Taste of the gentleman

紳士のたしなみ

紳士のたしなみでは、紳士道を追求するにあたり、
是非学びたい気になるテーマについて学んでいきます。

甘く深く華やか🍷プーリアワイン・サンマルツァーノにぞっこん!60周年記念パーティーからレポート🍷

イタリアの”かかと”の部分に位置するプーリア州は、 アドリア海・イオニア海という二つの地中海に面し、大地と太陽の恵み豊かな地域です。イタリア最大の農業地帯でもあり、 トマトや小麦、オリーブオイルなど食材の宝庫でもあり、 その温暖な気候から果実味たっぷりの完熟したワインが作られているとのこと。
実はこの地で、知る人ぞ知る名ワインを造り続け、今年創立60周年を迎えたワイナリーがあります。それが、San Marzano/サン・マルツァーノです。

サン・マルツァーノは、1962年に19人の地元ブドウ栽培農家が集まって Cantine San Marzanoを設立したのが始まり。南イタリアならではの新鮮な果実味を活かしたモダンテイストが話題となり、世界的に人気が上昇しているとのことです。
今回、美食家のファンが増えつつある日本で、60周年を記念するパーティーが開かれました。 場所は、銀座のブルガリ タワー。 驚くべきサン・マルツァーノワインの魅力と、 パーティーの様子をレポートします。

パーティーが始まるという夕暮れ時にブルガリ タワーに到着。会場でまず目を惹かれたのは、ゴージャスな赤いバラの花束とともに迎えてくれた サン・マルツァーノワイン。 今日はなんと、樹齢60年以上の貴重な古木を使用し、その中でも凝縮したブドウをセレクションして造った赤ワイン・セッサンタアンニ (60 年)を 主役に、 3種類のサン・マルツァーノワインと、ペアリングされたプーリア郷土料を 楽しめるというのです。

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パーティーでふるまわれた3種類のワイン 左から、ロゼワインのTRAMARI/トラマーリ、赤ワインのSessantanni Primitivo di Manduria/セッサンタアンニ プリミティーヴォ ディ マンドゥリア、白ワインのEDDA/エッダ

最初に振る舞われたのは、 輝くピンク色が麗しいロゼワインのトラマーリ。そのアロマは、ベリーを思わせる爽やかなもの。一口いただくと、 チェリーの 風味に酸味が心地よいアクセントとして加わってフレッシュな感じ。パーティーの幕開けにぴったりな一杯です。

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ずらりと並ぶロゼワインのTRAMARI/トラマーリ

ドレスアップしたゲストたちも次々に到着して 賑やかになってきたところで、 2022ミス・ワイン グランプリの山本かれんさんと、ファイナリストの柗夲(まつもと)みなみさんが登場!赤いドレスの美女登場で、一気に会場が華やぎました。

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山本かれんさん(左)と、ファイナリストの柗夲みなみさん( 右)

私は、 セレモニーがよく見えるようにと、 一番前の角のテーブルをキープしていたのですが、 ラッキーなことに、山本さんと柗夲さんが同じテーブルになりました!
これは色々聞いてみないとと思って話しかけてみると、 とてもフレンドリーなお二人。
お二人とも、 厳しい合宿の研修などを経て、 今年9月の「2022 Miss Wine 日本大会」で選出されたそうです。 お話を聞いていると、 とても勉強熱心なんです!山本さんはフランスのワイナリーを訪ねて様々なワインを体験してきたばかりで、ワインエキスパートの取得を目指して勉強中とのこと。 柗夲さんは、ソムリエ試験に合格していて、最近ではメキシコのワイナリーを訪ねてきたそうです。そんなお話をして打ち解けてきたところに、プーリア郷土料理の一品目が!

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クリームチーズと「いくら」にオリーブオイルがかかっています

美味しいけど生臭さもある「いくら」。今手元にあるロゼワインと合うのかしら?そう思いながら一緒に飲んでみると。。。 最初に単体で飲んでいた時にはなかった優しい甘みがふんわりと広がり、 酸味はささやかな BGMのような感じになりました。「いくら」のコクもとろりと最大限に活かされて、 生臭さはゼロ!「すごく合ってる!」と言うと、「 果実の香りがふわっとして酸味のあるこのようなワインはシーフードに合うんです」と、すかさず山本さんと柗夲さんがコメント。 さすがです!

