Taste of the gentleman

紳士のたしなみ

紳士のたしなみでは、紳士道を追求するにあたり、
是非学びたい気になるテーマについて学んでいきます。

紳士のためのアートデート

ワンコインで明治から平成までの傑作をたどれる!「MOMATコレクション」展スタート☆2019年10月20日[日]まで☆

東京国立近代美術館の所蔵作品は、重要文化財を含む歴史的傑作の宝庫。その所蔵作品を定期的に展示替えして公開する「MOMATコレクション」展は、なんと観覧料一般500円!本館4~2階にわたるボリューム満点の展示を満喫できる上に、大半の作品は写真撮影OK。しかも、企画展に比べて人が少ないのでゆったりじっくり鑑賞できるのも嬉しい。そんな所蔵作品展の今期のみどころをご紹介します。

 

【まずは4階の第1室から】
 こちらは東京国立近代美術館の選りすぐりの作品がまとまっている「ハイライト」コーナ-ですので、スタート地点としておすすめです。


歴史好きにはたまらない菊池契月 作《供燈(くとう)》(1910年)。平家物語の一節を描いている屏風。(展示期間:8月18日まで)


パウル・クレーの小品《破壊された村》(1920年)も煌めいています。


この眼に見つめられたら釘付け。靉光作《眼のある風景》(1938年)

 【2018年に重要文化財に指定された和田三造の《南風》】
 今回改めてじっくり観たいのが、和田三造の《南風》。なんと2018年10月31日に重要文化財に指定されたばかり。歴史的名作の数々を所蔵する東京国立近代美術館といえども、所蔵作品が重要文化財に指定されることはなかなかないとのこと。《南風》は2011年以来の快挙。ギリシャ彫刻のように筋骨隆々の体つきが際立つこの作品には西洋絵画の影響が色濃く出ています。真ん中の颯爽とした男性を見ると、一瞬「新大陸発見か?」と思わせる晴れ晴れしさがあるのですが、実は遭難した船乗りたちを描いているというギャップも興味深い一品。ぜひキャプションを読みつつ、日露戦争後という時代背景にも思いを馳せてみてください!


和田三造 作 《南風》(1907年)重要文化財

【1950年代から60年代に、埴輪や土偶が流行った?】
  1950–60年代の古代ブームにまつわる作品を集めたユニークな展示です。2018年に東京国立博物館で開催されて話題になった「縄文-1万年の美の鼓動」展も記憶に新しく、縄文ブームも感じられる昨今ですが、1950–60年代は埴輪に注目が集まっていたようです。


古代ブームのさ中、東京国立近代美術館に展示された埴輪の様子がわかる資料。

 
埴輪や土偶といった考古遺物を彷彿とさせる、岡部嶺男 作《練込志野縄文花器》(1956年)。

【充実の日本画コーナー】
  名だたる日本画の巨匠たちによる傑作が惜しげもなく展示されているのがこちらのコーナー。
屏風による立体表現、岩絵の具や金箔による日本独自の質感を体感できる空間。


アンリ・ルソーの描いた熱帯の楽園を感じさせるような色彩が魅力。土田麦僊の 《湯女》(1918年)。重要文化財!(展示期間:8月18日まで)

 
金地が豪華な屏風一双。下村観山 作《唐茄子畑》(1910年頃)。(展示期間:8月18日まで) 

左隻(左側の屏風)の黒猫が、右隻(右側の屏風)のカラスをじーっとみている姿を発見してみて!

    
左隻の黒猫                                 右隻のカラス 

 ご紹介した見どころは、「MOMATコレクション」展のほんの一部です。ワンコインで体験できる充実のアート時間。おすすめです! 
それでは、みなさん、good luck! アートと共に楽しいひとときを!

 【展覧会概要】
会場: 東京国立近代美術館本館所蔵品ギャラリー(4F-2F)
会期: 2019年6月4日(火)~ 10月20日(日)
開館時間:10:00-17:00(金曜・土曜は10:00-20:00)
       ※入館は閉館30分前まで
      7月2日-10月6日の金曜・土曜は、21:00まで(入館は閉館30分前まで)
休室日:月曜日[ただし7月15日、8月12日、9月16日、9月23日、10月14日は開館]、7月16日(火)、8月13日(火)、9月17日(火)、9月24日(火)、10月15日(火)  
観覧料: 一般 500円 

菊池麻衣子 
【現代版アートサロン・パトロンプロジェクト代表、アートライター、美術コレクター】
東京大学卒:社会学専攻。 イギリスウォーリック大学大学院にてアートマネジメントを学ぶ。ギャラリー勤務、大手化粧品会社広報室を経て2014年にパトロンプロジェクトを設立。

【月刊誌連載】2019年から《月刊美術》「菊池麻衣子のワンデイアートトリップ」連載、《国際商業》アートビジネスコーナー連載
 資格:PRSJ認定PRプランナー
同時代のアーティスト達と私達が展覧会やお食事会、飲み会などを通して親しく交流する現代版アートサロンを主催しています。 美術館やギャラリーなどで「お洒落にデート!」も提唱しています。

パトロンプロジェクトHP:  http://patronproject.jimdo.com/
パトロンプロジェクトFacebook: https://www.facebook.com/patronproject/
菊池麻衣子Twitter: @cocomademoII

インスタグラム:https://www.instagram.com/cocomademois/

ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

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