本の世界」をご紹介して、待望の新フランス料理店の様子をご案内します。  

【写真撮影もOK!年に一度の建物公開。「旧朝香宮邸物語展」】
 この展覧会は、1933年に竣工した旧朝香宮邸の、建築としての魅力を存分に味わえるようにと企画されたもの。朝香宮両殿下の、パリ滞在と1925年に同地で開催されたアール・デコ博覧会への訪問をきっかけに誕生したこの邸宅は、重要文化財でもあります。1983年に美術館として一般公開されました。決して華美ではないアール・デコ様式ながら、随所にエレガンスを感じる特別な空間で、建物に纏わる歴史も感じながら気に入ったスペースを写真に収めてみてはいかがでしょうか。

旧朝香宮邸外観。1983年から東京都庭園美術館として一般公開をスタート。


ほころび始めた桜をアール・デコ調の窓から眺める


吉田茂元首相の外務大臣公邸であったことも。こちらの部屋で撮影された吉田茂の写真は現地でぜひご覧ください。


期間限定で公開される3階のウインターガーデン


楕円形の美しい広間。壁のレリーフや家具調度品もアート。 

【黄金期のフランス絵本の世界が広がる!「鹿島茂コレクション フランス絵本の世界」展】
 「鹿島茂コレクション フランス絵本の世界」展は、本館隣の新館にて開催。こちらは、ガラス張りの現代的な建物。


 新館建築にあたってのアドバイザーは現代美術家・杉本博司氏。本館から新館へのアプローチとして波板ガラス壁となっているところもポイント。
 フランス文学者の鹿島茂氏が30年以上に渡り収集を続け、これまで秘蔵されてきたフランスの子どものための絵本コレクションを初公開した「フランス絵本の世界」展は、入り口からカラフルな絵本の世界が立体的に広がってワクワク。旧朝香宮邸建設のきっかけとなった1925年のアール・デコ博覧会のおもちゃ部門に玩具を出品していたアンドレ・エレの絵本作品も出展されていて、本館とのつながりが感じられます。


ゴージャスな絵本! 
 素晴らしい絵本のコレクションについて、鹿島茂氏ご本人にインタビューしました。「コレクションは、創造。私にとってのクリエーションです。」と鹿島氏。時代を画するか否かという点において選択と集中をしたという絵本コレクション。「絵本が時代を画するとは、少し大げさな気もしますが?」と聞くと、「子供の頃触れたものの影響は大きい。私も子供の頃読んだ漫画などサブカルチャーの影響を受けている。絵本はサブカルチャー的要素を持っているのではないでしょうか。アート作品も、小さいころ読んだ絵本が源となって生まれたものもあると思います。」とのお答えに納得しました。

素晴らしい絵本コレクションを築いた鹿島茂氏


アール・デコ全盛期にモダンな絵本を生み出したアンドレ・エレの《おもちゃ箱》


裏側から照明を当てて、色が綺麗に見えるよう工夫された展示も!


フランスの国民的ヒロイン、ジャンヌ・ダルクも絵本に。

 
眉があって表情が人間らしい犬のキャラクターは、今展を担当した庭園美術館の浜崎加織氏のイチオシ。 

【正門横にレストラン デュ パルク オープン!】
 嬉しいことに、正門横にフランス料理店がオープンしました。フランス料理の老舗、ロアラブッシュの姉妹店ということで、素材もお味も本格派。約50席ある広々とした店内の天井は木調、大きなガラスの壁を通して整備が完了した美しいお庭も眼前に。

 


レストラン デュ パルクの前に広がる西洋庭園。お天気によっては外でお食事も良いですね。

 ランチショートコース1,500円、ディナーショートコース3,800円とリーズナブルなコースも用意されているのが嬉しい。

厳選素材で作り、見た目もアートなメインディッシュ。※実際のお料理は日によって異なります。 

それでは、みなさん、good luck! アートと共に楽しいひとときを! 

【展覧会概要】
展覧会タイトル:アール・デコ・リヴァイヴァル!
「建物公開 旧朝香宮邸物語」
「鹿島茂コレクション フランス絵本の世界」
会期:2018年3月21日(水)-6月12日(火)
会場:東京都庭園美術館
休館日:第2・4水曜日(3/28, 4/11, 4/25, 5/9, 5/23)
開館時間:10:00-18:00(入館は閉館の30分前まで)
3/23, 3/24, 3/30, 3/31, 4/6, 4/7は20:00まで開館
観覧料:一般:900(720)円大学生(専修・各種専門学校を含む):720(570)円中・高校生・
65歳以上:450(360)円

菊池麻衣子 
【現代版アートサロン・パトロンプロジェクト代表、アートライター、美術コレクター】
東京大学卒:社会学専攻。 イギリスウォーリック大学大学院にてアートマネジメントを学ぶ。ギャラリー勤務、大手化粧品会社広報室を経て2014年にパトロンプロジェクトを設立。

【月刊誌連載】2019年から《月刊美術》「菊池麻衣子のワンデイアートトリップ」連載、《国際商業》アートビジネスコーナー連載
 資格:PRSJ認定PRプランナー
同時代のアーティスト達と私達が展覧会やお食事会、飲み会などを通して親しく交流する現代版アートサロンを主催しています。 美術館やギャラリーなどで「お洒落にデート!」も提唱しています。

パトロンプロジェクトHP:  http://patronproject.jimdo.com/
パトロンプロジェクトFacebook: https://www.facebook.com/patronproject/
菊池麻衣子Twitter: @cocomademoII

インスタグラム:https://www.instagram.com/cocomademois/

ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

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