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二品目として運ばれてきた、 肉厚のホタテにもバッチリ合っています。
凄腕のロゼワインだな~。舞台では、 このワインを片手に、 イタリアから来日しているサン・マルツァーノディレクター、サルヴァトーレ・リッチャルディさんが開会のご
挨拶。エクスポートマネージャーのアレックス・エンドリッツィさんと登壇していました。ノーネクタイのシャツに、さらっとスーツを着こなしてピンクのロゼワインを片手にもつイタリア紳士たち。 かっこいいですね!この、 ナチュラルなちょいワル( 古い?!笑)スタイルが、 イタリアンワインのパーティーにぴったりです。

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サン・マルツァーノのディレクター、サルヴァトーレ・リッチャルディさん(左)とエクスポートマネージャーのアレックス・エンドリッツィさん(右)

アレックスさんは、「この喜ばしく、記念すべき 60 周年を日本のみなさんと祝福することができて嬉しく思います。ワインはフォーマルなシーンで飲むものというイメージがあるかもしれませんが、グラスを片手に交流するのがイタリア流です。ワインが新しい出会い、絆を紡ぐきっかけになることを実感していただけていれば幸いです」と語りました。

さて、白ワインも登場してきましたよ。エッダという名前で、 グラスを手にした時から、白い花のブーケのようなアロマがベールのように舞い降りてきた感じ。かすかにスパイシーな甘さが華やかで官能的なこの香りは、 以前愛用していたブルガリの香水を思い出させてくれました。その香水はセンシュアルなのだけどサバサバとして弾けた感じが好きで、パーティーの時によくまとっていました。 今は、 原材料がなくなってしまったのでその香水は手に入らないのですが。。。
それはさておき、どんな味がするのかな?と一口。。。「 なんてエレガントなんでしょう!」
お食事の最初のころにいただく白ワインは、 酸味が強すぎるまたは苦味が強すぎるのどちらかの方向に傾きがちなのですが、 このワインはそのどちらでもありません。
オーク樽の香ばしさと果実の甘味が絶妙にブレンドされていて、 軽やかながら複雑で官能的です。

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舞台ではちょうどこの白ワインのことをお話ししていました。
登壇したミス・ワインの山本さんは、「彼女という意味の “EDDA” と言う名前を持つこのワインは、大切な彼女をイメージしたユニークなブレンドです。花束を贈るように、 大切な人へプレゼントするのにぴったりだと思います。 シャルドネだけだと、持続する樽の香りにちょっと飽きてくることもあるのですが、 “EDDA” には、モスカート(マスカット)がブレンドされているので、 バランスが良く飽きがきません」とコメント。
ロマンチックですね!

ちょうど運ばれてきた、 魚介とポテトピューレのお料理と合わせていただいてみました。
魚介とポテトのなめらかなうま味に、華やかでミステリアスな白ワインがぴったりと寄り添いました。続いて登場した、トリュフ香るクリームベースのリガトーニにも、合わないはずがありません。 

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リガトーニの味付けはあっさりしていたので、 “EDDA” のフローラルな華やかさが際立ちました。
日本の編集者を代表する BRUTUS 前編集長の西田善太さん(株式会社マガジンハウス執行役員)とミラノで生まれ育った日本人クリエイターSara Wakaさんの軽妙なトークも心地よく、 宴もたけなわに!

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BRUTUS 前編集長の西田善太さん(左)とSara Wakaさん(右)
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盛り上がるフォトセッション
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盛り上がるフォトセッション
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肩に力の入らないおしゃれがキマっている紳士たち

そうこうするうちに、 ついに今日の主役とも言える赤ワイン・セッサンタアンニが登場!
見てください、 ルビーに漆黒の夜が溶け込んだような深い赤です。そして濃厚な甘みがふくよかに私たちを包み込みながら広がってゆく香りは、湿度高めな南国の夏の夜のよう。
そして一口いただくと、「 深い夢の中にいるような甘さ! 美味しい!」。

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Sessantanni Primitivo di Manduria/セッサンタアンニ

バニラやチョコレートのようなしっかりとした甘さが口いっぱいに広がると同時に、重厚なタンニンも感じられるので、高級感があります。どうしたらこのようにミラクルなバランスが生まれるのでしょうか?その理由の一つとしては、1950年代から残る、アルベレッロ(ブッシュヴァイン)仕立てで植えられた60年以上の貴重な古木を使用していることが あげられそうです。その古木のブドウの中でも凝縮したブドウをセレクションして造ったのがセッサンタアンニ。
そして、甘やかな余韻が心地よく続いていく要因は、プーリア州で多く栽培されている品種であるプリミティーヴォ100%ワインだからでしょう。プリミティーヴォは、アメリカ・カリフォルニア州で栽培されている「ジンファンデル」と同一品種だと言われているとのこと。道理でジャムの様などっしりとした甘みがあるのですね。

 お料理もパスタからメインに入り、 フィニッシュへと向かっています。

トマトソースのオレキエッテ、クリームソースのリゾット、豚肉のチコリ添えと続き、セッサンタアンニは、これら後半のお料理全てと相性抜群でその万能ぶりを見せつけてくれました。 豚肉の後に出てきた牛肉と、 最後のチョコレートのスイーツがまた、セッサンタアンニとの素晴らしいマリアージュを奏でてくれたのですが、 なんと写真を撮り忘れてしまいました。。。 あまりにも美味しかったせいです!笑

3種類のシグネチャーワインとプーリア料理の見事なペアリングを実現してくださった、ブルガリ イル・リストランテのエグゼクティブシェフ、ルカ・ファンティンさんに感謝です。 

こんなに素晴らしいサン・マルツァーノワインですが、TRAMARI/トラマーリは1800円、 EDDA/エッダは2550円、Sessantanni/セッサンタアンニは5000円とカスタマーフレンドリーな価格帯。 デイリーにも、記念日にも、 プレゼントにもおすすめです!
ブランド HP(日・伊)
https://sanmarzano.wine/ja/
https://sanmarzano.wine/wine-club/

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#ブルガリタワー

菊池麻衣子 
【現代版アートサロン・パトロンプロジェクト代表、アートライター、美術コレクター】
東京大学卒:社会学専攻。 イギリスウォーリック大学大学院にてアートマネジメントを学ぶ。ギャラリー勤務、大手化粧品会社広報室を経て2014年にパトロンプロジェクトを設立。

【月刊誌連載】2019年から《月刊美術》「菊池麻衣子のワンデイアートトリップ」連載、《国際商業》アートビジネスコーナー連載
 資格:PRSJ認定PRプランナー
同時代のアーティスト達と私達が展覧会やお食事会、飲み会などを通して親しく交流する現代版アートサロンを主催しています。 美術館やギャラリーなどで「お洒落にデート!」も提唱しています。

パトロンプロジェクトHP:  http://patronproject.jimdo.com/
パトロンプロジェクトFacebook: https://www.facebook.com/patronproject/
菊池麻衣子Twitter: @cocomademoII

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ダンディズムとは

古き良き伝統を守りながら変革を求めるのは、簡単なことではありません。しかし私たちには、ひとつひとつ積み重ねてきた経験があります。
試行錯誤の末に、本物と出会い、見極め、味わい尽くす。そうした経験を重ねることで私たちは成長し、本物の品格とその価値を知ります。そして、伝統の中にこそ変革の種が隠されていることを、私達の経験が教えてくれます。
だから過去の歴史や伝統に思いを馳せ、その意味を理解した上で、新たな試みにチャレンジ。決して止まることのない探究心と向上心を持って、さらに上のステージを目指します。その姿勢こそが、ダンディズムではないでしょうか。

もちろん紳士なら、誰しも自分なりのダンディズムを心に秘めているでしょう。それを「粋の精神」と呼ぶかもしれません。あるいは、「武士道」と考える人もいます。さらに、「優しさ」、「傾奇者の心意気」など、その表現は十人十色です。

現代のダンディを完全解説 | 服装から振る舞いまで

1950年に創刊した、日本で最も歴史のある男性ファッション・ライフスタイル誌『男子専科』の使命として、多様に姿を変えるその精神を、私たちはこれからも追求し続け、世代を越えて受け継いでいく日本のダンディズム精神を、読者の皆さんと創り上げていきます。

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